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【ネタバレ解説】「ロキ」シーズン2第4話:一体何が…衝撃のラスト

 マーベル実写ドラマシリーズ「ロキ」シーズン2第4話「TVAの心臓」では、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)全体を揺るがすかもしれない大事件が発生。一体ラストシーンで何が起こったのか……。この宇宙はこれからどうなる!?(文・平沢薫)

※ご注意:本記事はネタバレを含みます。「ロキ」シーズン2第4話をまだ見ていない方はご注意ください。

衝撃のラスト…一体何が起こった?

 シーズン2は、ロキ(トム・ヒドルストン)が時間織り機を修復する話なのかと思っていたら、なんと第4話では、TVA(時間変異取締局)の心臓である時間織り機が爆発! 画面が真っ暗になったところで次回に続く。この爆発は、複数のマルチバースを描いてきたMCUにどんな影響を及ぼすのか。いきなり話のスケールが大きくなってきた。

 また今回のストーリーには、ウロボロス的な仕掛けが2つ。O.B.(キー・ホイ・クァン)が、彼自身の本名ウロボロスの意味である「自分の尾を噛むヘビだ」と言う場面があり、そのセリフ通りの事態が2つも起きる。

 一つは、O.B.の発明はすべて、19世紀の発明家ヴィクター・タイムリー(ジョナサン・メジャース)の発明を参考にしていたが、そのタイムリーの発明はO.B.の書いた「TVAハンドブック」を参考にしていたということ。鶏と卵と同様、どちらが先かわからない。この状態はまさにウロボロス的だ。

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 しかし、ここで気になるのは、少年時代のヴィクターにハンドブックを与えたのは、元々はヴィクターの変異体である在り続ける者の計画だったこと。となると、今回のラスト近く、時間織り機の爆発直前に、そこに向かったヴィクターが複数の線に分解されるような形になって姿を消し、別の時間軸に取り込まれたようにも見えたが、それも在り続ける者の計画だったのだろうか。

 もう一つは、シーズン2第1話で別の時間に移動したロキをエレベーターの前で剪定したのが、第4話時点のロキだったこと。過去の自分を現在の自分が助けるとは、これも「自分の尾を噛むヘビ」っぽい。第1話で鳴っていた電話は、O.B.からだったと判明し、伏線がきれいに回収された。

 第4話の監督は、第1話と同じく「ムーンナイト」のジャスティン・ベンソンアーロン・ムーアヘッド。彼らは続いて第5話、第6話の監督も手掛ける。

「ロキ」シーズン1とのリンク

 今回は「ロキ」シリーズ内でのリンクがあった。「ロキ」シーズン1第1話でロキが見るTVAの説明動画のラストに登場する、組織のモットー「永遠に時を いつまでも」は、シーズン2第4話のラスト付近、時間織り機に向かう円形の入り口にも掘られている。同話冒頭では、この言葉は在り続ける者とラヴォーナ・レンスレイヤー(ググ・バサ=ロー)が、親密な関係だった頃に交わした会話だったことがわかる。

 シーズン1の第1話とリンクする小ネタはもう一つある。シルヴィ(ソフィア・ディ・マルティーノ)はロキとの口論で「TVAを焼き払って(字幕は「滅ぼして」)やり直す方が簡単」というが、ロキはシーズン1第1話でメビウス(オーウェン・ウィルソン)に連行される時、「ここを焼き払ってやる」と言っている。この2つのリンクは、どちらもドラマの開始地点(シーズン1第1話)なので、一周回って最初に戻るウロボロス案件の気配もする。

 コミックとのリンクでは、レンスレイヤーの過去に注目。彼女が、在り続ける者の別の姿=征服者カーンと共に戦ったことがあり、一時は恋人だったというのは、コミックにもある設定だ。コミックでは、レンスレイヤーは40世紀の地球の統治者の娘。「ロキ」でもTVA設立以前から在り続ける者に協力していたということは、ひょっとしたら、何か特別な存在の変異体なのかもしれない。

 また、少し気になる数字も登場した。在り続ける者が人々の記憶を消すときに言う「プロトコル42」の42だ。コミック「Civil War: Front Line #5」(2006年9月刊行)では、ファンタスティック・フォーのミスター・ファンタスティックが、敵を封じ込めるための空間ネガティブ・ゾーンに、彼らを閉じ込める「プリズン42」を建設するエピソードがある。

 盛りだくさんの第4話だが、もっとも気になるのは、ラストの時間織り機の爆発と、直前のタイムリー消失だ。何しろ、待機作としてすでに『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ(原題) / Avengers: The Kang Dynasty』(2026年5月1日全米公開)が発表されている。征服者カーンの変異体=ヴィクター・タイムリーは、今後のMCUに関係するのか? 彼がこれからどこに出現するのか、見逃すわけにはいかない。

「ロキ」シーズン2はディズニープラスにて独占配信中

(C)2023 Marvel

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