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照館長が90歳のお誕生日を迎えましたの巻

まほの別府ブルーバード劇場日記

 森田がお手伝いをしている映画館、別府ブルーバード劇場の岡村照館長が、4月28日に卒寿のお誕生日を迎えましたー! 90歳のお誕生日なんて本当にすごすぎるー! というわけで、今月はそんな照館長のお祝いの様子、そして館長が歩んできた90年間を少しだけ振り返りたいと思います。(森田真帆)

祝・90歳!卒寿の照ちゃんはわたあめでお祝い

ブルーバード劇場
杉の井ホテルのイルミネーションを楽しみました!

 4月28日は照館長のお誕生日! わたしとともに別府ブルーバード劇場をお手伝いしている彼氏のひろき君と2人で、館長の誕生祝いをすることになりました! さあ、どうやってお祝いしよう? と考えたのが、ステイホームでなかなか外出もできなかったし、館長、館長の娘さん、わたし、ひろきくんの4人で、劇場の近くにある有名な杉の井ホテルへお泊まりに行くことにしました! 杉の井ホテルさんは感染対策も万全で、お年寄りへのケアも徹底しているのでわたしたちも安心して泊まりに行けました。

 杉の井のレストランの皆さんも、パッと見ただけで「照館長! いつもご苦労様です!」と極妻並みに声を掛けてくださって、さっすが地元のスターやわーとみんなで感動しました。

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照館長の90年は本当にすごかった!

ブルーバード劇場
照館長と旦那様のアキオさん。

 この連載を初めて読む方のために、いま一度照館長の90年を振り返ってみましょう! 別府ブルーバード劇場が初代館主中村弁助によって作られたのは、昭和24年のことでした。館長はまだ学生の時代から映画館を手伝い始め、当時横浜の大学に通っていた将来の夫となるアキオさんに「うちの映画館を一緒に手伝って!」と話して2人で映画館を手伝うことになったのだそう。当時からめっちゃ積極的だったのですね。それからめでたくアキオさんと結婚をして、一緒に劇場を切り盛りしながら、2人の娘さんを産みました。そして照さんが38歳の時、夫婦で現在ブルーバード劇場がある2階部分に喫茶店を改造した新たな映画館をオープン!

 喫茶店方式の映画館という斬新なアイデアで、座席に小さなスイッチをつけて、暗闇の中でスイッチを押すと給仕さんがお席までやってくる画期的なシステムを採用。お客様はタバコを燻らせ、コーヒーを飲んだり、カレーを食べたりしながら映画を楽しんでいたのだそうです。そんな素敵な劇場を2人で作ってから1周年を迎える寸前に、アキオさんが急死。それからは50年以上もの間、たった1人でブルーバード劇場を守ってきたのですから、激動の90年だったと思います。

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どんな人でも受け入れてくれる照館長

ブルーバード劇場
照館長の優しさに救われたわたしとひろき君です。

 卒寿を迎えてもますます元気な照館長! 先日、わたしとひろき君が共同監督をしたドキュメンタリー映画『十人十色の物語~今年90歳になる館長と9人のドラァグクイーン~』でも、どんな人にも分け隔てなく接する照館長の心の広さを紹介していますが、経験豊富だからこそ救ってもらえた部分はたくさんあります。先日、わたしとひろき君が「アウト×デラックス」(フジテレビ系列)という番組に出たのを観てくれた人はおわかりになるかもしれませんが、仕事で追い詰められたひろきくんがうちの劇場を手伝ってくれることに対しても、大歓迎で迎えてくれたことはすごくありがたかったです。彼が別府に来た当初、周りからは「せっかく保険マンだったのに、なんで辞めたの?」なんていう言葉もありました。そんなときに「わたしもそうやけどね、自分の好きなことや得意なことをしている2人はすごくいいと思う」と言ってくれたのは本当に大きな支えとなったのです。

 たくさんの映画に囲まれて、豊かな感性を育んできた卒寿の照館長、これからもたくさんの人に勇気を与えていってほしいです! 長生きしてねー!

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