MCU怒濤のサプライズ!マーベル大好き編集者による「D23 Expo」取材レポート
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米カリフォルニア州・アナハイムで、現地時間9日から11日まで開催されたディズニー最大級のファンイベント「D23 Expo 2022」。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズの最新情報が一挙に発表される夢のイベントを、マーベルファン歴20年以上の編集者が取材してきました。「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)フェーズ5の最新映像をいち早く観たい」という期待を胸に飛び込んでみると、予想をはるかに超えた、とんでもないサプライズの嵐が待っていた!(取材・文:編集部・倉本拓弥)
そもそも「D23」って?
「D23」は、来年100周年を迎えるディズニーの最初の公式ファンクラブを指します。“23”という数字は、亡きウォルト・ディズニーが映画会社を設立し、ディズニーの歴史が始まった1923年にちなんで付けられたものです。
アナハイムのコンベンション・センターで開催される「D23 Expo」は、全世界のディズニーファンに捧げる一大イベントで、ディズニー傘下の大手スタジオが巨大ホールでプレゼンテーションを行ったり、各スタジオによるブース出展、限定グッズの販売など、熱狂的なファンが特別なひとときを過ごします。
5分に1回サプライズ!MCUフェーズ5怒濤の新情報祭り
D23初参加の編集者が最も期待していたのは、なんと言っても新作映画・ドラマシリーズに関するプレゼンテーション。イベント2日目は、MCUを展開するマーベル・スタジオ、『スター・ウォーズ』の世界観を拡張中のルーカスフィルム、映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の世界公開を控える20世紀スタジオによる2時間の発表を聞くため、Hall D23 と呼ばれる会場にはファンやメディア含め約7,500人が駆けつけました。
その中でもマーベル・スタジオは、序盤からサプライズ祭り! ステージに登場したケヴィン・ファイギ社長は、開口一番「なぜ、マーベルにはミュージカルナンバーがないんだ?」と他のスタジオの演出に嫉妬すると、その流れでドラマ「ホークアイ」で話題になった舞台「ロジャーズ・ザ・ミュージカル」がスタート! ドラマでしか観ることができなかったパフォーマンスをライブで披露する奇跡のサプライズに、会場のボルテージは早くも最高潮に。またとない生披露の場に立ち会えたことだけで、ファンとしてはもう幸せです。
マーベル・スタジオのプレゼンテーションは、きたるフェーズ5に関する最新情報が中心。次々と作品が紹介されるやいなや、会場限定の初出し映像を上映したり、キャストがステージに集結するなど、5分に1回はサプライズが起こる夢のような時間です!
とりわけ大きな盛り上がりを見せたのは、MCUの最強ヴィランチーム映画『サンダーボルツ(原題) / Thunderbolts』のキャスト発表です。クールなコンセプトアートが会場のスクリーンで披露されると、セバスチャン・スタン(バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー役)、デヴィッド・ハーバー(レッド・ガーディアン役)、ワイアット・ラッセル(ジョン・ウォーカー/USエージェント役)、ハナ・ジョン=カーメン(ゴースト役)、ジュリア・ルイス=ドレイファス(ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ役)がサプライズ登場。エレーナ役のフローレンス・ピューも会場にビデオメッセージを寄せるなど、想像以上に豪華なメンバー編成に目頭が熱くなりました……。
それだけでなく、『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題) / Captain America: New World Order』『アントマン・アンド・ザ・ワスプ:クワントゥマニア(原題) / Ant-Man and The Wasp: Quantumania』『ザ・マーベルズ(原題) / The Marvels』といった映画や、「アイアンハート(原題) / Ironheart」「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題) / Daredevil: Born Again」などのドラマシリーズほか、マーベルだけで1時間20分近い発表が続きました。ルーカスフィルムと20世紀スタジオも合わせると、なんと3時間! 予定よりも1時間長い、超ボリューミーなプレゼンテーションを堪能することができました。
マーベル・スタジオのブースも楽しい!
マーベル好きはプレゼンテーションだけじゃ物足りない!……ということで訪れたのは、D23に出展されたマーベル・スタジオの公式ブース。外観にはMCUフェーズ4で活躍するヒーローたちが描かれていました。
見どころは、「ワンダヴィジョン」から『ソー:ラブ&サンダー』までのMCU作品で使用された衣装の展示。ムーンナイトやスカーレット・スカラベなど、滅多にお目にかかることができない貴重な衣装や、復活したムジョルニアなどの小道具なども間近で眺めることができました。また、『ソー:ラブ&サンダー』に登場したヤギさん(トゥース・グラインダー&トゥース・ナッシャー)の頭もさりげなく飾られており、通行人のちょっとしたフォトスポットと化していました。
ブースでは、ゲリラでMCUトリビアクイズ(参加者のレベルが超高い!)が開催されたり、MCU作品を支えるコンセプト・アーティストをゲストに迎えたパネルディスカッションなど、1日を通してさまざまな企画が用意されていました。さらに、来場者には1日1回、MCUグッズがランダムでもらえるお楽しみ抽選会への参加権利があり、1回挑戦してみたところ、マーベル・スタジオのロゴ入りポーチと『ソー:ラブ&サンダー』の非売品コンセプトアートをゲットすることができました。
【おまけ】凄まじい没入感!「アベンジャーズ・キャンパス」を体験
D23の会場となるアナハイム・コンベンション・センターは、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークのすぐ近くに位置します。そう、マーベルファンなら一度は行きたい「アベンジャーズ・キャンパス」がすぐそばにあるのです! コロナ禍で開業したこともあり、なかなか訪れるチャンスがありませんでしたが、幸運にも今回、キャンパスを散策する機会に恵まれました。
入口から『アベンジャーズ』のテーマソングが大音量で流れていて、キャンパスに足を踏み入れた瞬間から、MCUの世界観に浸かった気分に! エリア中央にはアベンジャーズが乗るクインジェットが着陸しており、すぐ近くには『ドクター・ストレンジ』に登場するサンクタムの入口があります。この日は運良く、ストレンジ先生に遭遇し、ちょっとした魔術を見せてくれました。
キャンパス内はフードも充実! マーベルファンなら一度は食べてみたかったシャワルマ(アベンジャーズがNY決戦後に食べた肉料理)のワゴン販売はもちろん、『アントマン』をテーマにした「ピム・テスト・キッチン」では、ピム粒子によって拡大・縮小されたユニークな料理を味わうことができます。今回注文したのは、アントマンことスコット・ラングの秘密のレシピだという「not so little chicken sandwich」(訳:さほど小さくないチキンサンドウィッチ)。ピム粒子の影響で極小サイズのパンに特大チキンが挟まった、規格外の食べ物ですが、その味は絶品! こんなに美味しい食べ物をスコットが独り占めしていたとは……。
「アベンジャーズ・キャンパス」は映画と連動して常に進化を続けており、D23ではマルチバースの新アトラクション実装も発表されました。アベンジャーズのヒーローたちが、あらゆるユニバースから集結し、サノスの変異体キング・サノスに立ち向かう内容になるそうで、パークのマルチバース化も加速します。
コロナ禍以降で初めて開催された「D23 Expo」は、ウォルト・ディズニー・カンパニーが100年にわたって提供してきた夢と魔法でいっぱいのイベントでした。マーベルファンもコスプレを楽しんだり、MCU新発表に熱狂したりと、それぞれが充実した3日間を過ごすことができたと思います。D23は日本でも2013年、2015年、2018年と過去3回開催されており、MCUの情報発表を日本で! という夢のような日が再びやってくるかもしれません。