スター・ウォーズ史上最も重要な裏方アンドーって何者?
提供:ディズニープラス
ルーク・スカイウォーカーをはじめ、銀河系の歴史に名を刻む『スター・ウォーズ』の英雄たち。ディズニープラスで配信中のシリーズ最新作「キャシアン・アンドー」の主人公アンドー(ディエゴ・ルナ)は、そのなかでもスター・ウォーズの物語の方向を決めるほど重要な人物でありながら、ルークのように伝説の人となり語り継がれる事はなかった。しかし、反乱軍のスパイとして暗躍した彼の戦いは、光と闇の戦いの行方を決定づけた偉業だった。
シリーズも後半戦に突入し、彼の足跡の全てがシリーズの原典『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』へとつながることがわかってきた。人知れず反乱軍の大勝利に貢献した究極の裏方アンドー。彼はいったい何者なのだろうか?
アンドーがいなければ『新たなる希望』はなかった
後に偉大なジェダイとなるルーク・スカイウォーカーや、伝説の運び屋ハン・ソロ、レイア姫も活動に参加した反乱同盟軍。アンドーは、彼らの参加以前から、反乱軍で諜報活動に従事してきた情報将校だ。ライトセーバーを使ったり、銀河最速の船を操縦できたりするわけでもないが、犠牲や裏切りをいとわない危険な任務に挑み、光の側にいながらにして、数々の汚れ仕事をこなしてきた。
そんなアンドーの最も大きな功績が、帝国の究極兵器デス・スターの設計図の奪取。志を共にする少数精鋭部隊ローグ・ワンを率いて、設計図のデータがある惑星スカリフに降り立った彼は、激闘の末に情報を入手。『新たなる希望』において、Xウイングに搭乗したルークは、この設計図に記されたデス・スターの弱点を破壊し、反乱軍に勝利をもたらした。この「スカリフの戦い」は、反乱同盟にとって、初の帝国との大規模戦闘にして、勝利を収めた記念碑的な戦い。まさにアンドーたちローグ・ワンの活躍なくして、『スター・ウォーズ』の歴史は始まらなかったと言っても過言ではない。その活躍は映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で詳しく描かれている。
デス・スター破壊を成し遂げたルークたちには、その功績を称えて勇気記章が贈られた。しかし、帝国に破壊されたスカリフと運命を共にしたアンドーの功績を知る者は少ない。「キャシアン・アンドー」が描くのは、そんな偉大な裏方のはじまりの物語。『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』から『新たなる希望』の狭間に位置する。
キャシアン・アンドーの歩みは?
スパイであるがゆえに、生い立ちも伏せられたまま散っていったアンドー。「キャシアン・アンドー」では、彼が帝国に故郷を奪われ、育ての親である廃品回収業者マーヴァとクリム夫妻に保護され、フェリックスという惑星で、正体を隠して生きていたことが判明する。
故郷で別れた妹を探して危険な場所に足を踏み入れたアンドーは、ある事件をきっかけに殺人犯として指名手配されてしまい、反銀河帝国運動に身を投じる謎の男ルーセン・レイエル(ステラン・スカルスガルド)に助けられ、逃亡資金を稼ぐために反乱活動に参加する。
ドラマの舞台は『新たなる希望』の5年前で、帝国への反乱活動も本格化しておらず、彼らの資金も仲間もごくわずか。スキを見せれば帝国に捕まるという状況下で戦っている初期の反乱メンバーは、いきなり作戦に参加してきたアンドーを信頼するはずもない。しかしそれは、金で雇われたにすぎないアンドーも同じだ。出会ったばかりの数少ない仲間と帝国に戦いを挑む。まるでローグ・ワンのようだが、今回の部隊は、いつ裏切られるとも知れない者たちばかり。誰も信用できない状況のなかで、アンドーの秘められたサバイバル能力は極限にまで研ぎ澄まされていく。
少数精鋭で敵基地に潜入し、秘密裏に帝国の資源を奪うミッションの過程は、スリリングで手に汗握る迫力。本作の製作総指揮を務め、大ヒットアクションスリラー『ボーン・アイデンティティー』シリーズの脚本家でもある、トニー・ギルロイの手腕の見せどころだ。
アンドーをリクルートしたルーセンは、帝国政府の首都惑星コルサントの本拠地で、金持ち相手の古物商を装いながら、後の反乱同盟指導者となるモン・モスマ議員と抵抗運動の準備を進めている。一方の帝国側にも、徐々に芽生えはじめた反乱の影を察知する者が出はじめる。アンドーの戦いと並行して進行する、スリリングなポリティカルスリラーとしての側面も見逃せない。
これからのアンドーはどうなる?
これまでのエピソードで、アンドーの参加した作戦が、支配に苦しむ人々の心を大きく揺さぶる、『スター・ウォーズ』の歴史において重大な意味を持つものであったことが明らかになってきた。彼の足跡ひとつひとつが、反乱軍の立ち上げと、さらにその先に待つルークたちの勝利へとつながる重要な布石であったことが示唆されている。
誰も信用せず、一傭兵にすぎないアンドーは、いかにして自分の行いの結果を自覚し、信念を持った反乱軍兵士となっていくのか。諜報部員として組織の暗部を担ってきただけに、これまでの『スター・ウォーズ』とは違った、ハードなドラマも期待できそうだ。
今シーズンで描かれるのは、アンドーがはじめて反乱軍の活動に参加してからの1年間。そこから、彼がローグ・ワンとなるまでの4年間はシーズン2で描かれる予定となっており、今からシリーズを観始めても十分に間に合う。また時系列で見ると、ドラマが描くのは帝国の活動が活発な時期。暗黒卿ダース・ベイダーなど帝国側のレジェンドキャラクターの登場が大いに期待できる。
さらに『スター・ウォーズ』といえば、主人公をサポートするドロイドの存在が欠かせない。映画『ローグ・ワン』におけるアンドーの相棒は、元帝国軍のセキュリティ・ドロイドであるK-2SO。口は減らないが強力な戦闘力を誇り、敵地への潜入任務ではまたとない隠れ蓑になる。本来は敵同士だったはずの、K-2SOとアンドーの出会いもこれから描かれるはずだ(同型のドロイドは7話に登場している)。
味方に見えたルーセンだが、目的のためにアンドーを切り捨てようとするそぶりも垣間見えるだけに、まだまだ裏切りのドラマも期待できそう。劇中におけるアンドーの行動の全てがシリーズの原点へとつながっていく、壮大な裏方であるキャシアン・アンドーのドラマは見逃せない。(編集部・入倉功一)
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