全てが刺激的!ドラマ「セックス・ピストルズ」パンクなキャラクター&キャスト陣
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『トレインスポッティング』のダニー・ボイル監督が、1970年代の英国で世界的なムーブメントを生み出した、伝説のパンクバンドの軌跡を描くドラマシリーズ「セックス・ピストルズ」がディズニープラスのスターで配信スタート。わずか3年の活動期間でミュージックシーンに永久に刻まれる影響を与えたバンドメンバーをはじめ、熱狂の中心にいた超個性的なキャラクターとキャスト陣を紹介します。
「セックス・ピストルズ」
1975年にデビューし、権威に唾を吐く反体制的な歌詞や、斬新なファッションで世間の注目を浴びる一方、ライブをすればケンカが絶えず、アナーキーな言動が危険視され排除運動を巻き起こした伝説のバンド、セックス・ピストルズ。世界中を巻き込む社会問題になる一方で、バンド内の不和、アメリカツアーの失敗、突如の脱退などによって、3年にも満たない期間で終わりを迎えた彼らの活動を、バンドのギタリスト、スティーヴ・ジョーンズの回顧録「ロンリー・ボーイ ア・セックス・ピストル・ストーリー」をベースに描く。
スティーヴ・ジョーンズ
「セックス・ピストルズ」のギタリストにして、本シリーズの主人公。読み書きはできないが音楽に感銘を受け、友人のポール・クックらと共に、ピストルズの前身バンドであるスワンカーズに参加。窃盗癖があり、バンドの機材もデヴィッド・ボウイのツアー舞台裏から盗み出す。キングス・ロードのブティック「SEX」にたむろしていたところ、バンドのマネージャーとなるマルコム・マクラーレンに目をつけられる。当初はボーカルも務めていたが、ある事情からギタリストに指名され、ジョニー・ロットンらと出会う。
演:トビー・ウォレス
1995年6月6日にイギリスで生まれ、オーストラリアに移住。2009年に映画デビュー作となった『ラッキー・カントリー(英題) / Lucky Country』で、オーストラリア映画協会賞の最優秀若手俳優賞にノミネート。Netflixシリーズ「ザ・ソサエティ」など数々の映画・テレビドラマへ出演し、病を抱えた少女と不良青年の恋を描く『ベイビーティース』(2019)で、第76回ベネチア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)に輝いた。次回作には、トミー・リー・ジョーンズらと共演する、ブライアン・ヘルゲランド監督作『ファインストカインド(原題) / Finestkind』が控える。
ジョン・ライドン
「SEX」の客だったところ、ヴィヴィアンの紹介でマルコムがピストルズのボーカルに引き入れる。独特の歌唱法でメンバーをあ然とさせるが、音楽的な素養もあり、彼の紡ぎ出す刺激的で反抗的な歌詞はピストルズのイメージを確立した。メンバーから、不衛生で汚れた歯を揶揄され、ジョニー・ロットン(腐ってる)と名付けられ、本人も気に入る。シド以外のバンドメンバーやマルコムに対しては常に攻撃的だが母親思いの一面も。
演:アンソン・ブーン
2000年2月15日生まれでイギリス出身の22歳。スーザン・サランドンとケイト・ウィンスレットが出演した『ブラックバード 家族が家族であるうちに』で長編映画に本格的に出演し『1917 命をかけた伝令』などに出演する。
ポール・クック
スティーヴの親友で、スワンカーズ時代からドラムを務める。バンドの中でも堅実な生活を見据えているタイプでインターンとの二足のわらじを履いており、先行きの見えないバンドを脱退しかけることも。ピストルズの解散後もスティーヴと行動を共にし、プロフェッショナルズに参加した。
演:ジェイコブ・スレイター
「セックス・ピストルズ」で俳優デビュー。Esuqire誌によると、コーンウォールでサーフィンのインストラクターをしていたころ、友人に本作の話を聞いてオーディションを受けたという。かつては、UKのインディーズバンド Dead Pretties のフロントマンを務め、現在はWunderhorseで活動中。
シド・ヴィシャス
「SEX」に出入りしていたジョン・ライドンの友人。ファンとしてピストルズのライブに顔を出していたが、グレン・マトロックの脱退後、2代目ベーシストとしてバンドに加入する。本名はジョン・サイモン・リッチーで、シド・ヴィシャスの名はジョンが飼っていたハムスターから取ったとも言われている。そのルックスや過激な言動はパンクイメージの象徴となり、絶大な支持を得た。恋人ナンシー・スパンゲンとの破滅的な関係は、彼女の謎の刺殺事件と共に有名。1979年に麻薬の過剰摂取によって21歳の若さでこの世を去った。
演:ルイス・パートリッジ
2003年6月生まれでイギリス・ロンドン出身。ミリー・ボビー・ブラウンが名探偵シャーロック・ホームズの妹を演じたNetflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』(2020年)に、若き侯爵のテュークスベリー役で出演。同作で演じた爽やかな美男子役とは正反対の退廃的なシド役に体当たりで挑んでいる。
グレン・マトロック
セックス・ピストルズの創設メンバーの一人。高い演奏力でバンドの音楽面を支え、ピストルズの楽曲の半数以上を作曲したとされているが、ジョニー・ロットンとの確執やマルコムが考える方向性とのずれからバンドを去る。
演:クリスチャン・リース
1995年11月24日生まれでイギリス・コルチェスター出身。双子の兄弟であるジョナ・リースも俳優で、2人で映画『五日物語 -3つの王国と3人の女-』(2015)に出演。同じくジョナと共演した、エルヴィス・プレスリーなどが所属したレコードレーベルを描くドラマ「サン・レコーズ(原題) / Sun Records 」では、カントリーシンガーのジェリー・リー・ルイスを演じている。
クリッシー・ハインド
「SEX」で働いたところ、店にたむろしていたスティーヴらと出会い、ピストルズが起こすムーブメントを目の当たりにした。ドラマでは、スティーヴの心の支えとなる重要な役割を果たす。いくつかのバンドを経た後、プリテンダーズのボーカルとして活躍し、2000年代にはロックの殿堂入りも果たしている。
演:シドニー・チャンドラー
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)などで知られる俳優カイル・チャンドラーの娘。俳優としてのキャリアはまだ浅く、本作で伝説的なミュージシャン役に大抜擢を受けた。次回作として、フローレンス・ピュー、ハリー・スタイルズ、クリス・パインら豪華キャストが共演するオリヴィア・ワイルド監督作『ドント・ウォーリー・ダーリン(原題) / Don't Worry Darling』が公開待機中。
マルコム・マクラーレン
セックス・ピストルズのマネージャーを務めたファッションデザイナーにして起業家。バンドをセックス・ピストルズと名付け、ジョニーをボーカルに迎え入れ、音楽的な要でもあったグレン・マトロックをバンドから追い出しシド・ヴィシャスをベースに起用。時にバンドに不協和音を生じさせてメンバーの対立をあおるが、彼のプロデュースによって、彼らの名は世界に広まっていく。ドラマでは、父親的な存在がいないスティーヴのマルコムに対する複雑な感情も描かれる。
演:トーマス・ブロディ=サングスター
1990年5月16日生まれのイギリス・ロンドン出身。子役として活動し、リチャード・カーティス監督の『ラブ・アクチュアリー』でリーアム・ニーソンの息子役を務めて注目を浴びた。「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョジェン・リード役や『メイズ・ランナー』シリーズのニュート役、Netflixドラマ「クイーンズ・ギャンビット」のベニー・ワッツ役など、数々の映画・ドラマで物語のポイントとなる重要人物を演じており、マルコム役にもピッタリ。若き日のジョン・レノンを描いた『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2009)ではポール・マッカートニーを演じている。
ヴィヴィアン・ウエストウッド
マルコムと共にセックス・ピストルズをプロデュースしたファッションデザイナー。彼女とマルコムのブティック「SEX」で商品を盗もうとしたスティーヴに声をかけたことから、ピストルズとの関わりがはじまる。現実でもバンドのメンバーは「SEX」にたむろしていた客や店員だったという。
演:タルラ・ライリー
1985年9月26日、イギリス出身。『プライドと偏見』(2005)、『パイレーツ・ロック』(2009)、『インセプション』(2010)、ドラマ「ウエストワールド」などで活躍。“世界一の富豪”にして実業家である、イーロン・マスクの元妻でもある。
ジョーダン・ムーニー
「SEX」の店員にして、斬新なファッションとメイクで、当時のUKパンクを代表するアイコンとなったパンクの女王。今年4月に胆管がんのため死去。本名はパメラ・ルーク。エピソード2では彼女への追悼メッセージが寄せられている。
演:メイジー・ウィリアムズ
1997年4年15日生まれ。「ゲーム・オブ・スローンズ」のアリア・スターク役で世界的にブレイクした後は『ニュー・ミュータント』などで活躍。ヴィヴィアンのメッセージを反映した過激なパンクファッションを見事に着こなしている。
ナンシー・スパンゲン
シド・ヴィシャスとの交際で知られた女性。ドラッグに溺れる破滅的な関係を続け、バンドメンバーはシドから彼女を遠ざけようとする。1978年にニューヨークのチェルシー・ホテルで、悲劇的な最期を迎えたことでも有名。2人の関係は、アレックス・コックス監督が『シド・アンド・ナンシー』(1986)として映画化。ゲイリー・オールドマンがシドを、クロエ・ウェッブがナンシーを演じた。
演:エマ・アップルトン
1991年12月、イギリス・オックスフォードシャー州出身で10代からモデルとして活動。Netflixドラマ「ウィッチャー」では元小国の王女で盗賊のレンフリ役で出演している。
テクニックを超えたストレートな演奏と刺激的なメッセージで、絶望的な経済状況にイギリスがあえぐなか、未来に何も見出せない若者の代弁者としても絶大な支持を得たピストルズ。当時のムーブメントの中心にいた若者たちを演じるのは、将来の活躍が期待される若手ばかり。スティーヴ・ジョーンズと同年代でパンク文化に影響を受けたダニー・ボイル監督が、マルコムよろしくその才能を見出した、若者たちの演技合戦にも注目のシリーズだ。(編集部・入倉功一)
「セックス・ピストルズ」はディズニープラスのスターで独占配信中
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