男3人旅は楽しさもアホさ加減も世界共通!悔いなく生きるべし
映画たて・よこ・ななめ見!
ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク。今回のテーマは、悩みや葛藤を抱えた3人の男友達が旅を通して人生の素晴らしさを知っていくロードムービー『人生は二度とない』。いくつになっても変わらない、男友達の楽しさと人生の気づきに、映画を鑑賞直後から「早く話したい!」と興奮していた村本が、相方の中川と語り合う。(取材・文:森田真帆)
今回の映画は『人生は二度とない』です。
スペイン縦断の旅に出た親友3人組を描くロードムービー。異国を旅する中での出会いや冒険を通じて、それぞれに問題を抱えた彼らが自らと向き合い、生き方を見つめ直す。監督を務めたのは『ガリーボーイ』などのゾーヤー・アクタル。キャストには『WAR ウォー!!』などのリティック・ローシャン、『ラーンジャナー』などのアバイ・デオール、『ミルカ』などのファルハーン・アクタルのほか、カトリーナ・カイフ、ナセールディン・シャーらが名を連ねる。
こういう映画を求めてた!
中川パラダイス(以下、中川):男3人旅のええロードムービーやったわ。
村本大輔(以下、村本):パラダイス、ロードムービーなんて、この仕事してなかったら言わんかったやろ! シネマトゥデイ様様やな!
中川:長く続けてきているだけあるよな。『グリーンブック』あたりで知ったわ。
村本:主人公は仕事人間でずっと携帯持ってパソコン持って、ずっと仕事をしていて、それで彼女に振られた男。もう1人は束縛激しい大金持ちの彼女と付き合ってる男。もう1人はチャラいヤツで、何でもかんでも笑いで誤魔化す素直になれない男。この3人の中では、最後の男がオレに一番似てたわ。いっつも現実的な話からそらして、本当の話をしようとしないところ(笑)。そんなヤツらが旅を通して、トラブルも、恋愛もいろんなことを経験しながら変わっていくねん。
中川:最初の15分くらいは苦痛で仕方なかったけど、15分過ぎてからめっちゃ面白かったわ!
村本:お前、ほんまに余計なこと言うよな。
中川:いや、やっぱり2時間半って気持ち折れんねん。だから15分くらいを過ぎてからは、めっちゃ面白くて、インド映画ってことも、2時間半やったってことも忘れたわ。
村本:オレは、こういう映画をめっちゃ求めてた! って思った。女3人の失恋旅行の映画とかはよくあるけど、男3人で大人の『スタンド・バイ・ミー』みたいな映画やなって。大人になると、子供の頃とはまた違っていろいろあるやん。仕事ってなんなんやろなとか、なんで金が全てなのかとか、そんなときに出会った人間に、人生で生きる意味ってなに? って言われてさ。だんだん変わっていくねん。これって世界共通やし、共感する人がいっぱいいると思うねん。
男のアホさ加減も世界共通!
村本:世界共通って言えば、やっぱり男っていうのも世界共通やなって思わんかった? 日本でもインドでも関係ないねんなぁって。男同士でしかしゃべらへんことをいっぱいしゃべってさ。
中川:女の人が見たら、男っていつまでたっても子供よねっていうところがあってすごくよかったわ。男やったらちょっとしたいたずらとかするやん。ほんまにしょーもないいたずらを映画の中でもすんねん。それがめっちゃくだらんくてさ、中学高校くらいの時にやるノリみたいなのやんねん。絶対奥さんや彼女の前ではやらんやつ(笑)。
村本:男3人の青春やんな。全然インド映画のこと忘れんねん。途中で歌とかあって、ようやくインド映画やって気付かされるねん。
中川:やっぱりインド映画やから、一回流れたら長いけどな。歌もうちょっと削ったら20分は短くできたと思うで。
村本:いや、ちょうどええやん。
中川:インド映画、まるまる一曲歌ってくるからさ。インドの俳優さんって演技だけじゃなくて、歌も踊りもできるってすごいよな。ほんまに全員イケメンマッチョだし。女の人も観たら、きっとこの中で誰が一番いい! っていうのあると思うねん。なんか、たまに裸になるし。
村本:お前コメント下手くそやな。なかなか酷かったで。今までのコメント史上なかなかひどかったで。そういえば中川って、男3人旅すんの?
中川:地元の連れと旅行するで。旅先で女の人を調達しようっていう。
村本:お前、最低やな。なんちゅう言い方すんねん!
中川:旅行先で現地の女性に声をかけて、楽しく飲んで反省会するのが楽しいねん。
村本:オレは、昔は芸人とか、最近は函館によくいくことがあって、そこに70歳の爺さんがいて、その人と新聞記者が仲良くて、3人で車に乗って青森に行ったことある。世代も違うのに、同級生みたいに音楽のこととか話したりしてさ。男同士で旅をすると、急に親友になるねん。
今を生きる!人生後悔したくない
村本:男も世界共通やったけど、束縛彼女も世界共通やったよな。男同士で、めっちゃ楽しんでる時にさ、束縛彼女が急に入ってくんねん。
中川:あの感じほんまにあるよな。男同士でめっちゃ遊んでいる時に、彼女から電話かかってきて、みんなちょっとドン引きしてさ。
村本:いつも思うんやけど、男同士でめっちゃ盛り上がってるときに彼女から電話がかかってくる瞬間って、おかんに見えるときあるよな。なんか子供の頃にゲームしていたときに、「混ぜてー」っておかんがくるみたいな。
中川:そうそう。もうええから! っていうな。
村本:相手にとって、自分が生き甲斐になった瞬間、毒母みたいになってまうねん。この映画を観ると、人生で自分に影響を与えてくれる人に出会うことが、どんだけ大切かってことを教えてくれる気がする。良い人生を送れるように自分を変える相手と、自分を悪く変える相手がおんねん。人生は2度とないってことを3人に旅で出会った人たちが教えてくれたなぁ。
中川:何かしらの悩みを全員が持っていて、旅の中でひとつずつちゃんと解決していく。それがめっちゃそう快でハッピーで、結論見終わった後、めっちゃ良かったーってなった。
村本:今を生きるってほんまに大切。人生後悔したくないって思わせられたわ。
※記事内容には個人の意見が含まれています。
『人生は二度とない』10月28日公開
映画『人生は二度とない』公式サイト
(C) Eros International (C) Excel Entertainment
ウーマンラッシュアワー・プロフィール
2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。
村本大輔
1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。
中川パラダイス
1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。