赤楚衛二の勢い止まらない!待機作を一気にチェック
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昨年放送されたドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレビ東京)で主人公を熱演し、国内外から注目を浴びる俳優の赤楚衛二(27)。7月6日スタートのドラマ「彼女はキレイだった」など3つの待機作と赤楚の役どころを紹介する。(編集部・梅山富美子)
勢いが止まらない赤楚衛二って?
赤楚は、2015年の「表参道高校合唱部!」の主人公のクラスメイト役でドラマに初出演し、同年公開の映画『ヒロイン失格』でスクリーンデビューを果たした。以降、映画やドラマへの出演を重ね、2017年から放送された「仮面ライダービルド」で万丈龍我/仮面ライダークローズ役でその名を知られるようになった。人気少女漫画を浜辺美波、北村匠海、福本莉子、赤楚で実写映画化した『思い、思われ、ふり、ふられ』(2020)では、複雑な思いを抱えるヒロインの一人・朱里(浜辺)の恋の相手・乾和臣を好演。そして、「チェリまほ」の愛称で親しまれている人気漫画を実写ドラマ化した「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」でブレイクした。今年に入ってからはすでに、「コールドケース3 ~真実の扉~」「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」「監察医 朝顔(第2シーズン)」にゲスト出演した。確かな演技力でキャリアを積み重ねる赤楚が、次に挑む役どころとは?
「彼女はキレイだった」(カンテレ・フジテレビ系・7月6日スタート)
「キム秘書はいったい、なぜ?」「梨泰院クラス」のパク・ソジュンと「キルミー・ヒールミー」「恋のトリセツ ~フンナムとジョンウムの恋愛日誌~」のファン・ジョンウムがダブル主演を務め、2015年に韓国で放送された人気ラブコメディーが原作。Sexy Zone の中島健人ふんする、世界30か国で発売されるファッション誌「ザ・モスト」日本版の副編集長兼クリエイティブディレクターの宗介と、小芝風花演じる無職で親友の家に居候する残念女子の愛という、真逆の成長を遂げた2人の恋模様を描く。
■恋のライバル役に挑む!
赤楚が演じるのは、ムードメーカーで明るく仕事もできる「ザ・モスト」編集部のメンバーである樋口拓也。ひょんなことから編集部で働くことになった愛(小芝)の頼れる相談者となる。愛に興味を持ち、好意を寄せていくが、愛と宗介(中島)の関係を知ってしまう。また、編集部員に厳しく孤立しがちな宗介や、偶然出会った梨沙(佐久間由衣)にも助言をするなど、面倒見も良いが、どこかつかみどころがない役どころだ。
本作で初共演となる中島と赤楚が、どんな化学反応を見せるのか気になるところ。なお、原作では、樋口にあたる役をアイドルグループ「SUPER JUNIOR」のチェ・シウォンが演じていた。
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(8月13日公開)
本作は、「妖怪三部作」として製作され、2005年には神木隆之介主演で映画化された『妖怪大戦争』に続く冒険ファンタジー。寺田心演じる妖怪ハンターの血を引く小学生の主人公・渡辺ケイが、数奇な運命に導かれながら、妖怪界と世界の危機を救うため冒険を繰り広げる。気弱なケイが出会う妖怪役で杉咲花、大沢たかお、大森南朋、安藤サクラ、大倉孝二、三浦貴大、大島優子、岡村隆史、SUMIRE、HIKAKINと豪華キャストが出演する。『妖怪大戦争』に続き、三池崇史がメガホンを取る。
■特殊メイクで鬼役に!
赤楚は、妖怪の世界に迷い込んだケイ(寺田)が冒険の中で出会う鬼の一人・天邪鬼(あまのじゃく)として初の鬼役に挑む。天邪鬼は、いつも自分の考えとは真逆の回答をしてケイたちを振り回すコミカルでどこか憎めないキャラクター。捨てられていた白いガラケー(聞いたことは何でも教えてくれる不思議なガラケー)を唯一の友達として大切にしている。赤楚は、本作で特殊メイクを施し、面影を全く感じさせないビジュアルで、「ちびまる子ちゃん」の山田笑太をイメージしたという特徴的な声で新境地を開いている。
本作の天邪鬼と、「彼女はキレイだった」の樋口拓也、そのギャップに驚く人が続出するはずだ。
『決戦は日曜日』(2022年公開)
『東京ウィンドオーケストラ』『ピンカートンに会いにいく』などで知られる新鋭・坂下雄一郎が脚本と監督を務め、窪田正孝が主演を担う本作は、とある地方都市を舞台に、二世候補に振り回される議員秘書の奮闘を描く社会派コメディー。地盤の固い地元で当選を続ける衆議院議員が病に倒れ、次の選挙に娘・有美(宮沢りえ)が出馬することから物語が展開する。有美の父親の事務所で私設秘書として働く谷村(窪田)は、自由奔放で世間知らずだが謎の熱意だけはある有美に翻弄(ほんろう)されていく。
■コメディー作での秘書っぷりに期待!
赤楚は、谷村と同じ私設秘書で、要領がよい男・岩渕勇気役を担当。赤楚、内田慈、小市慢太郎、音尾琢真が演じる脱力系秘書軍団は、わがままな有美と曲者ぞろいの後援者に頭を抱えながら、選挙をサポートしていくことになる。シニカルな笑いと風刺が効いた坂下監督によるオリジナル脚本で、赤楚が岩渕をどう演じるのか、実力派キャストたちとの共演にも期待が高まる。公開となる2022年を楽しみに待ちたい。
昨年11月に発売されたファースト写真集「A」は、「オリコン上半期“本”ランキング2021」の写真集ランキングで8位にランクインするなど、赤楚の人気ぶりは留まることを知らない。それは赤楚の演技に対する謙虚な姿勢と高い演技力が裏付けとなっていることは間違いない。今後も、ジャンルにとらわれずさまざまな作品で、赤楚衛二にしかできない役で多くの人を惹きつけ続けることを期待したい。