アベンジャーズ最強のパワーがついに制御不能?「ワンダヴィジョン」第7話最速レビュー
提供:ディズニープラス
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』からつながる、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)初のドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」の第7話が、19日に「Disney+(ディズニープラス)」で配信された。謎だらけのシットコムの世界の真実、そして、過去のトラウマに苦しむワンダに見えた一縷の希望が明かされる。
ワンダ、ついにキャパオーバー?
第6話でワンダは、現実世界へと足を踏み出したヴィジョンを救うために、アベンジャーズ随一とも称されるパワーを解き放ってウエストビューを拡張。そのパワーは、彼女を監視していた知覚兵器観察対応局S.W.O.R.D.(ソード)の隊員たちや、彼女の味方であるダーシー・ルイスまでをも飲み込んでしまう。
そこから続く第7話のタイトルは「第4の壁を破って」。第4の壁といえば、コミックから読者に話しかける破天荒ヒーロー、デッドプールが破りがちな、フィクションと現実の境界。今回のエピソードでは、ワンダがカメラに向かって自身の感情を独白しはじめる。
前作で妄想世界の境界を自ら押し広げたワンダは、夫のヴィジョンも双子のピエトロも去り、一人で巣ごもり休暇を取ることに。だがその間、1話ごとに年代が進んできた愉快で不穏なシットコムの世界は、息子たちが遊ぶゲーム機から家具や内装にいたるまで、勝手に年代が変化していく。世界を広げたことで、ワンダのキャパシティーに限界がきているように見えるが、全てを操っているように見えたワンダでさえ、この世界の正体を知らないと告白する。ワンダの暴走だけでは説明のつかない、黒幕の存在がにおいだした。
ソードの真の目的とは?
一方、ウエストビューの拡張から逃れたモニカ・ランボーとジミー・ウー捜査官は、執拗にヴィジョンを狙うソードの長官、ヘイワードの作戦を阻止するべく、正気を保ったままウエストビューに入る手段を模索する。
前回のエピソードでモニカは、ウエストビューに飲み込まれたことで、2度も分子レベルで細胞が書き換えられていることが発覚した。再びウエストビューの影響を受ければ、命を危険にさらすかもしれない。しかし、かつて母マリアを病で亡くしたモニカは、大切な存在を失ったワンダの悲しみを誰よりも理解できる。さらに彼女は、キャプテン・マーベルことキャロル・ダンバースから、強大な力を手にしたがゆえの苦悩も知った。生まれも育った環境も全く違うが、同じ悲しみを背負ったワンダを救うために、モニカは決死の覚悟を決める。
また、ヘイワード長官も災難を逃れ、ヴィジョンを確保するための計画を実行に移そうとしていた。執拗にヴィジョンを狙う彼の真の目的とは。ソードの企みは、ワンダとヴィジョンの夫婦生活にどんな危機をもたらすのか。
ダーシー&ヴィジョン、まさかの名コンビ誕生?
ちなみに、前回ウエストビューに飲み込まれたダーシーに与えられた職業は、まさかのサーカスの縄抜け師! ワンダのおかげで死を逃れたヴィジョンは、現実世界で彼を助けようとしていたダーシーに事情を聞こうとするが、町の住人となった彼女は、意味不明な事ばかり告げるヴィジョンをまるでストーカー扱い。後半に入り、よりスリリングな展開を見せる「ワンダヴィジョン」だが、MCUきってのコメディエンヌとヴィジョンの噛み合わない会話は実にほほ笑ましく、高まった緊張を解きほぐす、一服の清涼剤となっている。
隣人にますます不穏な影…
だが、物語は後半、やはりホラーな展開に。シリーズ序盤から登場していたワンダの隣人アグネスが、不穏な一面をのぞかせはじめる。ウエストビューの住人として振舞う一方で、時々、ワンダの“台本”を無視するような言動があった彼女。前回のエピソードでは、正気に戻ったかと思いきや、ヴィジョンに対して「あなたは死んだ」と狂ったように繰り返した。自分の役割をこなしながら、心の中では助けを求めているウエストビューの住人たち。だがワンダの息子ビリーは、アグネスに「あなたの心の中は静かだ」と告げる。第1話から張られていた伏線が一気に回収されていく、驚愕のクライマックスは必見だ。
物語が佳境に入る一方で、ますます謎が深まる「ワンダヴィジョン」。ちなみに前回、ヴィジョンの命を軽んじる発言でワンダに吹き飛ばされていた、クイックシルバーことピエトロの出番はほとんどなし。見た目も性格も、MCU版のピエトロとは、全くの別人になってしまった明確な理由もいまだ不明なだけに、彼にまつわる真相の解明にも期待したい。
「ワンダヴィジョン」はディズニープラスで毎週金曜配信
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