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世界遺産が大炎上...98%再現度に驚愕 全編IMAX(R)カメラ撮影の極限リアリティー!

ノートルダム 炎の大聖堂

 2019年4月15日、世界中に衝撃を与えたフランスの世界遺産・ノートルダム大聖堂の火災事故。その渦中で何が起き、どんな消火活動が行われたのか。大火災にもかかわらず「死者0」だった奇跡をはじめとした真実のドラマを、丹念な取材に基づいて克明に映画化。全編IMAX(R)認証デジタルカメラで撮影し、2023年のセザール賞最優秀視覚効果賞を受賞。あの日の大聖堂の光景を実際の映像も交えて再現したリアリティーあふれる映画『ノートルダム 炎の大聖堂』の醍醐味は、IMAX(R)シアターでこそ真価が発揮され、事故の渦中に放り込まれたかのような驚異の映像体験を味わえる。そのIMAX(R)で見るすごさとは?

圧倒的大画面で視界すべてが炎や煙に包まれる究極の臨場感

ノートルダム 炎の大聖堂

 ノートルダム大聖堂の火災事故は、遠景で撮られた粗いニュース映像でしか見たことのない人がほとんどだろう。しかし本作では、燃え盛る大聖堂内の消火活動を複数のカメラで記録していたかのような迫真の驚愕映像を見ることができる。それらは火災当日の映像を使用した一部を除き、今回の映画のために撮影されたもの。火災でダメージを受けた象徴的部分の火事前と炎上中の姿を極力CGを使わず見せるため、鐘楼内部やほとんどの身廊、狭い石造りの螺旋階段や屋外通路などのセットを実物大で忠実に複製。それを本当に燃やして撮影された。さらに、他の聖堂や特別な許可を得て本物のノートルダム大聖堂内でも一部を撮影。それらの各映像を巧みに組み合わせて再現している。

ノートルダム 炎の大聖堂

 その撮影で使われたのが、高解像度で鮮明な映像を撮ることができる世界最高品質の映画制作ツールであるIMAX(R)認証デジタルカメラ。高額で機材数も限られているため劇映画では稀だが、本作は全編で使用されている。そして、その映像ポテンシャルを最大限に発揮できるのが、高精細な映像を圧倒的大画面で映し出すIMAX(R)シアター。視界全面が緻密な映像で覆われることによる没入感は、実際の火災現場を間近で目撃しているかのような大迫力の臨場感を味わえる。

最高品質の音響で迫りくる炎と倒壊危機の恐怖を体感

 本作は音のリアリティーにもこだわり抜いている。燃え盛る炎、木の梁がミシミシ音を立てる崩壊音、消火ホースから吹き出す水音、危険な崩落物の落下音、鳴り響くサイレン、交通渋滞と群衆であふれ返る街の騒音など、全ての音がリアル。IMAX(R)や Dolby Atmos などの劇場で最も立体的な音響効果が出るように、半年以上をかけて没入的サウンドが設計されている。大聖堂の屋根材の鉛が高温で溶け出し、滝のように流れ落ちてくる音などは、時に炎よりも死の恐怖を感じさせる。

ノートルダム 炎の大聖堂

 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の音楽も務めたサイモン・フラングレンが物語に合うように何か月もかけて作曲した楽曲も、大聖堂の荘厳さや惨劇の緊迫感を増幅させる。これらの音響面でも最高品質を誇るIMAX(R)。パチパチと弾ける小さな火の音や消防士の呼吸音、爆発的な炎の轟音まで、高密度かつクリアな音響で、観客の鼓膜と共に心も揺らす。大聖堂崩落の危機が迫る中、観客自身が過酷すぎる消火活動に参加しているかのような実感を得られる。

事実は小説より奇なり!?心揺さぶるドラマティックな真実

ノートルダム 炎の大聖堂

 本作は丹念な取材により、事実を基に忠実に映像化されているが、ドキュメンタリーではない。一歩間違えば凡庸な再現フィルムにもなりかねない題材を一流のエンタメ作品に仕上げたのは、『薔薇の名前』(1986)、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(1997)などの巨匠ジャン=ジャック・アノー

 冒頭、火災当日の防災警備員が勤務初日の不慣れな新任者だったことが描かれるが、これは不運の始まりでしかない。今回の火災では、フィクションのような想像を絶するほど信じられない多くの不運、障害、失敗が重なっていた。その事実を知ったアノー監督は、人物としての主人公を設定せず、ノートルダム大聖堂を国際的主演スター、悪魔的な炎を敵役と捉え、消防士たちが絶望的状況の中、命懸けで主人公の大聖堂を救出する物語として演出。基本的には事実だけを積み重ね、過剰な演出を避けつつも、アクション、サスペンス、悲喜劇といった映画的要素に満ちた作品を作り上げた。

ノートルダム 炎の大聖堂

 リアルな映像と音に包まれ、物語自体にも集中して引き込まれるIMAX(R)は、まさにハマる感覚が得られ、感情もより大きく揺さぶられる。特定できない火災原因はいくつかの可能性が示唆されるだけだが、延焼も鎮火も、驚くべき困難、決断、行動が関わっていたことが、克明に観客の胸に深く刻まれることだろう。(文・天本伸一郎)

映画『ノートルダム 炎の大聖堂』は4月7日よりIMAX(R)ほか全国劇場にて公開

映画『ノートルダム 炎の大聖堂』公式サイト
(C) 2022 PATHE FILMS - TF1 FILMS PRODUCTION - WILDSIDE - REPERAGE - VENDOME PRODUCTION
IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation.

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