【徹底予習】『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』鑑賞前に押さえておきたい3つのこと
2009年、映画史が一本のSF映画によって塗り替えられた。『ターミネーター』『タイタニック』などで知られる巨匠ジェームズ・キャメロンが監督した『アバター』は、同年12月に全世界で封切られると、瞬く間に一大旋風を巻き起こし、興行記録を次々と更新。全世界興行収入ランキングでは、歴代一位に輝く快挙を達成した。世界は文字通り『アバター』の虜になったと言えるわけだが、その後、続編4本の製作が発表されて以降、ストーリーや公開時期もわからないまま10年以上が経過した。
キャメロン監督が鋭意製作中であるという事実は伝えられるのだが、一切の情報も明かさない状態で月日は流れた。映画ファンの頭の片隅へと追いやられそうにもなった『アバター』だったが、2022年、待望の続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が劇場公開されることとなった。13年ぶりの続編を鑑賞する前に、ここでは前作のストーリーやキャラクターを総復習する。(文・構成:zash)
1:『アバター』ってどんな作品だった?
『アバター』の舞台は、神秘の星・パンドラ。雄大な自然に囲まれたこの星には、地球の環境問題解決へと繋がるであろう希少な鉱物・アンオブタニウムが豊富に眠っていた。これに目をつけた人類はパンドラへと進出し、資源採掘を試みるが、先住民族・ナヴィの存在が障害となり、一向に資源開発が進まない状況に追い込まれる。そこで、人類はナヴィとDNAを掛け合わせた人造生命体・アバターを創り出し、「アバター計画」を開始。下半身不随の元兵士ジェイク・サリーは、同計画の一員だった兄に代わり、アバター操作員に抜擢され、最初は資源開発を目的にナヴィ族との接触を図るも、やがてそのうちの一人ネイティリと意気投合するようになり、ナヴィ族の生活を脅かす地球人たちと相対するようになっていく。
地球の環境汚染や戦争に対する警鐘を鳴らした奥深いストーリーは人々の胸に訴えかけ、感情移入を大いに誘った。同時に、本作はキャメロン監督によって開発された画期的な3Dカメラで撮影されており、人類が未だ体験したことのない圧倒的没入感を実現させた。これにより映画界には「3D映画ブーム」が到来し、本作は新時代の幕開けを飾った先駆者として語り継がれている。
『アバター』は、当時『タイタニック』が持っていた全世界歴代興収記録を打ち破り、第82回アカデミー賞では作品賞・監督賞などを含む9部門にノミネート。そのうち、視覚効果賞、美術賞、撮影賞の3部門で受賞を果たし、映画史に燦然と名を刻む伝説を打ち立てた。
2:前作に登場したキャラクターたち
ジェイク・サリー(サム・ワーシントン)
下半身不随の元兵士。双子の兄に代わり「アバター計画」に参加した。普段は車いす生活を余儀なくされていることから、自由自在に動き回れるアバターの身体をいたく気に入っている。当初は資源開発を目的とするRDA社の味方として行動を開始するも、ネイティリらナヴィ族と心を通わせるようになり、次第にパンドラの自然を守る行動を取るようになる。最終的にナヴィ族から「戦士」と認められたジェイクは、ナヴィ族の神・エイワの力により、ナヴィ族として新たな命を授かった。
ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)
ナヴィ族の勇敢な女戦士。パンドラの環境を破壊するジェイクら地球人たちへ敵意をむき出しにしていたが、ジェイクにナヴィとしての心得を教えるうちに、大きな興味を抱き、信頼を寄せるようになった。マイルズ・クオリッチらRDA社と戦いを繰り広げる中で負傷したジェイクの人間体を救うなど、ジェイクが新たな命を授かる一端を担った。
グレイス・オーガスティン(シガーニー・ウィーヴァー)
ナヴィ族からの信頼も厚い植物学者。最初はジェイクに対して不満を抱くも、ナヴィと友好な関係を築けることを知り、彼を信頼するようになる。RDA社の強引な策に嫌悪感を示しており、ジェイクらと共にナヴィ族の味方となり、地球人との戦いに身を投じた。戦いの最中に銃弾を浴び、瀕死の重傷を負ってしまったことから、エイワの力による延命処置が成されたが、すでに手遅れだったため、その命はエイワと一体化した。
マイルズ・クオリッチ(スティーヴン・ラング)
RDA社の傭兵部隊を率いる大佐。非常に好戦的な性格の持ち主で、目的のためなら手段を選ばず、地下資源奪取のためにナヴィ族を滅ぼす勢いで侵攻する。ジェイクに対して、情報を流すように指示を出すなど、狡猾な手段もいとわない。やがてナヴィ族についたジェイクらと敵対し、AMPスーツを着用して戦うも、最後はネイティリに胸元を射抜かれ絶命した。
3:『アバター』13年ぶりの続編、ストーリーは?
13年ぶりとなる続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、前作から10年後のパンドラの様子が映し出される。ナヴィ族の一員となったジェイクは、ネイティリと家族を築き、幸せな生活を送っている。しかし、そんな生活も、再び人類がパンドラに姿を現したことで終わりを告げてしまう。
舞台は、パンドラの美しき「海の世界」。強大な敵と対峙することになるジェイクたちは、果たしてパンドラの平和を守り抜くことができるのであろうか。前作のラストで死亡したはずのクオリッチ大佐は、本作でアバターの身体を手に入れ復活。シガーニーは物語のカギを握る14歳の少女・キリ役として再登場するほか、ジェイクとネイティリのたくましい子供たちの姿も描かれるなど、新展開から目が離せない。『アバター』シリーズは今後、2024年に第3弾、2026年に第4弾、2028年に第5弾が全米公開予定。久方ぶりに訪れるパンドラの景色は、どのように様変わりしているのだろうか。
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は12月16日(金)全国劇場公開
『アバター』はディズニープラスにて配信中
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