人気スターが続々!2024年目が離せない注目の韓国人俳優たち
二階堂ふみ主演ドラマ「Eye Love You」の好演で、今人気が爆上がり中の韓国人俳優チェ・ジョンヒョプだが、2024年の韓ドラ界は注目の人気俳優たちが続々主演ドラマで登場。最新作が注目される話題の韓国人俳優たちをピックアップ!(文・前田かおり)
「ドクタースランプ」 パク・ヒョンシク
Netflixで配信中の「ドクタースランプ」。高校時代のライバル同士でそれぞれ医師の道に進んだ男女が、人生のどん底で再会したことから始まる恋と2人の成長を描くラブコメディーで、Netflixの週間グローバルトップ10のテレビ・非英語部門で1位(1月29日~2月4日)を獲得した人気作だ。
この「ドクタースランプ」で主演を務めているのがパク・ヒョンシク。9人組ポーイズグループ、ZE:A(ゼア)の一員としてデビューし、「花郎 〈ファラン〉」や「力の強い女 ト・ボンスン」などで演技ドルとしての魅力を発揮してきた。
本作で演じるのは、ソウルで人気の美容整形外科医として華やかな日々を送っていたヨ・ジョンウ。医療事故によって、名声も財産も全て失い、ビルの屋根部屋(韓国ドラマによく出てくる屋上にある部屋のこと)に住むことになるも、大家が高校時代の宿敵、ナム・ハヌルの家族だったことで彼女と再会。同じく挫折中だったナムルと理解し合っていく……。
ヒョンシクとは約10年ぶりの共演となる「美男(イケメン)ですね」などのパク・シネを相手に、火花バチバチの高校時代の回想シーンなど、未だかつて見せたことのない弾けた演技で爆笑を誘っている。
「殺人者のパラドックス」 チェ・ウシク
同じくNetflixで配信中の「殺人者のパラドックス」。気弱でごく平凡な大学生が誤って人を殺してしまうも、その相手が凶悪犯で、自分に悪人を見抜く能力があると知ったことから、次々と殺人を犯していくという犯罪サスペンス。アカデミー賞受賞作『パラサイト 半地下の家族』で世界的にも知られるチェ・ウシクが主演を務める。
11歳のときに家族でカナダに移住したため、カナダ国籍を持ち、英語も堪能というウシク。2011年に俳優デビューし、「屋根部屋のプリンス」で演じた人のいい愛されキャラで注目される。「平凡な顔なのでどんなキャラクターでも務められる」という彼は、映画『The Witch/魔女』では、“貴公子”と呼ばれ優しそうだが冷酷なサイコパスを、「その年、私たちは」では高校時代の元カノとの恋に一喜一憂するヘタレ青年を演じるなど、作品ごとに違った顔を見せている。
「殺人者のパラドックス」で演じるタンは、兵役を終え、コンビニバイトをしながらワーキングホリデーでカナダに行こうかと考えている、ウシクお得意のぼんやり青年。人を殺したことから、彼の中の何かが変化していくが、目つきなどの些細な仕草からも狂気が滲み出てくるあたりは、ゾワっとせずにはいられないだろう。タンを追う刑事を演じる『犯罪都市 THE ROUNDUP』のソン・ソックとの、“何かが起こりそうな期待しかない”共演も相まって、まさに全8話イッキ見作品と言えそう。
「ワンダフルワールド」 チャウヌ
3月1日からディズニープラス スターで配信が開始された「ワンダフルワールド」。「顔天才」「顔面国宝」「人間マネキン」などと呼ばれるほど圧倒的なビジュアルで人気のチャウヌが、本作で本格サスペンスに挑戦する。
2016年にアイドルグループ・ASTROのメンバーとしてデビューし、俳優としても抜群のルックスで注目されるチャウヌ。リッチな家庭のお坊ちゃまで頭脳明晰なイケメンという役どころがハマリ役で、現代劇の「私のIDはカンナム美人」や「女神降臨」、韓服姿も凛々しかったラブ史劇の「新米史官ク・ヘリョン」など軽妙なラブコメディーで胸キュンさせてきた。
最新作「ワンダフルワールド」は、幼い息子を殺されたことから人生が一変した女性教授と、犯罪に巻き込まれ全てを失った孤独な青年が出会ったことから運命が交錯していくというストーリーで、チャウヌは笑顔を一切封印。6年ぶりのドラマ復帰となるベテラン女優キム・ナムジュ(『逆転の女王』など)を相手に、今までにないシリアスな役どころを繊細に演じるらしい。チャウヌの新たな魅力に出会えそうだ。
「涙の女王」 キム・スヒョン
3月9日からNetflixで配信される「涙の女王」で期待を集めるのは、“出演作品にハズレなし”と言われるキム・スヒョン。高視聴率を記録した「太陽を抱く月」、チョン・ジヒョンと共演した「星から来たあなた」が韓国だけでなくアジア圏で大ヒット。また近年では除隊後復帰作の「サイコだけど大丈夫」で演じた兄思いの弟役で観る者の心を揺さぶるなど、演技派揃いの韓国男優の中でもダントツの演技力を誇る。
最新ドラマ「涙の女王」でスヒョンが演じるのは、田舎出身でスーパーマーケットの王子と呼ばれるペク・ヒョヌ。財閥クィーンズグループの3代目で“デパート業界の女王”ホン・ヘインと、格差を超えて、愛しあって結婚したはずなのに、3年経った今、夫婦生活は破綻寸前。だが、夫婦がある危機に見舞われたことで、それを乗り越えるために、2人の恋が動き出すというロマンチックコメディーだ。「愛の不時着」の脚本家としても知られるパク・ジウンと、「星から来たあなた」「プロデューサー」に続いて3度目のタッグとあり、期待値もグーンと上がっている。
涙顔には定評のあるスヒョンだが、同作では妻との生活を嘆いては「もう別れたい」と豪快に泣きじゃくるなど、いつもと違ってコミカルな演技で楽しませてくれそう。ヘイン役を務める「私の解放日誌」のキム・ジウォンと、初共演同士の2人がどんな夫婦愛を紡いでみせるのか楽しみだ。
「イカゲーム2」 イム・シワン
2024年、Netflixでの大きな期待作といえば、やはり「イカゲーム2」だろう。配信は10月以降を予定されており、待ち遠しい限りだが、今回、新たに加わるキャストの中で注目したいのがイム・シワンだ。
パク・ヒョンシクと同じZE:Aのメンバーとして2010年にデビューし、その後俳優活動をスタートさせたイム・シワン。「太陽を抱く月」でヒロインの兄の少年期を演じて印象を残した後、一躍知られるようになったのは、ドラマ「ミセン -未生-」での不器用だけど生真面目な青年チャン・グレ役。ドラマが社会現象となったと同時に彼もその演技で高い評価を得て、数多い演技ドルの代表格となった。
端正な顔立ちを活かした好青年から、冷酷なサイコパスまで多彩な役を好演し、守備範囲が広いが、近年は映画『非常宣言』でのマッドサイエンティストぶりや、韓国リメイク版の『スマホを落としただけなのに』のゾッとするような連続殺人鬼などで、強烈な印象を残している。それだけに、世界的注目作「イカゲーム2」で果たしてどんなキャラクターを演じるのか、期待が高まる。
「本当にお疲れさまでした」 パク・ボゴム
ラストは、待望の新作「本当にお疲れさまでした」が今年配信予定のパク・ボゴム。済州島を舞台に運命に抗って生きるヒロインと、そんなヒロインを一途に愛し続ける男性との生涯を描くストーリーだ。演出を「ミセン -未生-」や、IU主演の「マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~」を手掛けたキム・ウォンソク監督、脚本が「椿の花咲く頃」を執筆したイム・サンチュン、そして共演がIUとあって前評判も高い。
パク・ボゴムは、2011年映画『ブラインド』でデビューした後、ドラマ「恋のスケッチ~応答せよ1988~」での天才囲碁少年テク役で注目される。主演ドラマ「雲が描いた月明り」が大ヒットしブレイク。“国民の彼氏”と呼ばれるようになった。ソン・ヘギョと共演した「ボーイフレンド」では、年下男子役でナチュラルな魅力を全開し、話題となった。
今年下半期には、五輪特別採用で警察官になった元メダリストたちが悪に立ち向かっていくコミカルアクションドラマ「グッドボーイ」も待機。「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」などのキム・ソヒョンとの共演で、元ボクシング金メダリストの新米警察官を演じる。さらに、2020年の入隊前に撮影していた映画『ワンダーランド』がついに今年公開の運びに。さまざまな理由で会うことができない人々をAIで再現する仮想世界を舞台にしたSFファンタジーで、植物人間となった恋人の再現を依頼したエピソードで、ペ・スジとカップルを演じている。