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「仮面ライダーセイバー」“家族”と共に駆け抜けた1年 内藤秀一郎&山口貴也&青木瞭&川津明日香インタビュー

左から川津明日香、山口貴也、内藤秀一郎、青木瞭

 特撮ドラマ「仮面ライダーセイバー」から8年後の世界を描くVシネクスト『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏(トリオ)』。主演の内藤秀一郎(神山飛羽真/仮面ライダーセイバー役)をはじめ、山口貴也(新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズ役)、青木瞭(富加宮賢人/仮面ライダーエスパーダ役)、川津明日香(須藤芽依役)がテレビシリーズからの1年間を振り返ると共に、続編について語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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■このメンバーで1年間駆け抜けられたことが嬉しい

Vシネクストはテレビシリーズから8年後の物語

Q:「仮面ライダーセイバー」テレビシリーズから今回のVシネクストまで、1年間走り抜けた心境は?

内藤:1年間かけて作品を完成させることが、みんな初めてだったと思うんです。そんな中で1年間お芝居の環境に入れたので、どの現場に行っても怯むことはないかなっていうぐらいの土台を作ることはできたかなって思います。

山口:「セイバー」は最初から“約束”とか“家族”をテーマに描いてきたんですけど、キャストのみなさん、スタッフのみなさんと同じメンバーでやってきて、1年経つと家族という感じがしてきますし、みんなでいいものを作ろうという約束をもとに駆け抜けてきた1年でしたね。

青木:このメンバーで1年間駆け抜けられたことがすごく嬉しいです。僕自身で成長したところは、やはり人との関わり方というのがまた一つ新たなところへ行けたかなと思います。お芝居に関しては、富加宮賢人として生きていたので、自分自身の変わった部分というのはパッとは出てこないんですけど、「ここまでやってこれて良かった」っていう思いがすごく強いです。

川津:めちゃくちゃあっという間な1年ではなかった気がしたので、やりきったなっていう感じが強いです。あとは今日久々に(メンバーに)会いましたけど、「セイバー」っぽいノリがあるんですよね(笑)。そういったところも新鮮でした。

Q:テレビシリーズから一番変化したなと思うキャストは?

内藤:僕は明日香ちゃんですね。女優っぽくなりましたよね。最初はキャラクターとしてもみんな落ち着いてない部分があったけど、最初と比較すると明日香ちゃんのお芝居が落ち着いていて、それだからこそ伝わるものもすごくあったから、一番成長したんじゃないかなって思います。

川津:顔つきが一番変わったのは秀くんだと思います。テレビシリーズ本編の最後で第1話からの写真を振り返るシーンがあって、顔が違いすぎてビックリしちゃって(笑)。シュっと大人っぽくなっていましたね。

Q:4人以外のキャストではいかがですか?

『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』での富樫慧士

山口:富樫くん(富樫慧士、緋道蓮/仮面ライダー剣斬役)かな? 少年から青年になったよね。

青木:顔つきが変わったんだよね。

内藤:喋り方とか佇まいとか全部変わったよね。どちらかといえば俺たちが(キャストの中でも)年齢が上でしょ? だからそっちに引っ張られたのかな?

青木:精悍(せいかん)な顔立ちになったし、フワフワしていたところがシュッと締まるような感じがするし、彼の成長はすごいと思います。

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■飛羽真としてのたくましさを感じた

テレビシリーズから8年後の飛羽真 - 『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』より

Q:今でも印象的なシーンや撮影エピソードはありますか?

内藤:大人ルナ(横田真悠)と賢人と3人で撮ったシーンですね。杉原(輝昭)監督に撮っていただいた、ルナに初めて「ごめんね」と謝るシーンなんですけど、僕があまり上手くいかなくて、十何カットも撮ったんです。自分でも納得いかないし、上手くいかなくて、それが割と自分の中で印象深いというか、役者としても悔しいシーンでもあったので心に残っています。

川津:私は数か月に一回くらい、どうしてもセリフが頭に入らない時がありまして(笑)。坂本(浩一)監督が撮った回の時に、芽依がドタバタ入ってきて賢人に何かを言わなきゃいけないシーンがあったんですけど、全然言えなくて……。

青木:それ俺のせいにしようとしてる?(笑)

川津:違う違う!(笑) そのシーンは10回ぐらい撮った気がします。「全然大丈夫だよ!」って(青木が)言ってくれるんですけど、逆に焦っちゃって。全然大丈夫じゃなかったです。

青木:僕は第12話で賢人が消滅してしまうシーンが一番ですね。自分が死んでしまうというお芝居も初めての経験でしたし、仲間に看取られて(死ぬ)というのも初めてで、一番印象に残った出来事でしたね。

賢人も再びエスパーダに! - 『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』より

山口:自分以外で言うと、最終話直前で飛羽真が大人ルナに会って、ルナが本になってしまうシーンの撮影で、内藤くんが石田(秀範)監督に意見をぶつけていたんです。飛羽真として1年間生きていたんだなというたくましさを感じましたし、石田監督も納得して撮影したら「それでいいぞ」とおっしゃっていたので、(内藤くんが)すごく頼もしいなと思いました。

内藤:でも、みんな最後の方は意見を出し合っていたよね?

青木:確かに言っている人はいたね。でも(内藤が)一番言っていた気がする。でもたまに間違っていて、石田監督に「お前は何を話しているんだ?」って言われたりもしていたよね。(笑)

内藤:飛羽真が消えるところで倫太郎と賢人が抱えてくれるシーンも好きだったな。二人の顔を見て、本当に泣きそうになっちゃった。1年間やってきた顔っていうか、その時すごく感動していたのを覚えてる。

山口:そのシーンで思ったのは、三人で塔の中から出てくるシーンを撮っていた時に、倫太郎と賢人が先に走っているんですけど、「よーい、アクション」で二人は出てくるのに一人(内藤)が出てこなくて、「どうしたんだろう?」って思ったら中で転んでいたんですよ。

青木:あれはヤバかったね……。何が起こったんだろうってずっと思ってた。

内藤:しかもテスト撮影の時だったよね。衣装も泥だらけになっちゃって、スタッフさんもすごく焦ってましたね。

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■芽依も仮面ライダーに変身したかった?

芽依ちゃんも変身してたかも? - 『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』での川津

Q:川津さんへの質問です。令和仮面ライダーシリーズでは序盤から女性仮面ライダーが登場しています。「セイバー」でもアンジェラ芽衣さん(神代玲花役)が仮面ライダーサーベラに変身していますが、川津さんも変身願望はあったのでしょうか?

川津:最初の頃はありました。でも、「セイバー」は登場人物が多い分全員変身するし、女性仮面ライダーだとアンジェ(アンジェラ芽衣)もいるので、逆に変身しないのもいいのかなって思い始めましたね。あと、途中から芽依が「変身!」って言っているのが想像つかなくなってしまって、「(変身は)なさそう……」って自分で思っていました。

青木:芽依ちゃんの変身ってどんな感じなんだろう?

川津:ふざけた感じなのかな?

青木:それもありだと思う。テンションが高い強い仮面ライダーになれるから、それはそれで納得できると思う。いきなり玲花みたいに「変身(真剣なトーン)」って言われてもね……。

Q:川津さんの理想の変身ポーズを披露していただけますか?

川津:実は、昔オーディションの時に(変身ポーズは)やったことあるんですよ。

内藤:1年間俺たちが変身しているのを近くで見てるから、絶対上手だよね。

山口:仮面ライダーの名前はどうする?

川津:仮面ライダーレボリューション(仮)で!

(川津が変身ポーズ披露)

内藤&山口&青木:すごくいい!芽依ちゃんっぽい!

川津:ちゃんとコンセプトもありまして、変身アイテムはコンパクトに折り畳める鏡なんです。これを拭くと、鏡越しに自分が変身しているんですよ。そして、キュキュって拭いた後に「輝け! 変身!」って(鏡を)かざすんです。

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■8年後という設定に驚き

倫太郎に父親が!? - 『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』での山口

Q:Vシネクストはテレビシリーズから8年後が舞台です。ご自身のキャラクターの8年後を演じる際に意識したところはありますか?

内藤:テレビシリーズの飛羽真とはやっぱり差をつけたくて、落ち着いて喋るっていうのをすごく意識していました。声も荒げないですし、テンションの上下もあまりしないようにしています。Vシネクストでは飛羽真が34歳という設定なので、落ち着きを一番意識してお芝居をしました。

川津:まず8年後という設定にビックリして、空白の8年間でみんなに何が起きたんだろうというのを埋めるのが大変でした。8年後も飛羽真と一緒にいますが、陸(剣士たちの戦いに巻き込まれて親を亡くした少年)のこともあり、母親ではないけど、陸の近くにいる人なので、変に母親面しているように見せず、親戚のおばさんぐらいの感覚で臨みました。

青木:賢人は少しがむしゃらすぎたので、8年後は人の話をちゃんと聞こうという風なイメージを持っていました。話を聞かずに一人で突っ走るところがあったので、人の話を聞いて、結菜(賢人の恋人)の話を聞いて、それを受け止めていました。自分で肯定をした後に否定をしてあげたりしながら演じていたら、少しは大人っぽくなれるのかなとか、8年後の自分をイメージして演じてみました。

山口:テレビシリーズの倫太郎は親がいなくて、師匠の長嶺さん(三上真史)が父親のような、ソフィア(知念里奈)さんが母親のような位置付けでやってきたので、台本を頂いて「父親っていたんですか!?」ってビックリしました。倫太郎にとっては「遅いよお父さん」という感じもしています。みんなとソードオブロゴスのトップに立ってから8年間世界をどのように守ってきたのか、初めてできた異性の友達とどう付き合ってきたのかを考えたんですけど、彼は真面目だから変わらないのかなと思いつつ、撮影現場に行ってみてそのままで良いかもと思いながら演じました。

Q:倫太郎と芽依の関係性は、ファンのみなさんも気になっていると思います。

川津:台本が出来上がる前に、いろんな大人の方に聞きました。予想の斜め上を行っているゴールかなって思います。

山口:台本を頂いた時も二人がどうなってるのかっていうのは書いていなくて、ト書きにも「二人がすれ違う」としか書かれていなかったんです。

青木:それも良いよね。(二人の関係が)決まってもないし、ドギマギする感じ。

川津:しかも、そのシーン元々はなかったの。改訂版で増えてたから、監督が増やしてくれたんだと思う。

山口:そこに愛を感じましたね。

Q:青木さんが変身する仮面ライダーエスパーダには、待望の新フォーム(アラビアーナナイト)が誕生します。

青木が変身する仮面ライダーエスパーダ アラビアーナナイト

青木:みんなが本編で強化フォームをもらっている中で「いいなぁ」と言っていて、僕も最終話あたりに来るかなと思っていたんです。その後、一人で「来ないな……」ってなっていたら、Vシネクストで(強化フォームの)お話を聞かせてもらって、その時は本当に舞い上がっちゃいました。名前がかっこいい、造形もかっこいい、フォルムも最強だし、色合いが素晴らしいですよね。

Q:最後に作品を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。

内藤:テレビシリーズから8年後ということで、それぞれ8年後の自分を想像して、本編とは全く違う芝居の仕方をしていたりとか、新しいことにも挑戦しているので、観ている方々は楽しんでもらえるかなと思います。全員でVシネクストを最高なものにしようという熱い思いで作っていますので、その辺も感じ取ってもらえたら嬉しいです。

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 1年間苦楽を共にした4人は、インタビュー中も笑顔が絶えず、終始ノリツッコミが飛び交っていた。取材日で久々に再会したそうだが、つい先日まで全員で撮影をしていたような雰囲気を醸し出していた。1年かけて紡がれてきた「仮面ライダーセイバー」という物語にどのような結末が待ち受けるのか。飛羽真たちの最後の勇姿を見届けたい。

Vシネクスト『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏(トリオ)』は1月28日より期間限定で劇場公開 ブルーレイ&DVDは5月11日発売

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