2022年に引退…ブルース・ウィリス、やっぱりかっこよすぎた!
提供:BS12
2022年、突然の俳優業引退を発表し、世界中の映画ファンを驚かせたブルース・ウィリス(69)。そんな彼の代表作をBS12が、6月末から無料特集放送(毎週よる7時~)する。『ダイ・ハード』シリーズに代表されるタフガイな刑事に、ワイルドな石油堀り、さらには頭脳明晰な外科医や秘密を秘めた普通の父親などなど……。9週に渡って放送される全9作を通して、これまでブルースが演じてきた熱くて、渋くて、人間臭いヒーロー像を、ウィリス本人の魅力と共に紹介する。(くれい響)
タフガイが似合いすぎる!
ウィリスの演じるタフガイなキャラクターといえば思い浮かぶのは、『ダイ・ハード』のジョン・マクレーンだが、当初『ダイ・ハード4.0』として進められていた企画からタイトルがとられたという『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(2003)にも注目したい。内戦が続くナイジェリアを舞台に、ウィリスは7人の部下とともにモニカ・ベルッチ演じる女医と28人の難民の救出作戦に挑む、米海軍特殊部隊SEALsチームリーダー、A・K・ウォーターズ大尉を熱演。頑固な性格の女医と衝突しつつ、次第に彼女に理解を示していく姿や、次々と部下や難民が傷つき、死んでいく中での大きな決断などに男女問わず、シビれっぱなしだ。
そして、エアロスミスが歌う主題歌「ミス・ア・シング」が、さらなる感動を呼ぶ『アルマゲドン』(1998)。石油会社の三代目社長ハリー・スタンパーを演じるウィリスは、高い統率力とカリスマ性で、荒くれ者たちを引っ張るリーダーとして、小惑星の急接近により滅亡の危機に瀕した地球を救うため、宇宙へと飛び立つ。冷静沈着な性格に見えながら、ベン・アフレック演じる部下がリヴ・タイラー演じる愛娘と交際していると気づいた際には、ショットガンを乱射しながら追いかけるといった型破りな一面も持っているなど、ここでもタフガイっぷりを発揮している。
頭脳明晰キャラもハマる!
タフガイだけではない。頭脳明晰なキャラクターにもハマるウィリス。1974年にチャールズ・ブロンソン主演で映画化されたリベンジアクション『狼よさらば』のリメイクである『デス・ウィッシュ』(2018)でウィリス演じるポール・カージーは、ブロンソンが演じた建築家から有能な外科医へと改変。妻を死に追いやり、娘を昏睡状態にさせた犯人を抹殺するため、偶然、手にした拳銃を携え、危険な夜の街へと繰り出していく。生命を救う外科医と「シカゴの死神」の異名を持つ処刑人という二つの顔を持つダークヒーローであり、外科医ならではの拷問方法を繰り出すあたりも見どころだ。
また、頭脳明晰キャラとしてもう一人注目したいのが、3つの河川が合流するスリー・リバーズ・シティと称されるピッツバーグを舞台にしたサスペンス『スリー・リバーズ』(1993)でのウィリス。殺人課の刑事から河川レスキュー隊に配属されたトム・ハーディを演じ、自分の恋人など、若い女性ばかりを狙った猟奇連続殺人事件に挑む。
代々続く警察一家出身の男だけに、レスキュー隊では完全に孤立し、酒に溺れる日々を送る自暴自棄な状態から一転、持ち前の洞察力からまさかの真犯人を追い詰めていく。迫力のカーチェイスやボートチェイスに加え、サラ・ジェシカ・パーカー演じるシングルマザーの相棒とのロマンスもあるなど、盛り込み感もハンパない。
唯一無二の父性にシビれる!
私生活でもよき父親であるウィリスの父親キャラクターにもまたシビれる。幼少時から愛娘を男手ひとつで育ててきた『アルマゲドン』の主人公に代表されるウィリスの父性を色濃く描いた作品といえば、まずはFBIの特別捜査官アート・ジェフリーズを演じた『マーキュリー・ライジング』(1998)。ここでも上司を殴ったことで、一般事件の捜査に配置換えされてしまったタフガイっぷりを発揮するが、政府の機密情報システムを解読する暗号を偶然解いてしまった少年を命懸けで守ろうとする。だが、9歳のその少年は自閉症ゆえ、なかなか言うこと聞いてくれないのが肝であり、不器用ながらも優しく接することで、次第に心を通わしていくウィリスの真骨頂を発揮する。
そして、M・ナイト・シャマラン監督と『シックス・センス』以来、ふたたびタッグを組み、そのラストが賛否を呼んだ『アンブレイカブル』(2000)。大勢の犠牲者が出た列車事故に遭いながらも、奇跡的に無傷で生き残った警備員デヴィッド・ダンを演じるウィリスだが、事故以前には溝が深かった小学生の息子との交流が微笑ましい。そして、「父親は本物のヒーローかもしれない」という願望が、“ある事件”が解決したことによって確信に変わった息子が嬉し泣きする姿も印象的だ。
ブルースの魅力全部乗せのヒーロー!
根っからのタフガイであり、頭脳明晰。さらに、父性に溢れているといったウィリスの魅力。その全部乗せキャラといえるのが、『ダイ・ハード』シリーズのジョン・マクレーン刑事といえるだろう。1作目『ダイ・ハード』(1988)ではロスにある妻の職場の高層ビル(ナカトミ・プラザ)で、2作目『ダイ・ハード2』(1990)ではワシントンD.C.の国際空港で、3作目『ダイ・ハード3』(1995)ではニューヨークの街中でテロリストと遭遇してしまう、“世界一、運の悪い男”。
愛銃ベレッタ・モデル92を手にし、汚い言葉とジョークを発しながらテロリストたちに果敢に立ち向かい、どんどん汚れていく白のタンクトップは、もはや彼のトレードマーク。また、武器や爆薬の知識に関してはかなり詳しいこともあって、さまざまなピンチを乗り切っている。ただ、2人の子供たちに対して過保護に接し過ぎてしまったことで敬遠されており、そこには男の哀愁すら感じさせる。
失語症で引退…現在のブルースは?
2022年3月、前妻デミ・ムーアとの愛娘である女優ルーマー・ウィリスから、失語症のため、突然の俳優引退が発表されたウィリス。その1年後には、「病状はさらに進行しており、前頭側頭型の認知症と診断された」とのコメントが発表された。水面下で製作が進行していた『ダイ・ハード』シリーズ6作目を始め、もう新作を観ることができないのが惜しまれるところだが、かっこいいウィリスとともに名作は永遠に残り続ける。この機会にウィリスの勇姿を目に焼き付けたい。
BS12:9週連続ブルース・ウィリス特集「土曜洋画劇場」枠にて毎週よる7時~放送予定
6月29日(土)『ティアーズ・オブ・ザ・サン』
7月6日(土)『デス・ウィッシュ』
7月13日(土)『マーキュリー・ライジング』
7月20日(土)『スリー・リバーズ』
7月27日(土)『アンブレイカブル』
8月3日(土)『ダイ・ハード』
8月10日(土)『ダイ・ハード2』
8月17日(土)『ダイ・ハード3』
8月24日(土)『アルマゲドン』
BS12 トゥエルビについて
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