爽やかなビジュアルと熱い魂が共存する新ウルトラヒロイン:搗宮姫奈
シネマトゥデイ特撮部
搗宮姫奈「ウルトラマンブレーザー」(放送中)
特撮作品で活躍する魅力あふれる女性キャストを紹介する「シネマトゥデイ特撮部」。今回は、ウルトラマン新テレビシリーズ「ウルトラマンブレーザー」でヒロインのアオベ エミを演じている搗宮姫奈(つきみや・ひめな)さんを徹底解剖しました。
【PROFILE プロフィール】
生年月日:1996年11月16日
出身地:愛知県
身長:162cm
血液型:O型
趣味/特技:散歩、料理、運動/水泳
芸歴:テレビドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」や映画『翔んで埼玉』、主演作に『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』。舞台「真・三國無双」シリーズ孫尚香役。その他配信ドラマ等幅広く活躍中。
【INTERVIEW 作品について】
Q:出演が決まった時の感想は?
めちゃくちゃ嬉しくて、大号泣しました。ようやく報われたと思い、涙が出てきてしまいました。役者として8年活動してきて、もう続けられないかもしれない……と覚悟していたタイミングで、これまでやってきたこと、楽しかったこと、辛かったことが一気に蘇ってきました。家族や友達からもひっきりなしに連絡が入り、とても喜んでくれました。
Q:特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD(スカード)」の一員であるアオベ エミは、どんな人物ですか?
任務中はプロフェッショナルでクール、でも普段は天真爛漫と「二面性があるな」と思うくらい、陰と陽がハッキリした性格です。最初はあまりのギャップに戸惑ったのですが、台本をたくさん読んで、過去に何があったのか? 私とどうリンクしていけるのか? そうしたことを積み上げていくと「なるほど……」と上手く落とし込むことができました。親と友達とでは見せる顔が違ったりするような感覚かもしれないと思った時、エミはこういう子なんだという結論が出ました。
Q:それは撮影のどのタイミングでしたか?
クランクイン前です。彼女のバックグラウンドを考えると、そこでどう表現していくのか? 演じる私自身がどれだけ理解して、エミを信じられているかが重要な気がしています。
Q:「SKaRD」の隊長ヒルマ ゲントを演じる蕨野友也さんの印象は?
本当にゲント隊長みたいな人です! 沸々と熱い思いを内に秘めながら、時にポロッと出してくれるヒントが、こちらにズバッと刺さったりする。それでいて、「えっ、もう!?」というタイミングで「俺が行く!」と本当に行ってしまうんです。この作品は「SKaRD」の隊員たちがゲント隊長を尊敬できないと成立しないと思っていて、蕨野さんには、撮影以外のところでも「蕨野さんだから」と思わせる人間力があります。そうした役者さんに出会えたのは、本当に勉強になりました。
Q:梶原颯さん(バンドウ ヤスノブ役)はスーツアクターの経験があり、内藤好美さん(ミナミ アンリ役)は極真空手で黒帯二段と「SKaRD」メンバーには肉体派が揃いました。
撮影の合間は「(梶原の腹筋は)10パックあるんやで!」など筋肉の話をよくしています(笑)。そこから話が盛り上がり、仲良くなって、SKaRDのグルーブ感ができ上がったのかもしれません。私自身もアクションのトレーニングをしてきたので、是非楽しみにしていただきたいです。
Q:完成した作品を観た感想は?
ビックリしました! 台本の時点で、これまでのウルトラマンシリーズとは全然違う作品になると確信していましたが、みなさんの一言、一言で変化していき、これがどう完成するのだろう? と気になっていたんです。私たちがやるべきなのは、エミという役柄をより繊細に演じていくことなので、目の前のことを必死にやり続けました。
Q:第一話は終始夜の戦いでしたね。
田口(清隆)メイン監督、攻めた演出をされているなと思いました。第一話はスタッフ全員で覚悟を決めて、長い時間撮影をしました。キャスト・スタッフ全員の「良い作品にするぞ!」という想いと勢いで、第一話はでき上がっています。
Q:今後の意気込みは?
チーム全体で、より良い作品にするにはどうしたらいいか? 考えたり話し合ったりしながら、最後まで駆け抜けたい。でき上がった作品を丁寧にみなさんに届けるところまで全力を尽くしたいです。
【PRIVATE 素顔に迫る一問一答】
Q:女優になるきっかけは、Twitterのつぶやきだったとか?
高校生の頃にある投稿がバズり、地元の女子高生の間で知られる存在になっていました。私を知ってくれた子とたまたま街で会って、一緒に写真を撮ったことがあったのですが、その後に「今日は大変なことがあって辛かったけど、姫ちゃんに会って元気が出た。写真を撮ってくれてありがとう。これからも頑張ります!」とメッセージをいただいたんです。ただ写真を撮っただけなのに、人をこんな気持ちにさせられるってすごいと衝撃を受けました。そのタイミングで東京に遊びに来ていたら、芸能事務所にスカウトしていただきました。
Q:女優業にどんな思いがありますか?
事務所の方から「女優業が向いている」と勧められて始めたのですが、すぐにハマりました。ずっと水泳をやっていて、映画やドラマを観る機会がほとんどなく、地元には映画館もありませんでした。そんな中、『アベンジャーズ』シリーズを観て、映画って面白い! と思いはじめて、私もいつかヒーローの一員になりたいと思うようになりました。それもあって、“ウルトラマン”作品への出演が決まって泣いてしまったのだと思います。
Q:女優としての野望は?
この世界に入った時とベースは変わりません。作品に出演して、求められたことに全力で応えることで、目の前の人が笑顔になってくれることがただ嬉しい。そうしたことを、全力でやり続けたいです。また、海外作品にも携わってみたいですし、水泳が活かせる役柄も演じてみたい。あとは、アクション作品です。アクションは世界共通語で、体を動かすことも大好きなので、一度そこで戦ってみたいとも思っています。
Q:過去にはコーヒー屋でアルバイトしていたそうですね?
アルバイト経験がなかったので、社会を知らないと役者としてもよくないと思ったことが理由です。ご縁があって働いたのが、コーヒー屋でした。社会を知り、いろいろな人と関わるなかで、私は誰かの明日を生きる活力になりたい、そうした思いがとても強いのだと改めて実感しました。それを実現できる場所を自分の手でつくろうと思っていて、将来的には自分でお店を開きたいとも考えています。
Q:女優として活動開始後、一度お休みされていた期間がありましたが、その経験がそうした考えを裏打ちしているのでしょうか?
その影響はあります。当時は手段が目的になってしまっていたんです。誰かを笑顔にしたいだけだったのに、いつの間にか役者として成功することが目的になっていました。役者として成功するためには「こうしなきゃいけない」「ああしなきゃ」と、自分をがんじがらめにしてしまっていました。そこで、私の目標はあくまで一人でも多くの人を笑顔にすることだと気づいて、ライブ配信などを始めてみたりしました。
Q:2年間毎日配信を続けて、イベント投票で1位になったことで映画出演も勝ち取ったとか?
たくさん勉強をしましたし、応援してくださっている方には感謝しかありません。だから一度仕事をお休みしたことは、自分にとってなくてはならないことだったのだなと。その経験によって、弱い人の気持ちがわかるようにもなりました。
Q:歌手活動や他のお仕事にも興味はありますか?
求められれば、それを全力でやりたい……。そんな思いが私のベースです。コーヒー屋さんを自分でやりたいと思ったのも、自分から行動できるから。女優の仕事と両方を、良いバランスでやっていけたらいいなと思っています。
(取材・文:浅見祥子 写真:高野広美)
【TV INFO インフォメーション】
「ウルトラマンブレーザー」
地球からはるか遠くの天体・M421からやってきた光の巨人ウルトラマンブレーザーを描くSF作品。地球防衛隊が設立した特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD(スカード)」の隊長を務める主人公ヒルマ ゲントの「人の命を救うために力を欲する強い心」にブレーザーが共鳴し、ゲントと一体化して怪獣と戦う。メイン監督は「ウルトラマンZ」などの田口清隆。
「ウルトラマンブレーザー」は毎週土曜午前9時~テレビ東京系にて放送中
(c)円谷プロ (c)ウルトラマンブレーザー製作委員会・テレビ東京