トム・クルーズ、自家用戦闘機も操縦!『トップガン』&『トップガン マーヴェリック』もっと楽しくなるトリビア
提供:WOWOW
全世界を虜にしたトム・クルーズ主演の大ヒット映画『トップガン マーヴェリック』が、3月11日からWOWOWで初放映される。しかも、前作『トップガン』(1986)と連続での放映だ。オリジナルを観ていなくても十分楽しめるのも『トップガン マーヴェリック』がヒットした理由のひとつではあるが、一緒に見直すと感動はさらに深まる。この2作がもっと面白くなる裏話をいくつかご紹介しよう。(文/猿渡由紀)
一大ブームを巻き起こした『トップガン』
1986年最大のヒット作となった『トップガン』は、当時、数多くの社会現象を巻き起こした。たとえば、マーヴェリック(トム・クルーズ)が着用したレイバンのアビエイターサングラスは大ブームになり(トップガン・シェードとも呼ばれた)、在庫が追いつかない状態に。当時、白のTシャツに革のフライトジャケットをはおるスタイルの男性が街に増えたのを見て、プロデューサーらはこの映画の人気ぶりをあらためて実感したそうだ。
サウンドトラックもこの年最大のヒットとなり、「デンジャー・ゾーン」を歌うケニー・ロギンス、「愛は吐息のように」(Take My Breath Away)を歌うベルリンにとっても大ヒットとなった。「愛は吐息のように」が流れる、マーヴェリックとチャーリー(ケリー・マクギリス)のロマンチックなシーンは、何度もパロディーされたほど有名。だが、驚くことに、最初の脚本にはふたりのベッドシーンはなかった。あのシーンは、テスト上映の結果、観客が求めていることがわかって、再撮影で入れられたものなのだ。ふたりがエレベーターに乗り合わせるシーンも同様。あのシーンでマクギリスが野球帽をかぶり、胸の前にクリップボードを抱えているのは、マクギリスが次の映画のために髪を染めて、体重を7kgも落としたことを隠すためでもある。
続編実現までの裏側
『トップガン』続編の構想は早くからあり、1作目の公開直後には、マーヴェリックが教官になっているという設定の脚本が書かれた。しかし、その頃ちょうど軍隊のテクノロジーがアップデートされたところで、映画の撮影隊が入るのを拒否されたことなどを理由に実現していない。その後しばらく話は途絶えるも、トム、監督のトニー・スコット、製作のジェリー・ブラッカイマーが一緒に映画を見直し、話し合いが復活。しかしそんな中で、スコット監督が悲劇的な死を遂げてしまった。
監督を失ったことで、トムの続編にかける意欲はさらに失せ、このプロジェクトはまたもや消滅しそうになる。だがそこで、『オブリビオン』(2013)でトムと組んだジョセフ・コシンスキー監督が、1作目で命を落としたマーヴェリックの親友、グース(アンソニー・エドワーズ)の息子ルースターが登場するストーリーを思いついた。そのアイデアを聞き、トムの情熱に再び火がついたのである。
息子役の候補として最後まで名前が残ったのは、マイルズ・テラー、グレン・パウエル、ニコラス・ホルト。最終的にテラーに決まった後、パウエルはハングマン役をオファーされたが、ルースター役を逃したショックが大きく、受けるかどうかずいぶん迷った。最終的にトムの説得で出演を決意したパウエルは、完成作にも大満足で「断っていたらすごく後悔しただろう」とトムに感謝している。
新旧トップガン、こんなつながりも!
続編には、1作目のファンを喜ばせる要素があちこちに散りばめられている。たとえば、ペニー・ベンジャミンというキャラクター。ジェニファー・コネリー演じるこの女性は初登場ながら、マーヴェリックがちょっかいを出した司令官の娘として、1作目に2度も名前が登場する。つまりはそれだけ長いことくっついたり離れたりを繰り返していたということ。それがわかっていると、続編でペニーの娘がマーヴェリックに言う「もうこれ以上ママを傷つけないで」というセリフが、より深い意味をなす。
マーヴェリックとアイスマン(ヴァル・キルマー)の友情も、1作目から続く重要な要素だ。最初は、ごう慢でかなり憎らしい奴だったアイスマンだが、1作目のラストでふたりは友情を築く。長い時を経た続編『トップガン マーヴェリック』で、アイスマンは司令官に昇進しており、彼らのたどったキャリアが全く違うものであったことは明白。それでも、対面するシーンでは、ふたりの友情に変わりがないことが強く感じられ、胸が熱くなる。コシンスキー監督によれば、トムとヴァルの間には、個人的な意味でのリスペクトがあるとのこと。あのシーンに説得力があるのは、それがスクリーンを通して滲み出てくるからだ。
実際のヴァルは咽頭ガンのせいで話すことができなくなっていたが、続編への出演は本人も強く望み、どんな形でアイスマンを登場させるのかも彼自身が考えた。映画の中での彼の声は、ロンドンにベースを置くソナンティックという会社により、彼自身の昔の声をダビングさせたAIによって作り出されている。
パイロットたちがバーで「火の玉ロック」を歌うシーンも、両方の作品につながる部分だ。1作目ではグースが、続編では息子ルースターがピアノを弾いてこの曲を歌うが、1作目のシーンはもともと脚本になく、撮影当日にスコット監督が思い付いたもの。エドワーズも実際にはピアノを弾いていない。しかし、続編のテラーは、最初から脚本にこのシーンが書かれていたこと、また6歳からピアノを習っていたこともあり、練習を重ねて自分で演奏している。
情熱とテクノロジーが融合したド迫力映像!
飛行シーンも『トップガン』2作に共通する大きな魅力。トムは、続編を作るなら飛行シーンは実際に空中で撮影すると早くから主張していた。とは言っても、彼らの乗る飛行機のコックピットは非常に狭く、カメラを置くスペースなどない。それで、今作のために全く新しい小型のIMAXカメラが開発されることになった。
テラーをはじめとするパイロット役の俳優は全員、3か月の飛行レッスンを受け、操縦を習ったが、撮影中に操縦しているのはプロのパイロットだ(激しい車のアクションシーンですら俳優が自分でやることは今やほとんどできないのに、飛行機を飛ばすなどということを保険会社が許すはずがない)。
映画ではひとり乗りに見えるが、実際に使われたのはふたり乗りのF-18。後ろの席には俳優が、映画では見えないものの、前の席にはプロのパイロットが座っている。パイロットの後には前を向いた小型カメラ2台、そして後ろ、つまり俳優に向いたカメラ4台が備え付けられ、前方の景色と俳優の表情がとらえられた。そんなことが映画でなされたのは、史上初だ。
ただ、映画の最後に出てくる、マーヴェリックとペニーがP-51マスタングという戦闘機に乗るシーンでは、実際にトムが操縦している。実は、この飛行機はトム本人が所有するもの。今作に登場する若手俳優と違い、彼はずいぶん前にパイロットライセンスを取得しているのだ。
これらの飛行シーンが素晴らしいものになったのには、俳優たちの努力も大きい。彼らがしっかりと飛行トレーニングを積んだおかげで、乗り物酔いのせいで撮影が中断するということは一度もなかったのだという。テクノロジーと人間の情熱によって実現した今作の本格的な空中シーンをこの機会にもう一度堪能したい。
『トップガン』『トップガン マーヴェリック』WOWOW放送予定
WOWOWシネマ、WOWOWオンデマンド
3月11日『トップガン』(午後6時~)/『トップガン マーヴェリック』(午後8時~)字幕版
WOWOWプライム、WOWOWオンデマンド
3月12日『トップガン』(午後5時~)/『トップガン マーヴェリック』(午後7時~)吹替版
『トップガン マーヴェリック』3月9日(午前0時)WOWOWオンデマンド先行配信
WOWOWオンデマンドはコチラ>>
オフィシャルTシャツが当たる!#トップガンと私 “胸熱”思い出キャンペーン開催中
詳細はツイッター WOWOW映画アカウント(@wowow_movie)をチェック!
<対象期間>
3月3日(金)~3月19日(日)午後11:59まで
<参加方法>
1.ツイッターのWOWOW映画アカウント(@wowow_movie)をフォロー
2.3月にWOWOWで放送・配信される『トップガン』または『トップガン マーヴェリック』への熱い思いや、公開当時のエピソードをハッシュタグ「#トップガンと私」をつけてツイートして応募完了!
© 2023 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
© 2023 Paramount Pictures.