ダリルがこのシーズンの新たな敵・収穫者たちと遭遇!
今週のウォーキング・デッド
「ウォーキング・デッド」シーズン11の第4話は、ダリルをたっぷりフィーチャー! 新たな敵、収穫者(リーパーズ)たちに遭遇する!(平沢薫)
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン11について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド~シーズン11第4話
<これから観る方向け:ネタバレなし>ダリルひとりをたっぷり描くファン必見のエピソード
今回は、ダリル(ノーマン・リーダス)だけをじっくり描くエピソード。1話丸ごと使って一人の人物だけを描くという構成は、「ウォーキング・デッド」では珍しい。この構成により、光と影を活かした雰囲気たっぷりの映像が1話全編に渡って味わえる。ダリルの心情もしっかり伝わってくる。さらに、サプライズな出来事も。そして、ダリルが収穫者たちと遭遇して、彼らの正体も見えてくる。
監督は第3話と同じ、人気シリーズ「ザ・ボーイズ」「スノーピアサー」「ウォッチメン」にも参加したフレデリック・E・O・トーイ。脚本は交代して、シーズン10から脚本家および共同プロデューサーとして参加したニコール・ミランテ=マシューズ。脚本はシーズン10第2話「終末の始まり」、同第12話「自由への道」、同第18話「俺を見つけてくれ」を手掛けている。
<もう観ちゃった方向け:ネタバレあり>まず再会にサプライズ!収穫者たちの正体にも驚き!
ダリルはシーズン10第18話で確かに「俺を見つけてくれ」という置き手紙を残したが、こんな形で見つけられることは予測していなかっただろう。その手紙の相手ことダリルの恋の相手、リア(リン・コリンズ)が、何と“収穫者”の一員だったとはビッグなサプライズ。確かに彼女は、以前は一種の家族のような人たちと一緒にいたと言っていたが、それがこういう人たちだったとは。しかも彼女はこの集団の副官的立場のようではないか。
もっとも、リアの再登場の可能性については、ショーランナーのアンジェラ・カンも語っていて、本サイトの記事(「ウォーキング・デッド」S10、リアの物語は終わってない!最終シーズンで継続の可能性)でも紹介済み。シーズン10第18話でダリルとリアの関係がていねいに描かれたので、今回の2人は簡単な会話しかしないが、その背後にある2人の気持ちが伝わってくる。脚本家が第18話と同じなのも納得。これから2人の関係がどうなるのかも気になるところだ。
そして、ダリルは収穫者たちの拷問を受けるが、彼が拷問に負けないのは、シーズン7第3話「囚われて」でも証明済み。ダリルはあの時、救世主たちの独房に裸で入れられて、大音量で眠りを阻止され続けたが屈しなかった。ちなみに、ダリルの独房の隣に収監されていたのは、マギーが元いたコミュニティーの一員として本シーズン第1話から登場しているフロスト(グレン・スタントン)。ダリルは、収穫者たちが仲間同士の会話から情報を引き出そうとしているのを察して、フロストに仲間ではないように振る舞い、フロストもダリルの意図を理解する。
収穫者たちが、このように拷問や尋問の技術に詳しいのも、彼らの正体を知ると納得がいく。彼らは、アフガニスタンで戦った元兵士たちによる傭兵集団だった。これまでの敵はみな戦闘面では素人だったが、今度の敵は戦闘訓練を受けたプロの集団なのだ。彼らの言動から宗教集団なのかと思っていたら、まったく違う集団だった。
しかも、そのリーダーが教祖と呼ばれる危険な精神状態の人物。かつて極限状況を生き延びた経験から、自分たちを神に選ばれた者だと信じているだけでも危険だが、さらに自分の信条に違反した者をいきなり焼き殺す凶暴さ、残虐さも持っている。この強烈な役を演じるのはリッチー・コスター。映画『ダークナイト』『モールス』などに出演している54歳の英国男優だ。
この集団にこの教祖となると、これは「ウォーキング・デッド」史上最悪の敵になりかねない。彼らの戦術はこれまでの敵とは違うだろう。いずれにしても、かなり残虐な戦いが待っていそうだ。