【ネタバレあり】旧3部作ファン感涙モノの展開!「ボバ・フェット」第6話レビュー【今週のボバ・フェット】
先週配信された第5話では、ドラマ「マンダロリアン」に直結するエピソードが描かれた「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」。その続きを描くチャプター6では、「マンダロリアン」にとどまらず、『スター・ウォーズ』旧3部作のファンなら感涙必至のサプライズが用意されていた!(文・平沢薫)
※この記事は「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」のネタバレを含みます。第6話を視聴後にお読みいただくことをおすすめします。
『スター・ウォーズ』ファン感涙の展開が続く!
今回のチャプターも「マンダロリアン」に直結しており、コブ・ヴァンス保安官と彼が仕切るタトゥイーンの街モス・ペルゴ(フリータウンに改名)が登場。その近くを走るジャワのサンドクローラーの屋根には、「マンダロリアン」でディン・ジャリンが保安官たちと共に倒したクレイト・ドラゴンの頭蓋骨が飾ってある。アナキン・スカイウォーカーの弟子で「マンダロリアン」に登場したアソーカ・タノも再登場。そして、「マンダロリアン」の人気キャラ、グローグーも愛らしい姿を見せる。
第6話のタイトル「砂漠から来た流れ者」とは、ラスト近くに登場する凄腕の賞金稼ぎ、キャド・ベインのことだろう。彼の登場から、コブ保安官との決闘へと続くシーンは、西部劇映画を思わせるカッコよさ。ジャンゴ・フェット亡き後、銀河一の賞金稼ぎとなったキャド・ベインは、アニメ「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」でアナキンやアソーカと戦ったことがあり、配信中のアニメ「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」でも活躍。この第6話を監督したのは、両アニメシリーズのクリエイターで、このキャラの生みの親でもあるデイヴ・フィローニだ。
伝説のジェダイ再び!
だが、今回はなんといっても『スター・ウォーズ』旧3部作の回と言えるだろう。R2-D2の登場シーンも楽しいが、物語の中心となるのはやはりルーク・スカイウォーカーだ。「マンダロリアン」ではカメオ的な出演だったが、今回は、旧3部作直後のルークがたっぷりと描かれる。思い起こせば、アナキンの最盛期は「クローン・ウォーズ」で描かれたが、最盛期の弟子を導くジェダイ・マスターとしてのルークは、これまで描かれていなかった。
ルークとグローグーの訓練シーンは『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』で、ルークがヨーダから受けた訓練にそっくり。ルークは、かつてヨーダが伝えた「"やってみる"のではなく、やるのだ」「大きさは問題ではない」といった言葉をグローグーに送る。ルークがフォースとの調和について話す時、映画からの楽曲「フォースのテーマ」が流れるのも感動的な演出だ。『スター・ウォーズ/新たなる希望』で、ルークが目隠しをしてライトセーバーの訓練をしていた時の装置、マークスマンHトレーニング・リモートまで登場。こうして歴史は受け継がれていく。
気になるのは、このルークとグローグーがいる緑あふれる惑星。作中では名称を呼ばれないが、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』で、かつて若いルークがレイアを訓練し、今はレジスタンス基地のある惑星エイジャン・クロスに似ているのでは? また、ドロイドが建造していた石造りの建物は、かつてルークが弟子たちを訓練し、後にカイロ・レンが破壊した、あのジェダイ・アカデミーになるのかも気になるところだ。
そして今回は、グローグーの過去の記憶がほんの少し明かされる。それは、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』で描かれた、全ジェダイ抹殺指令・オーダー66発令時の光景。グローグーはコルサントのジェダイ・テンプルにいて、彼を守ろうとするジェダイたちが、クローン軍団に倒されていく。グローグーはテンプルでフォースを学んでいたらしい。彼がいかにして生き延びたのかも、これから描かれそうだ。
そして、最も気になるのは、グローグーがある選択を迫られる場面。ルークはグローグーの目の前に、ディン・ジャリンからの贈り物であるベスカーの鎖製の胴着と、ヨーダのライトセーバーを並べ、どちらかを選ぶように促す。
ちなみに、次回配信されるチャプター7は最終話となるが、あと1回でパイク・シンジケートとの決戦が終わるとは考えにくい。今シーズンは、あくまで戦い前夜の物語になるのか。続きはどうなるのかも今から気になる!
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」はディズニープラスにて独占配信中
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