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あの3部作につながる!『ロード・オブ・ザ・リング』新作って?

実写3部作につながる新作長編アニメーション!

 全世界で社会現象を巻き起こした実写映画『ロード・オブ・ザ・リング』(以降、LOTR)3部作。日本では2002年から2004年にかけて劇場公開され、鬼才ピーター・ジャクソンが監督・共同脚本を務め、J・R・R・トールキンのファンタジー小説「指輪物語」を規格外の壮大なスケールで映像化。アカデミー賞を総なめするなど、数多くの伝説を打ち立てた。あれから20年、実写3部作につながる『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの新作として、アニメーション映画ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦いが誕生した。日本のアニメーション界を牽引する神山健治が、伝統的な手描きアニメーションで全編を制作した新たな『LOTR』の魅力に迫る。(編集部・倉本拓弥)

ピーター・ジャクソンも参加した『LOTR』正統新作

製作総指揮は実写を手がけたピーター・ジャクソン

 『LOTR』3部作は、強大な力を秘めた黄金の指輪を託されたホビット族のフロド・バギンズが、種族を越えた9人の個性豊かな仲間たちと共に、指輪を狙う冥王サウロンを滅ぼす旅路を描いたファンタジー。過酷な旅路でバラバラになりながらも、絆を信じて戦い続ける感動のドラマは多く観客の涙を誘い、巨大なオークや黒装束の怪物ナズグルも参戦する数万人規模の合戦シーンの数々はファンを興奮の渦に巻き込んだ。原作「指輪物語」はRPG(ロール・プレイング・ゲーム)の原点として、日本のみならず、世界中の名作ゲームにも影響を与えたというのは周知の事実。

 ジャクソン監督が原作の世界観を忠実に再現した渾身の3部作は、全世界累計興行収入は29億ドル(約4,300億円/数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル150円計算)以上を稼ぎ出す映画史の中でも類を見ない特大ヒットを記録。さらに、3作品全てがアカデミー賞にノミネート&受賞を果たし、完結編『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003)はノミネートされた11部門(作品賞、監督賞、脚色賞、作曲賞、歌曲賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ賞、視覚効果賞、音響賞、編集賞)全てを受賞し、『ベン・ハー』(1959)や『タイタニック』(1997)と並ぶ史上最多受賞作として、その記録は今も破られていない。まさに、映画史に残る伝説のトリロジーとなったのだ。

世界観は実写と同じ!

 『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は、実写3部作に参加したスタッフが名を連ねており、文字通り3部作の世界観を継承している。ピーター・ジャクソンは製作総指揮に就任し、神山監督に3部作のエッセンスを伝授。さらに、ジャクソンと共に3部作の脚本を執筆したフィリッパ・ボウエンは製作・原案としてクレジットされており、無類の原作ファンで知られる彼女が原作「指輪物語 追補編」のエピソードを軸に、知られざる『LOTR』の物語を構想した。実写3部作の精神がアニメーションに宿ったまごうことなき正統新作に仕上がっているため、『LOTR』ファンならずとも見逃すことは出来ない作品だ。

舞台は『LOTR』3部作の200年前!胸を熱くする物語

 新作の舞台は、実写3部作の200年前。フロドの養父であるビルボ・バギンズがあの指輪を手にする以前の物語だ。平和を維持する騎士の国・ローハンが、国王ヘルムに恨みを抱く一人の男、ウルフの反旗によって、滅亡の危機に瀕する。目の前でヘルム王に父親を殺された憎しみから、幼なじみであるヘラにも容赦なく刃を向けるウルフ。幼いころには共に笑い合い、夢を語り合ったウルフと国の未来を託された若き王女・ヘラとの戦いは切なく、特に国の運命を左右する合戦で邂逅する展開は胸に迫る。葛藤しながらも戦い続けるヘラ、それでも逃げることなく立ち向かう彼女の姿は、凛として美しくヒロイックな輝きを放っている。二人の感情が渦巻くエモーショナルな人間ドラマは、合戦パートと共に一瞬たりとも見逃せない。戦いとは縁がなかったヘラが、家族とローハンの民の未来のために立ち上がり、困難な試練を乗り越えていくさまは『LOTR』のフロドと重なる部分があり、『LOTR』ファンであれば彼女の成長を応援したくなるはずだ。剣を交えるたびに揺れる彼女の心、その背後に見え隠れする失われた絆と、絶望の中で燃え上がる希望の炎は胸を熱くする。

 また、『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』には実写3部作に関連するキャラクター、地名、クリーチャーが複数散りばめられており、『LOTR』の知識があればより楽しめる。舞台となるローハンは実写映画にも登場した国名で、白の魔法使いサルマンの居城となるアイゼンガルド、冥王サウロンが治めるモルドール、2作目『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(2002)における合戦の舞台となった角笛城も登場。特に角笛城は、その一帯を指すヘルム峡谷と合わせて、今作で名前の由来が明らかになるなど、『LOTR』ファンなら知りたくなる重要情報も含まれているのだ

クリストファー・リーのサルマン再び!

 さらに、声優キャストにも実写3部作とつながりのある人物が名を連ねている。陽気なホビット族のコンビ、メリーとピピンを演じたドミニク・モナハンビリー・ボイドは、ロットとシャンクという新キャラクターを担当した。さらに、白の魔法使いサルマンは、実写版と同じ名優クリストファー・リー。リーは2015年に心不全で亡くなっているが、神山監督ら制作陣が遺族の承諾を得て、AIによる復元ではなく、彼自身の音源を使用してサルマンを復活させた。かつての旅の仲間が、再び『LOTR』の世界に戻ってきたことも、ファンにとっては感慨深いものだろう。

「攻殻機動隊 S.A.C.」神山監督が制作したハリウッド超大作!

武器のデザインも実写を参考に制作

 ジャクソンが描いた『LOTR』の壮大な世界観をアニメーションに落とし込むことは、そう簡単なものではない。そこで白羽の矢が立ったのが、アニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「東のエデン」などを手がけた神山監督だった。CGアニメーションが主流となっている中、神山監督は伝統的な手描きアニメーションと実写映画でアンディ・サーキス(ゴラム役)が活用したモーションキャプチャーを採用。「攻殻機動隊」「ULTRAMAN」で知られる制作スタジオ「Studio Sola Entertainment」のトップクリエイターとタッグを組み、日本が誇るアニメーション技術を集約させたハリウッド超大作を目指した。

 美しきローハンの大地、騎馬民族・ローハンの戦士たちが躍動する騎馬戦、シリーズではおなじみのアイゼンガルドの塔や角笛城など、実写映画と同じく精巧に描かれたシーンの数々は圧巻だ。さらに、ジャクソンが設立したWETAデジタルが全面協力し、実写映画で使用されたCGデータを神山監督らに提供。ファンが釘付けになった禍々しいクリーチャーから建造物のデザインまで、アニメーションでもそのまま再現し、実写を意識したカメラアングルも相まって、当時の感動が蘇ること必至だ。

角笛城も『二つの塔』と同じモデル!

 ジャクソンの実写3部作にリスペクトを捧げた神山監督は、『LOTR』の世界観と日本のアニメーション技術を融合し、この比類無き映像を創り出した。ジャクソンは神山監督を天才と称し、「これは初めての経験だったよ。彼のクリエイティビティは、見事だった」と本作のワールドプレミアで彼の手腕を絶賛している。ジャクソンが認めた『LOTR』の正統新作を鑑賞すれば、あの3部作の世界に戻りたくなるはず。年末にシリーズを一気見して、さらにもう一度『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』を見ると『LOTR』の唯一無比の世界観に深く浸ることができるだろう。

映画『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は12月27日(金)全国公開

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