「【推しの子】」ルビー役!伊駒ゆりえに注目
激推しスター発掘調査隊
伊駒ゆりえ(いごま・ゆりえ)【第4回:激推しスター発掘調査隊】
次世代スターとして活躍が期待される俳優の素顔に迫る本企画。今回は「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の赤坂アカ(原作)×横槍メンゴ(作画)のコミック「【推しの子】」のアニメ化作品で、星野ルビーの声を担当している伊駒ゆりえさんを徹底解剖します!
伊駒ゆりえプロフィール
誕生日:2月24日
出身地:東京都
趣味:作曲、台本制作、テーマパークに行くこと、ダンス、明太子パスタ作り
芸歴:2021年10月に声優プロダクションのジュニア所属となり、声優としての活動をスタート。2023年4月より放送のアニメ「【推しの子】」が、初レギュラー作品であり、初のメインキャラクターでの出演となる。同月より、文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」にて新番組「A&G NEXT STEP HOOOOPE!」の水曜パーソナリティを務めている。
【PRIVATE 素顔に迫る一問一答】
Q:声優を目指したきっかけを教えてください。
小さい頃からお芝居がすごく好きだったんです。それこそ、小学校で学芸会をやったときからお芝居をやりたいなという気持ちがずっと心の奥底にあって。あと、ディズニーが大好きなので、声のお仕事やお芝居でディズニーに関わることができたらどんなに幸せなことだろうと思って、声優をめざしました。
Q:ふだんはどんな映画を観ることが多いですか?
やっぱりディズニー作品は新作が出ると観ちゃいますね。それと、小さい頃から動物が出てくる作品にすごく弱くて。小さい頃に観て、心に残っているのは『クイール』。ふとしたときに思い出しては、また観たいなぁと思う作品です。
Q:映画を観るときは映画館派? 配信派?
どっちも派です! 映画館で観る良さって絶対にありますよね。大きな画面を通して伝わってくるもの、その世界に没入できる環境で映像を観る、音を聴くという経験は、映画館でしか得られないことですし。一方、配信だったら、自由な時間に何度も好きな作品を観ることができるので。ふと観たくなった作品を家に帰って観てから寝る、みたいな幸せな使い方をしています。
Q:今、一番観たい作品は?
いっぱいあります! けど、パッと思い浮かんだのは『ズートピア』です。1か月に1回は観たいと思っているんですけれど、今月はまだ観ていないので。1か月にイチ『ズートピア』したいなと思います。
Q:憧れの声優は?
声優をめざすきっかけにもなった、山寺宏一さん。山寺さんのような女性声優になりたいという気持ちがずっと心の中にあるので。憧れというか、大尊敬している存在です。
Q:声優というお仕事のどんなところに醍醐味を感じますか?
「【推しの子】」という作品を通して、お芝居したものが映像になったり、自分の名前がクレジットで流れたり、本当にいろいろな経験をさせていただいていて。やっぱりお芝居は楽しいですし、それを作品としてみなさんに楽しんでいただけることは、すごく幸せなことだなって思っています。
Q:伊駒さん自身が今、推している存在はいますか?
「【推しの子】」では、さりなちゃんもルビーちゃんも、アイという女性アイドルを推していましたが、私も女性アイドルが大好きなんです。ステージの上でキラキラと歌って踊って、私たちを楽しませてくれるみなさんには本当に頭が下がります。エンターテイナー、表現者として、ステージに立ってくださっているみなさんを尊敬しています。仕事は違いますが、私もお芝居を通して、皆様にたくさんの楽しいをお届けできる存在になっていきたいと思います。
Q:趣味の“作曲”について教えてください。
作曲を始めたのは、コロナ禍になって、なにか楽しいことができないかな~と思ったのがきっかけです。最近はパソコンの性能がすごくて、機械が助けてくれるので、家でポチポチと打ち込み作業をしながらマイペースに楽しんでいます。
Q:同じく趣味の“台本制作”を始めたきっかけは?
声優のお仕事を始める前に、台本を自作して、朗読やセリフの掛け合いをやっていたことがあるんです。お芝居したり、何かを表現したりすることがすごく楽しいなぁと思えたきっかけのひとつですね。今はなかなか書けていないんですけれど、その頃の経験が、今の声優のお仕事に結びついている部分もあるんだろうな、と思います。
Q:伊駒さん流のテーマパークの楽しみ方は?
テーマパークは友だちや家族と行くのも好きなんですけれど、ひとりでフラッと遊びに行って、空気を吸って帰るというのがけっこう好きです。テーマパークって、みんなが楽しむために訪れる場所じゃないですか。そういうハッピーな空間、存在、概念が本当に好きですね。友だちと行ったときは、アトラクションにいっぱい乗りますし、ひとりで行ったときは、好きなキャラクターのことを追いかけたり、ベンチに座って3~4時間くらいお城を眺めていたり……。ときにはテーマパークに入らずに、パークの周りを散歩して帰ってきたりしています(笑)。
Q:オフの日の理想的な過ごし方は?
それこそテーマパークに行けるときは行きます。今日はちょっとゴロゴロしたいなぁっていうときは、家でテーマパークの動画を見たり、テーマパークの音楽を聴いたりしています。……テーマパークのことしか考えてないですね(笑)。あとは、友だちと会える時間も最近はちょっとずつ増えてきて。共演者の方ともごはんに行ったり、お話もいっぱいできるようになってきたので。もっともっと外に繰り出していけるようになったら、釣りとか旅行に行きたいです。
Q:自分の性格の長所と短所は?
長所はなんでも楽しめるところだと思います。たとえば、学生のときのテストや面接も、たぶん、傍からは緊張して、テンパっているように見えていても、内心ではめちゃくちゃ楽しんでいて。これを家族に話すと「誰に似たのかしら……」って言われるんですけれど。やるべきことをちゃんとやりながらもなんでも全力で楽しめるところは、自分の好きなところのひとつです。短所はですね、食べすぎちゃうところですかね(笑)。今年、おみくじを引いたら「食べすぎ注意」って書いてあったんですよ。なのに、今日も朝ごはんを食べてきたのにもかかわらず、先ほどおいしそうなサンドイッチとおにぎりがあったので両方食べちゃいました(笑)。
Q:苦手なもの、克服したいものは?
家で細かい作業をすることがあまり得意ではないなっていうことに最近気づきました。「パズルとかやってみたら、ハマるかもよ?」って教えていただいたので、やってみたんですけど、対象年齢のわりには時間がかかって(笑)。手先もそうですし、器用に物事を進められるタイプではないなぁって、最近よく反省することがあるので。もうちょっと器用に生きていきたいです。
Q:伊駒さんの今の夢は何ですか?
このお仕事を10年後もやっていたいですね。10年後のお仕事している姿を思い描きながら、一つひとつ、目の前のことに取り組んでいけたらなって思っています。
【作品インタビュー】
Q:「【推しの子】」では、主人公のひとりであるルビー役で出演されています。出演が決まったときの率直な心境は?
オーディションで役をいただいたのが人生で初めての経験だったので。マネージャーさんからご連絡をいただいたとき、え……!? と、頭の中が真っ白になりました。「まさかそんなことが!」って、なかなか信じられなかったんですけど、その後、もう1回原作を読み直したときに、ひしひしと実感がわいてきて。どうしてもルビー役がやりたかったので、「本当にできるんだ!」という嬉しさと、大きな責任がずっと心の中にありました。
Q:転生もの、芸能界の内幕もの、サスペンスなど、さまざまな要素がつまった作品です。原作コミックを読んだときの感想はいかがでしたか?
とんでもない作品だなぁって思いました。私は「【推しの子】」というタイトルに惹かれて、単純に「推しの子どもになれる物語なのかな?」と思って読み始めたんですけど、想像もしていなかった方向に話がどんどん進んでいって。こんなにも深い、複雑な作品があるのかとビックリしましたし、これはアニメ化したら、ぜったいにおもしろいだろうなっていうのは、最初に読んだときから思っていました。ファン目線で楽しんでいた作品だったので、「【推しの子】」のオーディションのお知らせを聞いたときは、自分がオーディションを受けられることも、アニメ化するというニュース自体も本当に嬉しくて。その日は、興奮して眠れなかったくらいでした(笑)。
Q:伊駒さんが演じたルビーは、声もキャラも、まさに原作のイメージどおりでした。演じるにあたって、どのような準備をしたのでしょうか?
ルビーちゃんは、今後どうなっていくのかはわからないのですが、最初に演じる段階では、すごく真っすぐで、まわりのみんなをパッと明るくさせる“光”のような子だなと思っていました。マイクの前に立っていても、自分が今持っている明るさや元気さが、ルビーちゃんの言葉として現れていたら嬉しいなぁということはずっと考えています。
Q:ルビーというキャラクターを、どうとらえていますか?
ルビーちゃんの前世のさりなちゃんは、身体も思うように動かなくて、あんまり自分のやりたいことができなかったという描写が、原作にもアニメにもあります。やりたいことができないって、本当につらいことですよね。だから、ずっと閉じ込められていたものが解放された! 自分のやりたいことが自由にできる! というのが、アイドルへの気持ちや、自分のやりたいことへ突っ走っていく、ルビーちゃんの生き方につながっているんだろうなって思っています。自分が演じているからというわけではなくて、私、ずっとルビーちゃんが好きなんです。前世の記憶も含めて、いろいろなことを感じながらも懸命に生きている女の子だなって思って、大好きで大好きでたまらないんです。
Q:アフレコで印象に残っているエピソードを教えてください。
思い出深いのは、第1話で、さりなちゃんとルビーちゃんが一緒になってダンスを踊るシーンです。最初に台本をいただいて、映像を見ながらチェックするんですけれど、そのときから「このシーンはぜったいに素敵になる!」と感じていて。収録のときも、さりな役の高柳知葉さんと一緒に台詞を録らせていただいて。できあがったものを観たとき、涙が出るほど感動しました。動きがあって、声があって、音楽も映像もあいまって……というのが、本当にアニメのいいところだなぁと改めて実感しました。
Q:90分拡大版となる第1話は、テレビ放送に先駆けて、全国の劇場でも先行上映されました。第1話を最初に観たときの気持ちは?
もう涙が止まらなかったです。最初は試写で観たんですけれど、この作品に参加させていただけているのが本当に嬉しくて。ほかの演者さんやスタッフさん、原作者の方もいらっしゃったのですが、私もみんなもボロボロ泣いていて。これが「【推しの子】」へのみんなの愛だな、と思いました。何回でも観たいです!
Q:伊駒さんが特にグッときたシーンは?
エンドロールでYOASOBIさんの曲が流れ終わった後の、アイちゃんが母親として子どもたちに語りかけるビデオメッセージのシーンです。今、思い浮かべるだけでもまた涙が出そうになります。このシーンはありがたいことに、アイ役の高橋李依さんの収録風景を後ろで見せていただきました。母親の背中、ではないですけれど、高橋さんは同じ事務所で本当にお世話になっている先輩なので。ルビーちゃんとしても、伊駒としても、本当にくるものがあるシーンでした。ぜひみなさんにも最後まで観ていただきたいです。
取材・文:石塚圭子 撮影:尾藤能暢
【作品インフォメーション】
赤坂アカ、横槍メンゴのコミックを原作にしたアニメ。推しのアイドルを診察した産婦人科医が、彼女が抱えている秘密を知る。監督は『私に天使が舞い降りた!』シリーズなどの平牧大輔が務め、ボイスキャストにはアイ役の高橋李依、ゴロー役の伊東健人、アクア役の大塚剛央、ルビー役の伊駒ゆりえらが顔をそろえている。
(C) 赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会