まだまだ韓国ドラマがアツい!2021年下半期&今後の注目作
2021年も勢いが衰えないNetflix配信の韓国ドラマ。中でも上半期はイタリアン・マフィアの顧問弁護士がマフィア仕込みの流儀で悪を討つ「ヴィンチェンツォ」が視聴ランキング上位に長くランクインし、話題となった。下半期も続々と新作が登場。今後の注目すべきNetflixオリジナルシリーズを紹介する。(文・前田かおり)
『キングダム:アシンの物語』
まず、7月23日から配信されている『キングダム:アシンの物語』。本作は宮廷の権力闘争×ゾンビスリラーを合体した異色の時代劇として人気の「キングダム」のスペシャルエピソードで、シーズン2の最終話で生死草の秘密を解き明かす旅に出たイ・チャン(チュ・ジフン)が出会った謎の人物アシンをめぐる物語が描かれる。チョン・ジヒョン(「星から来たあなた」「青い海の伝説」)が、主人公アシンを演じている。シーズン3の製作も進行中という話もあるだけに、その布石になるであろう本作は見逃せない。
「海街チャチャチャ」
8月28日から配信される「海街チャチャチャ」は「スタートアップ:夢の扉」で大ブレイクしたキム・ソンホが主演を務めるラブコメディー。海辺の村を舞台に、キム・ソンホ演じる便利屋のホンと現実主義の歯科医ユン(シン・ミナ)が繰り広げるロマンスを描く。「スタートアップ」とは異なるキム・ソンホの新たな魅力がクローズアップされるようだ。
「D.P. -脱走兵追跡官-」
近日配信予定なのが、「D.P. -脱走兵追跡官-」。陸軍憲兵隊の一員として脱走兵を追う若き二等兵の物語で、WEB漫画が原作。「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」「ある春の夜に」などで人気のチョン・ヘインが主演を務め、映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』のク・ギョファンも出演。軍内部の苛烈な行為や人権問題などシリアスなテーマを扱いながら、ユーモアもちりばめられ、ヒューマンなものに。監督は映画『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』のハ・ジュニが担う。
「イカゲーム」
ほかにも配信予定が予定されているのが「イカゲーム」。人生崖っぷちの人々が高額の賞金につられ、謎のサバイバルゲームに参加するというどことなく「カイジ」のような内容を想像する内容だが、メガホンを取るのが、『トガニ 幼き瞳の告発』『怪しい彼女』『天命の城』など社会派からコメディー、歴史大作まで幅広く手掛けてきたファン・ドンヒョク。またキャストも『神と共に』などで知られる名優イ・ジョンジェ、「刑務所のルールブック」で主演を務めたパク・ヘスだけに期待が高まる。
「マイネーム: 偽りと復讐」
「My Name(英題)」は、先に「アンダーカバー」というタイトルで発表されていたが、変更。父親の死にまつわる秘密を暴くため、組織から警察に潜入したヒロインの復讐劇と、その過程で明かされる冷酷な真実を描く。主演は、「夫婦の世界」の不倫相手役でブレイク中のハン・ソヒ。Netflixで配信中の「わかっていても」では、ソン・ガンと等身大の大学生を好演しているが、本作では父親の死の謎を明かすためなら我が身の犠牲も厭わないヒロインのたくましさ、したたかさ、そして繊細な心の内を表現するという。また初のアクションシーンにも挑戦する。
「地獄が呼んでいる」
さらに、「Hellbound(英題)」が予定されている。『新感染 ファイナル・エクスプレス』の監督ヨン・サンホが原作のWEB漫画を、監督自身がドラマ化。人間を地獄に追いやる力を持った死の使者たちを描く。Netflix映画『生きている』のユ・アインが新興宗教のリーダー役で登場。ほか、『それだけが僕の世界』のパク・ジョンミン、『息もできない』のヤン・イクチュンらが出演する。
「静かなる海」
そして、俳優チョン・ウソンが製作総指揮を務めるSF作品「静かなる海」が控えている。砂漠と化した未来の地球を舞台に、月で廃墟となった研究施設から謎のサンプルを回収するミッションを受けた精鋭チームの物語が展開する。「センス8」「キングダム」などNetflixオリジナルシリーズへの出演も多いペ・ドゥナと、『SEOBOK/ソボク』に続いてSFジャンルに挑戦するコン・ユが共演。監督は同名の短編映画を手掛けたチェ・ハンヨン。脚本は映画『母なる証明』のパク・ウンギョが担当する。Netflixでは、2021年上半期に『スペース・スウィーパーズ』や「シーシュポス: The Myth」などSF作品を配信しているが、それらとは全くテイストは異なり、ミステリアスな内容になるようだ。