MCU一憎めない悪役!ロキが仕掛けたイタズラまとめ
今週のクローズアップ
「ワンダヴィジョン」「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」に続くマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ロキ」が、6月9日にDisney+(ディズニープラス)で配信スタート! 雷神ソーの義弟であり、MCU一憎めないヴィラン・ロキが、新たな冒険を繰り広げます。そんなロキが過去のMCU作品で仕掛けてきた、度が過ぎるイタズラや仰天トリックを振り返ります! なお一部ネタバレがありますので該当作品を未見の方はご注意ください。(編集部・倉本拓弥)
キャラクター紹介
ロキ(トム・ヒドルストン)
全能の神オーディン(アンソニー・ホプキンス)の息子として、雷神ソー(クリス・ヘムズワース)と一緒に育てられた惑星アスガルドの王子。本当は、氷の惑星ヨトゥンヘイムの王ラウフェイの子供で、ソーとは血縁関係がない。あらゆる者を欺く魔術を習得しており、悪戯の神とも呼ばれている。
兄が追放中に…アスガルド王座強奪計画
『マイティ・ソー』(2011)
シリーズ1作目の冒頭こそソーの良き弟として協力的だったロキですが、自分がアスガルドと敵対するヨトゥンヘイムの王の子供であると知った瞬間、悪の心が芽生えます。兄は王位を継承する一方で自分は政治に利用されたと確信したロキは、ソーが地球へと追放されている間に、アスガルドの王座を乗っ取ろうと画策。ヨトゥンヘイムの軍勢がアスガルドに侵略できるよう裏で手を回し、しまいにはソーと彼の仲間たちを抹殺すべく、アスガルドの最強兵器デストロイヤーを地球へと送りこみます。
ソーに対しての劣等感と、父であるオーディンに認められたい欲求から始まった最初のイタズラ。神の力を取り戻したソーはアスガルドに帰還し、暴走するロキを止めることに成功しましたが、オーディンに認められなかったロキは時空の狭間へと落ちていきます。ここでロキの物語は終わり……と思いきや、ポストクレジットシーンで生きていることが判明。ここから、ロキのイタズラはさらにエスカレートしていくことになります。
エイリアンと手を組み地球侵略
『アベンジャーズ』(2012)
ロキが次に仕掛けたイタズラは、異星人と手を組んでの地球侵略でした。異星人チタウリを束ねるジ・アザー(彼のボスは、後にアベンジャーズを苦しめるサノス)から、マインド・ストーンが埋め込まれた杖とチタウリの軍隊を提供されたロキは、地球にある四次元キューブ(テッセラクト)の強奪を計画。ソーの友人である科学者エリック・セルヴィグ(ステラン・スカルスガルド)や弓の名手ホークアイ(ジェレミー・レナー)を操り、キューブの力でニューヨークにチタウリの軍隊を送り込みます。
ロキの企みを阻止すべく立ち上がったのは、兄ソーも加わった最強チーム・アベンジャーズ。MCUの歴史に深く刻まれることになるニューヨーク決戦に挑んだアベンジャーズは、チーム一丸となってチタウリ軍を撃退。ロキはハルクの強烈な叩きつけ攻撃で瀕死の状態になり、アスガルドで裁きを受けるため拘束された状態でソーと故郷に帰っていきました。
刺されたはずなのに…自分の死を偽装
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)
ニューヨーク決戦を引き起こした罪でアスガルドの牢獄に入ったロキは、エーテルを狙う闇の勢力・ダークエルフの侵攻で、育ての母フリッガ(レネ・ルッソ)を失ってしまいます。愛する母の死にショックを隠しきれないロキは、敵を討つため、ソーと共にアスガルドを飛び出すことに。途中キャプテン・アメリカやアスガルド兵に変装するなど、相変わらず人を騙す気満々のロキですが、ソーには「この怒りは信じろ」と打倒ダークエルフは本心であると伝えます。
ダークエルフの長マレキス (クリストファー・エクルストン)を欺きながら戦うソーとロキでしたが、マレキスの強力な手下カースに大苦戦。ソーのピンチを救おうと、ロキはカースの胸部を剣で貫きますが、彼もその刃に刺され、命を落としてしまいます。ソーは悲しみに暮れながらその場を後にしますが、なんとロキの死は偽装されたもので、本人はアスガルドに帰還。オーディンに変装したロキは、ラストシーンで自由を選択したソーに「礼を言うのは私の方だ」と投げかけます。「次はどんなイタズラを仕掛けようか」と言わんばかりの不敵な笑みも印象的です!
育ての父オーディンを地球に追放
『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)
シリーズ第3弾『マイティ・ソー バトルロイヤル』の冒頭でソーがアスガルドに帰還すると、なんとロキを称えるかのような巨大な銅像が登場! 『ダーク・ワールド』で死を偽装したロキは、父オーディンの記憶を消し、地球に追放するというとんでもないイタズラを仕掛けていたのです。自分はオーディンになりすまし、『ダーク・ワールド』で偽装した死亡シーンを寸劇化(偽ロキ役はマット・デイモン)してアスガルドの民と楽しんでいました。
もはや裏切りは日常茶飯事のロキですが、同作ではソー、ヴァルキリー(テッサ・トンプソン)、天敵ハルク(マーク・ラファロ)らリベンジャーズのメンバーと共に、アスガルド崩壊を目論む死の女神ヘラ(ケイト・ブランシェット)に立ち向かうヒーローぶりを発揮。ソーにいとも簡単に悪戯を見破られる一面もあり、憎めないヴィランとしての地位を確かなものにしています。
現実改変…四次元キューブを持ち出し逃走
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の冒頭でサノス(ジョシュ・ブローリン)によって殺されてしまったロキ。続く『アベンジャーズ/エンドゲーム』では出番ナシかと思いきや、6つのインフィニティ・ストーンをサノスより早く集めるべくタイムトラベルしたトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)たちが、ニューヨーク決戦が起きた2012年まで遡ったことで、当時のロキが再登場を果たします。
ところが、このロキがまた厄介なイタズラを働いてしまいます。ニューヨーク決戦で悪用された四次元キューブ(スペース・ストーン)を入手しようと作戦を実行するトニーとスコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド)は、階段での移動にイラついたハルクに妨害され、キューブを取り損ねてしまいます。さらにマズいことに、キューブは拘束状態のロキの足元に転がってしまい、ロキはキューブを強奪。トニーたちの作戦を台無しにしたばかりか、別の時間軸を作り現実を改変してしまいます。キューブを勝手に持ち出したこのロキこそ、今回のドラマシリーズの主役であり、MCUの時間軸を掻き回すキャラクターとなっていくのです。
謎の組織が登場!「ロキ」ドラマシリーズはどうなる?
『アベンジャーズ/エンドゲーム』の出来事から派生するドラマシリーズ「ロキ」では、四次元キューブを手にしたロキが謎の組織TVA(原作コミックでの正式名称は Time Variance Authority)に捕まってしまいます。そこでロキは、自分が改変した現実を元に戻すという任務を与えられ、時間を股にかけた新たな冒険へと繰り出します。
謎の組織TVAがMCUでどのような役割を担うのかは不明ですが、ロキがこれまで起こした悪事を把握していることから、時間に関する問題を扱う機関であることが予想されます。予告編では、ロキに任務を与えるTVAの職員(オーウェン・ウィルソン)が登場。S.H.I.E.L.D.のニック・フューリー、S.W.O.R.D.のモニカ・ランボーのような、今後のMCUに影響を与えるキャラクターであるかもしれません。
アスガルドの王位横取りから始まり、今やMCUの歴史を揺るがす大問題を起こす問題児となったロキ。ドラマシリーズの最新映像では、人を裏切ることは「二度としない」とも断言していますが、果たしてその言葉は信じていいのでしょうか……。MCUフェーズ4でも活躍の場ができたロキを祝福すると共に、『エンドゲーム』で現実を改変してしまった彼の行く末にも注目です。
「ロキ」はディズニープラスにて6月9日(水)16時より日米同時配信