鉛筆代わりに指を削る…人気アイドル出演の韓国ホラーがものすごい
提供:スターチャンネル
「偶然テレビで目にした映画が頭から離れない……」そんな誰もが覚えのある体験を約束する映画専門サービス「スターチャンネル」がゴールデンウィークに放つ特別企画「絶叫!コンポヨンファ(恐怖映画)フェスティバルonTV」。韓国語で“恐怖映画”を意味する特集では、ここでしか観られない韓国ホラーを一挙放送する。専門局だからできる、あらゆるホラージャンルを網羅した作品群からは、韓国映画の比類無きパワーが見えてくる。(配信派にも朗報!Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX」でも観られる!)
「絶叫!コンポヨンファ(恐怖映画)フェスティバルonTV」は、東京・池袋で2022年に特集上映されホラーファンの間で話題になった、5本の韓国ホラーを放送する特別企画。現時点において、日本国内ではスターチャンネルでしか放送されない映画ファン垂涎ものの作品が並ぶ。タイトルからも、なにやらそそられる下記の5本だ。
『ヒプノシス/催眠』(5月5日(祝・金)16:00ほか放送)
『コ死:デスロワイアル』(5月5日(祝・金)17:40ほか放送)
『ホワイトデー:壊れた結界』(5月5日(祝・金)19:20ほか放送)
『0.0MHz』(5月5日(祝・金)21:00ほか放送)
『ヨガ学院:死のクンダリニー』(5月5日(祝・金)22:50ほか放送)
5作品を徹底解説「特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル」映画解説>>
『ヒプノシス/催眠』は催眠療法をきっかけに学生グループが狂気の幻影に追い詰められるサスペンス、『コ死』はイカゲーム的な殺戮劇に強制参加させられた高校生を描くデスゲーム映画、『ホワイトデー』は日本でも話題を呼んだ人気ゲームが原作の学園ホラー、『0.0MHz』は心霊スポットを訪れた大学生を見舞う恐怖を描いた憑依&POV系ホラー、『ヨガ学院』はカルト的な滞在型ヨガ教室に集まった女性たちを描く心理ホラーと、バラエティー豊かなラインナップが特徴だ。
日本人に刺さりまくるトラウマ心霊描写!
ジャンルも作風も違う5作品が勢揃いしている「コンポヨンファ(恐怖映画)フェスティバル」だが、どの作品にも共通するのは、観客を絶妙にイヤ~な気分にさせ、それでいてやみつきになる心霊描写の数々。背後に迫る目の無い女、膨大な髪の毛を振り乱す首吊り女の霊、両目をくり抜く女など、実際の心霊現象から幻覚まで、要因はさまざまだが、まぶたに強烈に残る幽霊たちの姿は、日本人にも馴染みが深いはず。
隔絶された場所でカルト的なヨガ信仰にのめり込む女性たちを描いた『ヨガ学院』は、日本でも大ブームとなった『ミッドサマー』に代表されるフォークホラーの匂いを感じさせる。
意外性とトラウマで観客の恐怖心を刺激する心霊描写は、日本で一大ブームを巻き起こしたJホラー的な恐怖を思わせるが、そこには、1990年代末からの日本の大衆文化の流入制限の開放や、韓国映画界独自の歩みが密接に関係しているという。スターチャンネルでは、各作品の魅力とその背景にある意外な歴史を徹底解説する「『特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル』映画解説」をBS10 スターチャンネル公式Youtubeチャンネルで配信しており、チェックすることで、各作品への理解がより深まる。
ストレートな血まみれホラー描写に悶絶!
身の毛もよだつ心霊描写の合間に挟まれる、ホラー映画ならではのストレートな血まみれシーンにも度肝を抜かれる。『ヒプノシス/催眠』は、自死を誘発する催眠療法をめぐる犯人探しのサスペンスとホラーが巧みに融合した拾い物の一本で、トラウマを刺激された学生たちが取る行動もとにかくハード。鉛筆を削ってると思ったら自分の指だった、熱湯が煮えたぎる鍋に自ら……といった見た目にも心理的にも恐ろしい描写が連続する。
POV系ホラー『0.0MHz』でも、心霊スポットに設置された監視カメラ映像で心理的な恐怖を煽ったところに、ド直球のショッキング描写が差し込まれるから油断ならない。スプラッター映画の代表作『死霊のはらわた』や、世界的なオカルトブームを巻き起こした『エクソシスト』などアメリカンホラーの影響も見てとれ、各国の映画文化を貪欲に取り入れながら独自の道を歩む、韓国映画界のパワーを実感させられる。
デスゲーム作品『コ死』における、高校生たちの気持ちいいくらいの死にっぷりも白眉だ。顔面を縫い付けられたり、全身を切り刻まれたり、穴だらけにされたりと、デスゲーム映画の代表作『ソウ』シリーズも顔負けの描写が連続。いずれの作品も、怖いモノ観たさの観客の興味を満たす描写が満載で、何がなんでも観客を楽しませてやろうという気概が伝わってくる。
ホラーで訴える強烈なメッセージ
こうしたリミットレスな恐怖描写と同時に、ほぼ全ての作品に共通するのが、いじめと差別に対する問題提起。日本においていじめは深刻な社会問題だが、どの作品にも共通しているのが、被害者だけでなく、いじめに加担した者、見て見ぬふりをした者、学校の対応の問題など、周囲の葛藤や罪に真正面から向き合っている点で、ホラーとして観客を楽しませながらも、社会が全体で取り組むべき問題を切実に訴えかける。
『ホワイトデー』は、恋愛要素も取り入れた一見ライトな学園ホラーだが、いじめ問題と同時に、特定の職業への偏見と差別が描かれている。その職業とは、韓国ドラマファンなら目にしたことがあるであろう、巫堂(ムーダン)と呼ばれる霊媒師。韓国に深く根付いた文化でありながら、キリスト教などが影響力を持つ現代の韓国では差別の対象となることもあり、親族にまで向けられる偏見が克明に描かれている。
さらに、『コ死』におけるデスゲームの舞台は、受験を控えた成績上位者のみが参加する特別強化合宿。メディアでもたびたび報じられている、行き過ぎた学歴社会への皮肉が込められていることは想像に難くない。
また『ヨガ学院』の主人公は、加齢による美の衰えを怖れ、藁にもすがる思いでカルト的なヨガ教室の門を叩く。その根底にあるのは、暴走気味のルッキズムに対する警鐘だろう。“美容整形大国”とも呼ばれる韓国ならではのテーマにも見えるが、SNSの発展に伴い、特定の美を価値基準とする動きは世界的に拡大しており、日本人にとっても他人事ではないはず。ヨガを取り入れた極限のエロティック描写でも度肝を抜く本作だが、どんなジャンルであっても、現実社会の抱える身近な問題を取り込もうという、韓国映画界の真摯な姿勢がうかがえる。
K-POPアイドルのマジもの体当たり演技を目撃!
ホラー映画が苦手な観客にもうれしいのが、人気K-POPアイドルたちの体当たり演技が観られる点。韓国では、アイドルであっても俳優の演技に厳しい目が向けられる傾向があり、誰もが全力投球で作品に挑んでいることが見てとれる。
『ホワイトデー』で主演を務めるのは、絶大な人気を誇る男性アイドルグループ・SF9のチャニ。ラブコメドラマ「MIRACLE/ミラクル」や大ヒット時代劇「シュルプ」など俳優としても大活躍する彼が、強力な霊能力を秘めた主人公イ・ヒミンを爽やかな魅力全開で好演。ヒミンが一目惚れするヒロイン、ソヨン役を「SKYキャッスル ~上流階級の妻たち~」「女神降臨」で共演したパク・ユナが務めているのもファンには嬉しいところだろう。
『コ死』で絶望のデスゲームをサバイブする主人公セヒを演じるのは、T-ARAのジヨン。2010年公開の本作では、彼女の初々しい魅力が炸裂している。また、アイドルではないがNetflix配信の主演ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が世界的なヒットとなったパク・ウンビンが、セヒの友人ナレ役で脇を固めており、韓国映画界の層の厚さを実感させられる。
そしてなんと言っても注目は、『0.0MHz』で主演を務める、大人気グループApinkのメインボーカル、ウンジ。ラブコメドラマ「応答せよ1997」で演技派アイドルの地位を確かなものにした彼女は、差別に苦しむ霊媒師の親族にして悪霊に対峙する主人公ソヒ役を熱演。その鬼気迫る演技は、それだけで一見の価値アリと言える迫力を映画にもたらしている。さらに、男性側のメインキャラクターであるサンヨプをINFINITEのソンヨルが演じており、豪華アイドルの共演作としても必見だ。
また『ヒプノシス/催眠』では、学生グループの紅一点、ヒョンジョンを、アイドルグループ Berry Good で活躍していたチョヒョン(現:シン・ジウォン)が演じている。アイドル活動に本気ではない大学生という、皮肉の効いたキャスティングも注目どころ。
こうしたアイドルと韓国ホラーの密接な関係や、海外映画文化との関わり、社会問題と映画との密接な関係についても、スターチャンネルの解説動画では細部にわたって徹底解説されているため、チェック必須。放送を観る前でも後でも意外な発見を楽しめる。
心霊ホラーにサイコサスペンス、限界突破のド直球描写まで、ホラー映画ファンの痒いところに手が届くジャンルを取り揃え、世界レベルの人気俳優の演技まで楽しめる、実に贅沢なレア物ホラーが揃った一挙放送。映画専門チャンネルだからできた、レンタルでもサブスクでも観られない、連休のお供に最適な究極のラインナップと言えるだろう。(編集部・入倉功一)
スターチャンネル「絶叫!コンポヨンファ(恐怖映画)フェスティバルonTV」放送情報
【STAR2 字幕版】5月5日(祝・金)夕方4:00~一挙放送 / 5月26日(金)~5月27日(土)よる9:00~2日連続放送(全5作品)
[配信]Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX」5月23日より全5作一斉配信スタート
【韓国ホラー】一番目の話『ホワイトデー:壊れた結界』「特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル」映画解説
【韓国ホラー】二番目の話『コ死:デスロワイアル』「特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル」映画解説
【韓国ホラー】三番目の話『ヒプノシス/催眠』「特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル」映画解説
【韓国ホラー】四番目の話『0.0MHz』「特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル」映画解説
【韓国ホラー】五番目の話『ヨガ学院:死のクンダリニー』「特集:絶叫!コンポヨンファフェスティバル」映画解説