憧れだったウルトラマンへの変身:中村加弥乃
シネマトゥデイ特撮部
中村加弥乃『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』(公開中)
特撮作品に出演する魅力あふれるキャストを紹介する「シネマトゥディ特撮部」。今回は、「ウルトラマンデッカー」のオリジナル映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』でディナス/ウルトラマンディナスを演じる中村加弥乃(なかむら・かやの)さんを徹底解剖しました。
【PROFILE プロフィール】
生年月日:1994年2月10日
出身地:東京都
身長:160cm
血液型:A型
趣味:舞台・映画鑑賞、写真、ギター弾き語り
特技:ダンス(ヒップホップ・タップ・ジャズ)、アクション、日舞(藤間流)、アルトサックス
芸歴:2歳の頃から子役として活動をはじめ、映画、テレビドラマ、ミュージカルと多岐にわたって活躍。2005年から2007年までAKB48第1期生として活動していた。主な出演作は、連続テレビ小説「エール」、映画『サイレント・トーキョー』、恋愛リアリティー番組「恋愛ドラマな恋がしたい」、ドラマ「三千円の使いかた」など。
【INTERVIEW 作品について】
Q:思い出に残っている特撮作品はありますか?
「ウルトラマンティガ」です! 初めて憧れたウルトラマンがティガでした。本作のオーディションがあると知った時は「絶対やりたい!」と思いましたし、ディナス役に決定したと聞いた時は本当にうれしかったです。小さい頃「女の子はウルトラマンになれないんだ」と諦めていたことが、大人になってこういう形で叶うとは、いまだに信じられないです。
Q:本作で演じたディナスはどんなキャラクターですか?
ラヴィー星からやって来た、すごく明るくて元気で、ちょっと天然なところがある女の子です。普段の自分と重なる部分があるので、あまり意識しすぎずにスッと入れたかもしれません。周りから天然とよく言われることがありますが、私自身はそうは思っていません(笑)。
Q:「GUTS-SELECT」のみなさんと共演した感想は?
とてもウェルカムで、みなさん優しくて、ずっといたいなと思うくらい居心地がいい撮影現場でした。撮影とその合間もスパッと切り替えられていて、「これが半年やってきたみなさんの集大成なんだ」と感動しました。チームワークも空気感も素敵で、そこに仲間入りできてうれしかったです。
Q:副隊長カイザキ サワ役の宮澤佐江さんは、同じグループで活動していましたね。
佐江ちゃんの存在はすごく大きかったです。初日に声をかけてくれて、緊張を和らげてくれました。共演シーンはそれほど多くはなかったのですが、最終日に一緒に帰って「はじめて共演できて、それがウルトラマンの映画ってほんとにうれしいね」と盛り上がりました。当時チームは別でしたが、私と佐江ちゃんが同じポジションになる公演がありまして、「実はあの時、加弥乃の衣装を着ていた日があったんだよ」「えーそうなの!?」と今になって知った話もありました。
Q:特撮作品ならではの難しさはありましたか?
キングジョーなど、撮影現場では当然ながら見えません。どうなっているのかを監督やスタッフさんから丁寧に説明していただき、イメージを膨らませながら演じました。
Q:中村さんにとって、ウルトラマンとはどんな存在ですか?
「憧れ」です。今回ディナスが発表された時も、世界中の方々が反応してくださったのを見て、世代も国境も超えていろいろな人に愛されているんだなと感じました。歴代の先輩方がつないできた光のバトンを、自分も受けとれたのはすごく光栄です。
Q:ディナスの見どころは?
ディナスがウルトラマンになったきっかけが描かれるので、その経緯や、戦っている思いがわかるところは、注目していただきたいです。ウルトラマンディナスがどんな戦い方をするのか、ぜひ楽しみにしていてください。
【PRIVATE 素顔に迫る一問一答】
Q:ご自身の長所を教えてください。
撮影現場でも、みなさんに「いると明るくなるね」と言っていただけるので、長所はそこかなと思います。自分で言うのは恥ずかしいですが、「癒やされるね」ともよく言われます。でも、特にそうしようと思っているわけではありません(笑)。
Q:では、短所はどんなところですか?
すごくせっかちなところです。何かをやっていても、「次はこれ」と心で思っています。生き急いでいるのかもしれないです(笑)。集合1時間前にはその場所の付近にいますし、荷物も多いので、心配性なのかもしれません。
Q:チャームポイントはどこですか?
笑顔です。よく笑っていて「楽しそうだね」と言われます。
Q:いま、ハマっていることは?
ウルトラサブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」です。ほんとにそうなんです(笑)! きっかけは「ウルトラマンティガ」を久しぶりに観たいなと思ったことです。「(入ったら)観られる」と思って加入しちゃいました(笑)。こういう怪獣が出てきたな、こういう戦いがあったなって観ながら思い出します。また、女性のウルトラマンの先輩でもあるウルトラマンジャスティスさんの戦いも観ています。
Q:好きな映画はありますか?
最近「最高!」と思ったのは『ブレット・トレイン』です。日々の生活でいろいろなことを抱えていますが、観ている間はすべて忘れられて、ただただ笑っていられるような時間でした。最後に訴えかけてくるメッセージも、心にグサッと刺さりました。少し残虐なシーンもありますが、また今日からがんばろうという明るい気持ちになれます。
Q:美容のためにしていることは?
毎朝、体重計に乗っています。食べることが大好きで、高校生の頃、修学旅行の5日間で5キロ太ったこともありまして……(笑)。自分は食べた分だけ太るんだと自覚したので、管理するようにしています。
Q:女優になりたいと思ったきっかけは?
母の友人にモデルから女優になった方がいて、その影響で母は子供が生まれたら子役をやらせてみようと思っていたらしく、私は2歳半くらいからカメラの前に立っていました。母は「好きじゃなかったら辞めればいい」という感じでしたが、私は役者の魅力にゾッコンで、今も続けています。
Q:女優のどこに魅力を感じましたか?
自分ではない人になれること。普通ならできない職業につけたり、何回も人生を生き直しているような気持ちです。撮影現場で出会う方々も毎回違いますし、同じお仕事はひとつとしてなくて、求められるものも毎回違う。新鮮で面白いなと思います。その分、ハードルは高いですが、これだけ多くの役者さんがいる中で、たった1人しかできない役を私に任せようと思ってくださった方がいる。人生で作れる本数は限られているのに、そこに私を携わらせてくださったことが、すごくうれしいです。プレッシャーや責任も感じますが、自分にできることを精いっぱいやるしかない、やっていきたいと思っています。
Q:この先、どんな活動をしていきたいですか?
かたくなに「こうやりたい」という気持ちを持ちすぎずに、進んでいきたいです。今までも、「え、こんなことを私に!?」と思うようなお仕事と出会ったり、目の前にあることをひとつずつこなしていく中で、新しいものに巡り合える気がしています。作品が決まってからクランクインするまでは時間がタイトなことが多いので、いつ何が来てもいいように、いろいろなことを練習したり準備しておきたいと思っています。そういう研究は、日々積み重ねていきたいです。
(取材・文:早川あゆみ 写真:高野広美)
【MOVIE INFO インフォメーション】
TSUBURAYA IMAGINATIONオリジナル映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』
特撮ドラマ「ウルトラマンデッカー」完結後の世界を舞台に、エキスパートチーム「GUTS-SELECT」の戦いを描いたオリジナル映画。地球の宙(そら)をゆがめる力を持つ敵のプロフェッサー・ギベルスに対し、GUTS-SELECTのメンバーとギベルスを知るディナスが共に戦いを繰り広げる。監督はテレビシリーズメイン監督の武居正能が務めた。
(C) 円谷プロ (C) ウルトラマンデッカー特別編製作委員会
オリジナル映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』は2月23日より「TSUBURAYA IMAGINATION」(動画配信サービス)にて独占配信、全国劇場でも同時公開