ビリー・アイリッシュの普通の女の子ぶりにビックリ!
映画たて・よこ・ななめ見!
ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク。今回は第62回グラミー賞で18歳にして主要4部門制覇の快挙を成し遂げた若手シンガー、ビリー・アイリッシュに密着したドキュメンタリー映画『ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている』を鑑賞。(取材・文:森田真帆)
今回の映画は、6月25日公開の『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』です。
グラミー賞主要4部門を18歳で受賞したアメリカのシンガー・ソングライター、ビリー・アイリッシュを追った音楽ドキュメンタリー。レコーディングやステージ、幼少期の映像や家族と過ごす様子など、彼女がたどった成功までプロセスや家族との絆を映す。
スーパースターのとんでもない普通っぷりに驚がく!
中川パラダイス(以下、中川):ドキュメンタリー、めっちゃおもろかったな。2時間以上あるっていうから、もっと長いんかと思ってたけど、ほんまにあっという間やったわ。
村本大輔(以下、村本):パラダイスはビリー・アイリッシュって知ってたん?
中川:知ってたよ。「バッド・ガイ」って曲は有名やし、なんかお兄さんと一緒に曲を作ってるっていうのも聞いたことあったわ。でもあんなさ、家のベッドの上で作ってたんはびっくりやった。アルバムが売れてからもずっとあの家やったし、地元におることがめっちゃ好きな感じしてたな。
村本:そうやねん。なんかグラミー賞とか受賞してめっちゃ売れてるし、だいぶ稼いだはずやのに、いきなり生活が豪華になるわけでもなく、買ってもらったのあの車だけやったもんな(笑)。もっといろいろ買えるはずやろ! って思ったけど、兄も妹も車買ってもらってめっちゃ喜んでたんがほほ笑ましかったわ。
中川:ほんまに普通の女の子やったよな。あのコンサートに行ったときにジャスティン・ビーバーと会ったときとかもさ、ほんまに普通の女の子でかわいらしかったわ。
村本:オレはめっちゃミーハーやんけ! って思って、なんか悲しくなったわ。自分ビリー・アイリッシュやろ! って(笑)。その前も『パイレーツ・オブ・カリビアン』の俳優に会って、キャーキャーしてたし。もっとクールな感じかと思ってたらミーハーやんか! って。
中川:ジャスティン・ビーバーに憧れてたんやろ。ずうっと泣いとってかわいらしかったわ。
普通のおとんとおかんに感激!
村本:ビリー・アイリッシュの周り人たちがめっちゃ素敵やったな。お父さんもお母さんも、ちゃんと地に足の着いた生活をさせてて、ああいう環境は大事なんやなって思ったわ。おとん、めっちゃええ人! コンサートにおとんが来るシーンあったやろ。めっちゃでかいコンサート会場なのに、なんか娘の発表会にでも来たような雰囲気でさ。普通のおとんやったな。
中川:僕らアイドルと仕事することが多いやん。その子らの両親とか来ると、ほんまに普通のおとんとおかんのことが多いもんな。
村本:ほんまやなぁ。ビリーが運転免許取ったシーンとかめっちゃよかったな。過保護すぎやんか! ってくらい心配しとったやん。
中川:でもな、僕はあのおかん、ちょっとやばい気がしたわ。なんか娘のこと大事にしすぎて、ステージママになっちゃうような気がすんねん。娘めっちゃ好きすぎて、心配になったわ。
村本:たしかにな。あのジャスティン・ビーバーの話をしてるときも「親がちゃんとしていないから」みたいなこと言うとったけど、あれジャスティン・ビーバーの親が観たらけっこう悲しいと思うわ。
中川:でも17歳とかであれだけ有名になるって、ほんまに大変やんな。ジャスティン・ビーバーも同じ立場で自分がめっちゃつらい思いしたから、あんだけビリーに優しくしとったんちゃうかな。でもやっぱり、あのおかん、危ないと思うわー。
村本とビリーは似ている説
中川:でもちょっとビリーの考え方って村本に似てるとこあると思うけど。
村本:オレはお金が入ったら、入っただけ使うで(笑)。
中川:いやいやそういうとこじゃなくて(笑)。自分の好きなことに熱中するとことか。村本もお笑いがめっちゃ好きで、お笑いだけやれていれば幸せみたいなとこあるやん。ライブもめっちゃ好きやしさ。
村本:ビリーも何十年かしたらアメリカのちっちゃなホールみたいなとこで毎日ライブして回るようになるんかな。
中川:ならんやろ(笑)! ずっと人気あるわきっと! ファンサービスが手厚いところもちょっと村本っぽいやん。
村本:いや、あんなにファンおらんやろ!
中川:THE MANZAIで優勝した後はめっちゃおったわ! 今はどこ歩いていても誰からもなんも言われへん。
村本:いや、もうファンおらんって(笑)。
中川:でもほんまに僕らのことが好きで「写真撮ってください!」っていうファンと、好きでもなんでもないのにただ写真撮ってほしいだけの人の違いはめっちゃわかる。たまにサインするときにさ「名前なんていうん?」って聞いたら、「それ書かないでください」って言ってきて。完全に売る気やん! ってなったわ。
村本:その前にパラダイスのサイン、誰が買うねん! ビリーもあのようわからんファンサービスみたいなんさせられてるとき、ほんまに嫌そうやったもんな。「いっつもちゃんとファンサービスしてるのに、一回嫌な態度とっただけでめっちゃ言われる!」って泣いてた。
中川:あんなに何百万人とかフォロワーいるのに、たった一個のツイートが気になんねんなって。そういうところも村本に似てるやん。
村本:あと社会に反発してるとこやな! だってビリーはちゃんと曲の中で環境問題のことまで歌ってるんやで。もうな、やっぱ日本の歌手もいつまでも恋の歌ばっかり歌ってちゃあかん。やっぱりビリーは10代でほんまにちゃんと意見持ってるからいいドキュメンタリーになるんやと思うわ。パラダイスのドキュメンタリーとか絶対やばいと思う。
中川:僕の日常密着したら、ほんまにおもろくないもんが撮れると思う!(キッパリ!)
※記事内容には個人の意見が含まれています。
『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』6月25日公開 映画『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』公式サイト (C) 2021 Apple Original Films
ウーマンラッシュアワー・プロフィール
2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。
村本大輔 1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。
中川パラダイス 1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。