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2時間で配信停止…美しすぎる二人に沼る!禁断のサスペンスって?

 中国ドラマの人気ジャンル「ブロマンス」。男性同士の友情を超えた熱い絆を描いたジャンルで、その多くはBL(ボーイズラブ)小説が原作だ。近年、立て続けに中華ブロマンスの傑作が登場したが、現在は本国における規制強化により新作が世に出づらくなっている。そんななか、ある新作ブロマンスが誕生した。タイトルは「致命遊戯」。“死に至る禁断のゲーム” が舞台なのだが、突然、全話一挙配信されその2時間後にはきれいさっぱり削除されたのだ。そのドラマが今秋に日本に上陸する。中国で幻となった本作の魅力に迫りたい。(沢井メグ)

本国では観られない話題作が上陸!

 あっという間に本国で配信停止となり“史上最も短命なドラマ” と称される「致命遊戯」。本作はVRゲーム内で繰り広げられるデスゲームを舞台に、二人の青年の間で育まれる絆を鮮やかに描き出したブロマンス・ミステリーだ。削除された主たる理由は原作がWeb上の人気BL小説「死亡万花筒」であったためだと見られている。

 2022年1月、中国でBLを原作としたブロマンスドラマへの規制が公表された。その直前まで中国のブロマンスへのニーズは高く、BLかどうか意見が分かれるような原作までブロマンス(男性同士の友情を超えた絆)色を強めて制作されるほどだったが、規制強化により撮影済みだった多くの作品がお蔵入り状態になっている。「致命遊戯」は規制後にクランクインしたと伝えられており、そうであれば表現は相当配慮されているはずだ。それでも“史上最速”の削除記録となってしまうとはBL原作作品を巡る厳しい状況が見て取れるようである。

 中国最大のレビューサイト「豆瓣」では7.5点(10点満点)の高評価を獲得しており、その幻の一作が日本で視聴できる。言うまでもなく貴重な機会であり、中国の視聴者からも日本での放送が中華ブロマンスの活路となるのではないかと熱視線が送られている。

美しすぎる二人に沼る!

ホアン・ジュンジエ演じる凌久時(リン・ジウシー)

 物語は、ゲームプログラマーでゲームの達人でもある凌久時(リン・ジウシー)が、いわくつきのVRゲーム「霊境」内で謎の青年・阮瀾燭(ルアン・ランジュー)と出会うところから始まる。まさにゲームのグラフィックかと思うほど隙のないビジュアルの二人。彼らは壮絶なデスゲームの中で少しずつ心を許し友情を育んでいくわけだが、ミステリアスでクールな阮瀾燭がふとした時、凌久時に向ける特別な感情をはらんだ視線、そして戸惑いながらも受け入れるまっすぐな凌久時という絶妙な関係に心を掴まれる視聴者が続出した。たった2時間という配信時間ながら二人は人気を博し、「好きなバディランキング」にランクインして名作キャラと肩を並べ、二人がそれぞれ表紙を飾った雑誌の売り上げが伸びるなどブレイクぶりは顕著だ。

シア・ジーグアン演じる阮瀾燭(ルアン・ランジュー)

 凌久時を演じたのは「花咲く合縁奇縁」や「春うらら金科玉条」の主演で知られる若手ホープの黄俊捷(ホアン・ジュンジエ)。阮瀾燭を演じた夏之光(シア・ジーグアン)は、大ヒットドラマ「陳情令」でも知られるシャオ・ジャンも所属するボーイズグループ「X玖少年団」(英語名はX NINE)のメンバーでもある。今後、より大きな活躍が期待される二人だ。

童話や都市伝説をモチーフにした謎解きに沼る

貞子を思わせる女怪も登場!

 二人の美しさとは対照的に、デスゲームでは身の毛もよだつホラー展開が待っている。劇中には12の扉の世界が登場し、クリアするにはそれぞれの世界に仕掛けられた“タブー”を回避しながら、隠された扉と鍵を見つけることが必要となる。タブーを犯せば死、制限時間までに扉を見つけ出し鍵をゲットできなければ死。さらに、この世界で命を落としたプレイヤーは現実の世界でも死んでしまう。扉はそれぞれ独立した世界を形成しており、そのモチーフには中国の怪談やグリム童話のほか、古今東西の怖い話や都市伝説が登場。大ヒットホラー映画『リング』(1998)の貞子を思わせる妖怪や、童謡「サッちゃん」など日本人になじみのあるものもあり、次の扉はどんな世界なのかと終始ワクワク、ハラハラさせられる。

グリム童話「フィッチャーの鳥」をモチーフにしたエピソード

 扉の中の頭脳戦は、我々の常識だけでは解決不能だ。登場人物の誰もがゼロからまず扉内の世界観を把握し、タブーを探り、扉の神を知る……誰にも予測できない展開に、気がつくと視聴者もただの傍観者ではなく、共に謎を解くプレイヤー目線になるはずだ。扉のモチーフを予習することで、さらなる発見があるかもしれない。

「今際の国のアリス」や「イカゲーム」を思わせるデスゲームに沼る

プレイヤーたちの極限状況下での駆け引き、人間模様も見ごたえ十分

 物語が進むにつれ、ゲームのクリアをめぐって複数の組織が争っていることが明らかになっていく。より複雑になる心理戦を、数々のイケメンスターの子供時代を演じてきた劉若谷(リウ・ルオグー)、新人ながら高い演技力で注目の盧夢琳(ルー・モンリン)、「贅婿[ぜいせい]~ムコ殿は天才策士~」で見せたコミカルなキャラを封印して挑んだ劉小北(リウ・シャオベイ)など多くの若手スターが彩る。

タイプ別のイケメンが続々登場

 デスゲームものといえば日本の「今際の国のアリス」、韓国の「イカゲーム」が大ヒットしたことが記憶に新しい。両作ともスリリングな駆け引き、そして極限状態の中でこそ見える人間の本性の描写が見事で、これこそデスゲームものの醍醐味だと世に知らしめた作品だ。駆け引きと人間の心はもちろん「致命遊戯」でも重点的に描かれている。

徐々に明かされる凌久時(※写真左)の過去も気になるところ

 数珠のように連なる12の扉の向こうにある世界をクリアすることを目指す「致命遊戯」。全てをクリアしたときに彼らは一体何を得るのか。ゲームクリアに命をかける阮瀾燭の正体とは? そして浮かび上がる凌久時の過去とは……? これらが全て明らかになったとき二人が迎える未来とは……。謎が謎を呼ぶ展開、そして幻の作品となったことでくしくもドラマの存在自体が劇中の “禁断のゲーム” 並みの神秘性を帯び、一度足を踏み入れたら沼ること必至だ。

ドラマ「致命遊戯」は10月18日スタート、毎週金曜午前0:00(木曜深夜24時)放送・配信(2話ずつ放送・第1話は無料放送&配信)WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信

公式サイトはコチラ

(c)Sichuan Ju Hao Flim and Television Co., LTD

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