『ハリー・ポッター』スタジオツアーがすごい!ハリポタファンの聖地に潜入
「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」がいよいよ今夏、東京・練馬区のとしまえん跡地にオープンします。シネマトゥデイでは、東京版のオープンに先駆けて、本家イギリスの「スタジオツアーロンドン」に潜入! 映画『ハリー・ポッター』シリーズの制作の裏側を体験できるウォークスルー型のこのエンターテインメント施設は、規模、没入感、情報量、そして楽しさまで桁違い! 2012年の開業以来1,700万人以上が来場し、いまだに予約困難な「スタジオツアー」の唯一無二の魅力をご紹介します。(編集部・市川遥)
ここが映画制作の舞台裏への入り口!
「ワーナー ブラザース スタジオツアーロンドン - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」のエントランス。第1作『ハリーポッターと賢者の石』に登場した巨大な魔法使いのチェスの駒が出迎えてくれます。
エントランスへの道にはニワトコの杖をはじめとしたアイコニックな杖の数々も。
エントランス上部にはグリンゴッツ銀行を守っていたウクライナ・アイアンベリー種ドラゴンが! ものすごい迫力です。
エントランスを進んだ先には、蛙チョコレートをモチーフにした「チョコレートフロッグ・カフェ」があります。
ウィーズリー夫人お手製のセーターをイメージしたクッキーなど、かわいいお菓子もいっぱい。
スマホ型のデジタルガイドを受け取れば準備は万端! 通常の音声ガイドはもちろん、フィルムメイカーたちのインタビュー映像やキャストの秘蔵映像など各エリアについての関連動画もたっぷり入っており、体験をより濃厚なものにしてくれるアイテムです。
これでわたしもホグワーツ生!憧れの大広間
シアターでハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフ、ハーマイオニー役のエマ・ワトソン、ロン役のルパート・グリントが出演する映像を鑑賞すると、その興奮冷めやらぬうちにホグワーツ魔法魔術学校の大広間へとつづく扉が出現!
夢にまで見た大広間に実際に足を踏み入れた時の感動は、言葉ではとても言い表せません。ウン十年、入学許可証を待ち続けた甲斐があったというものです。トローチホルダーはグリフィンドール、レイブンクロー、ハッフルパフ、スリザリンをそれぞれ表す動物になっていたりと、作り込まれたディテールにうっとり。
第1作『ハリーポッターと賢者の石』の撮影では本物の食べ物が使われたものの、照明などで暑くなるスタジオではすぐに腐ってしまうことが判明。そのため、それ以降の撮影ではここで見ることができるような偽物のチキンやグリンピースなどが使用されました。
「スタジオツアーロンドン」では、時にこの大広間を貸し切りにして本物のディナーパーティーが開催されることも! なんて贅沢!
三大魔法学校対抗試合のダンスパーティーでの衣装もずらりと並びます。
カラー出過ぎ!寮と談話室
ハリー、ロン、シェーマス、ネビルの4人が暮らしていたグリフィンドールの男子寮。彼らのサイドテーブルは年を重ねるにつれて、年々個性的になっていったのだそう。映画では一瞬しか映らないそんな細かな部分を、好きなだけじっくりと見て、写真を撮りまくれるのもファンにはたまらないポイントです。
グリフィンドールの談話室。壁にかかっているのは歴代の寮長の肖像画です。左は若き日のマクゴナガル先生!
スリザリン派にはこちら。手作りの壁掛けタペストリーにヘビのモチーフなど、あふれ出るスリザリン感に大興奮させられるはずです。
ディテールがすごい!貴重品でいっぱいの校長室
ハリーがしばしば呼び出されていたダンブルドアの校長室。本棚を埋め尽くすダンブルドアの蔵書の数々は、イギリスの電話帳にレザーのカバーを掛けて作られています。
グリフィンドールの剣、組み分け帽子、憂いの篩など、アイコニックなアイテムが多いのもこの場所。
記憶が収められた800本以上のガラス瓶は、一つ一つ手作業で手書きのラベルを付けたもの。映画であれほど魔法界がリアルな場所として感じられた理由の一つは、フィルムメイカーたちが徹底的にディテールにこだわったからだったんですね!
スネイプ先生万歳!魔法薬学の教室
スネイプ先生、その後にはスラグホーン先生が教鞭をとった魔法薬学の教室。
壁に沿うように、ガラス瓶に入った魔法薬の材料がびっしり!
スネイプ先生といえば、こんなものも! まね妖怪ボガートが化けたスネイプ先生がまとった“ネビルのおばあちゃん”衣装も展示されています。
魔法の仕組みもわかる!隠れ穴
ウィーズリー家が暮らす、雑然としていながらも温かな雰囲気に満ちた隠れ穴。
『ハリー・ポッター』シリーズでは、CGだけでなく、実際の小道具や特殊効果によってもたくさんの魔法が生み出されました。それがよくわかるのが、隠れ穴の台所です。劇中、ウィーズリー夫人は魔法でアイロンを動かし、野菜を切り、編み物をしていましたが、これは全てセットでリアルに起きていたこと! 魔法の仕組みを知れちゃいます。
ドキドキ…!闇の魔術
姿をくらますキャビネット棚や死喰い人のマスクなど、闇の魔術の品々も。
マルフォイ家で死喰い人たちの会合の様子も再現されています。
蛇たちが鍵になっている「秘密の部屋」のドアは、なんと特殊効果チームの手作り!
バックビークとお辞儀できる!禁じられた森
禁じられた森は当初、バッキンガムシャーにあるブラック・パークでのロケ撮影でしたが、実際の森での撮影は天候など運頼みになってしまうということで、シリーズが進むにつれてセットが建てられることになりました。巨大な幹の質感は超リアル!
ヒッポグリフのバックビークは、実物大のアニマトロニクス(生物を模したロボット)が3体制作されました。ここでは気高いバックビークとお辞儀し合えます。
巨大グモのアニマトロニクスも大迫力!
9と3/4番線とホグワーツ特急
9と3/4番線でのシーンのほとんどはロンドンのキングス・クロス駅で撮影されましたが、完結編『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』では印象的なラストシーンの撮影のため、プラットフォームがスタジオに再現されることになりました。
真っ赤なホグワーツ特急には実際に乗り込むことが可能!
コンパートメント一つ一つが学年ごとのシーンを再現したものになっており、のぞいて回るのが楽しすぎる……! これは3年目、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の吸魂鬼(ディメンター)登場シーンです。
あの家にあの乗り物も!バックロット
「スタジオツアー」の途中にはバックロット(野外撮影用の場所)があり、屋外へ出るとプリベット通り4番地のダーズリー家が!
玄関をくぐればバーノンおじさんを阿鼻叫喚させた大量の入学許可証シーン、マージおばさんがぱんっぱんに膨らみ飛んでいくシーンが再現されています。
夜の騎士バスやハグリッドのバイク、 ウィーズリーおじさんの空飛ぶフォード・アングリアなど、魔法の乗り物たちもここに集結!
バックロットカフェでは、ハリーたちも大好きなバタービールも飲めちゃいます。
魔法界の住人たち!クリーチャーエフェクト&特殊メイク
魔法界のクリーチャーたちを担当したのは、クリーチャーエフェクトチームです。機械仕掛けのマンドレイクは100体以上が制作されました。
魔法動物飼育学の教科書「怪物的な怪物の本」も実際に動く!
キャストが抱えて演技ができるように作られた等身大ドビー。視覚効果チームがこのモデルをスキャンしてコンピューターに取り込み、ドビーに命を吹き込みました。「スタジオツアー」ではそうした過程が丁寧に解説されており、気付けば『ハリポタ』のみならず、映画作りにも詳しくなっていることは必至です。
狼人間フェンリール・グレイバックやゴブリンなど、特殊メイクの詳細も。
セットはここから生まれた!アート部門
シリーズ全作で美術を担当したスチュアート・クレイグのオフィスの再現。
実際にセットを建設する前にアート部が作るのが、こうした紙のモデルです。監督と美術監督はこのモデルを基にカメラアングルを決めていきます。
ウィンドウショッピングが楽しい!ダイアゴン横丁
細部まで作り込まれたダイアゴン横丁は足を踏み入れるだけで感動もの。イタズラ専門店ウィーズリー・ウィザード・ウィーズのオレンジ色がまぶしい!
ハリーが初めての杖を買ったオリバンダーの店。
ふくろうとその世話用品を扱うイーロップのふくろう百貨店。
フローリシュ・アンド・ブロッツ書店にはイケメン、ロックハート先生のありがたき著書が! 時間がたつのを忘れてウィンドウショッピングをしてしまいます。
圧巻!ホグワーツ城
24分の1サイズで建てられたホグワーツ城のモデル。複雑に細部まで作り込まれたこのモデルとキャストたちを合成することで、ホグワーツ城でのシーンが作られました。
300個以上のライトが備え付けられており、夜になれば明かりが! 廊下を歩く生徒たちの影まで再現可能です。
冬には雪をまといます。
時間と見る場所からその表情を大きく変える荘厳なホグワーツ城。いくら見ても見飽きることはありません。
選択肢ありすぎで困っちゃう!お土産セクション
ツアーの一番最後はお土産のセクションです。杖のコレクションも購入可能。
豊富な品揃えに目移りしてしまいます!
ロンドンの街はハリポタ一色!
「スタジオツアー」以外にもロンドンの街は『ハリー・ポッター』であふれています。9と3/4番線のシーンが撮影されたキングス・クロス駅。
キングス・クロス駅構内では“壁の向こう側に入っていくカート”を押しながら記念撮影ができるほか、かわいいグッズだらけの公式ショップも。
ソーホーへと足を向けると、ギャラリーショップ「ハウス・オブ・ミナリマ」が鎮座しています。その名の通り、『ハリー・ポッター』シリーズのグラフィックデザイナー、ミラフォラ・ミナとエドゥアルド・リマのお店です。
「ハウス・オブ・ミナリマ」では『ハリー・ポッター』シリーズの世界観そのままなグッズの数々を購入できるほか、ハイセンスなギャラリーは見ているだけでも楽しい!
レスター・スクウェアにはハリー・ポッターの像が。
ウエストエンドのパレス・シアターでは舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」が上演中。「ハリー・ポッターと呪いの子」は東京でもロングラン上演中であり、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」のオープンによって東京も魔法界に一層近づくことになるのか、注目です。
Warner Bros. Studio Tour London - The Making of Harry Potter.