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世界が再び熱狂!「イカゲーム」シーズン2何が面白い?

イカゲーム

 全世界で熱狂的に支持されたNetflixシリーズ「イカゲーム」。待望のシーズン2が2024年12月26日より独占配信された。週間グローバルトップ10では、テレビ・非英語部門で2位以下に圧倒的な大差をつけて1位を獲得し、V2を達成。さらにシーズン1も再ランクインし1位、2位を独占するなど、世界的なブームが再燃しつつある。あらためてシーズン2の魅力を考えてみたい(※一部ストーリーについて触れる部分があります)。(文:大山くまお)

主人公の目的は「ゲームを終わらせる」

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 経済的に困窮している人たちを集め、脱落者はその場で射殺する残忍きわまりないデスゲームに優勝したソン・ギフン(イ・ジョンジェ)は、456億ウォンもの大金を手にしたものの、ゲームに対する憎悪を募らせていた。ギフンはゲームを終わらせるため、再び自ら死地に赴く。

 シーズン1はポップなのに人々が容赦なく殺されていくゲームの異様な残酷さと、それを上から眺めて楽しむVIPとの格差を描いていたが、シーズン2はゲームを描きながらもギフンのストレートな怒りが全編を貫いているところが大きな違いだ。

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豪華キャストと個性的キャスト

 シーズン1の大成功により、豪華キャストを投入することが可能になったのもシーズン2の魅力の1つだろう。主人公を演じるイ・ジョンジェ、ゲームを仕切るフロントマン役のイ・ビョンホン、失踪した兄を追うファン刑事役のウィ・ハジュン、ゲームに誘うセールスマン役のコン・ユのほか、以下のようなキャストが大挙登場する。

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 元仮想通過系インフルエンサーのミョンギ役には大ヒットドラマ「ミセン -未生-」で主演を務めたイム・シワン。その元恋人で妊婦のジュニ役にIZ*ONEの元メンバー、チョ・ユリ。利己的なラッパー・サノス役にBIGBANGの元メンバー、T.O.Pことチェ・スンヒョン。トランスジェンダーで元特殊部隊出身のヒョンジュ役に「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」「涙の女王」と2作連続でインパクト抜群の悪役を演じたパク・ソンフン。ギャンブル中毒のヨンシク役に個性派バイプレイヤーのヤン・ドングン。娘の手術代のためにゲームに参加したギョンソク役に「ボイス2 ~112の奇跡~」で主演を務め、「Sweet Home -俺と世界の絶望-」で強面の元殺し屋を演じたイ・ジヌク。お調子者の元海兵隊員・デホ役に『ミッドナイト・ランナー』や「椿の花咲く頃」のカン・ハヌル

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 その他、ギフンの親友チョンべ役に「LOST 人間失格」のイ・ソファン、ヨンシクの母・クムジャ役に「貞淑なお仕事」のカン・エシム、サノスの取り巻き・ナムギュ役の「殺人者のパラドックス」のノ・ジェウォン、巫女・ソンニョ役に「夫婦の世界」のチェ・グッキ、ギフンに協力する借金取りのチェ理事役に「キングダム」のチョン・ソクホなど、個性的かつ実力派のキャストが顔を揃えている。

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今度はどんなゲーム?

 気になるのがゲームの内容だ。第1ゲームは「イカゲーム」の象徴ともいえる「だるまさんがころんだ」。巨大なヨンヒ人形(ヨンヒとは韓国の教科書に出てくる象徴的キャラクター)に失格と判断されれば、容赦なく射殺される。経験者であるギフンがどのように参加者を救っていくかも見どころだ。

 第2ゲームは「五人六脚 近代五種」。五人六脚で進みながら5つのゲーム(めんこ、碑石打ち、コンギ遊び、コマ回し、チェギ蹴り)を制限時間内にクリアする。クリアできなければ即射殺だ。チームワークと信頼関係が試されるゲームである。

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 第3ゲームはファン・ドンヒョク監督肝煎りの「マッチゲーム」。回転台に乗せられた参加者たちは制限時間内に指定された人数どおりのグループを作り、小部屋に入ることができればセーフ。グループから漏れるか、小部屋に入れなければ射殺される。第2ゲームで信頼関係を深めたはずの参加者たちが、容易に結びつきを破綻させていく様は恐ろしいとしか言いようがない。

 そして最後には、ある意味もっとも残酷な「特別ゲーム」が用意されている。どんなゲームなのかはその目で確かめてもらいたい。

〇派と×派の戦い

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 新機軸として導入されたのは、ゲームを中断するかどうかを参加者の投票によって判断する制度だ。続行派が勝てばゲームは続き、中断派が勝てばゲームは終了する。前回も1度行われたが、今回はゲームごとに投票が行われるところが異なる。また、その時点での賞金を参加者で等分した額を手に入れることができるのも前回との相違点だ。続行派は〇のワッペン、中断派は×のワッペンをつけて、お互いを意識しながらゲームを続けていくことになる。

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何を描いているのか

 シーズン1が極限まで行き着いた格差社会を描いているとしたら、シーズン2は人々の分断が描かれていると言えるだろう。その象徴が〇派と×派の対立である。その分断は支配者が用意して仕組んだものであることも現実世界と共通している。

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 「賞金を参加者で等分した額」がもらえるルールもよく考えられている。賞金とは、その時点での死者の数に1億ウォンを掛けたものだ。つまり、死者の数が多ければ多いほど賞金は増えていく。カネが欲しい、もっと欲しいという欲望が、他者の命の軽視につながっていることが剥き出しで描かれていた。多数派が少数派を蔑ろにしてもいいのか、という現代の民主主義が抱える問題も露わになっている。

 ギフンはゲームを倒すために行動するが、たとえゲームを倒しても、ゲームと同じような社会の仕組みと欲望にまみれた人の心が変わらない限り、何も変わらないのではないか。そんなことまで考えさせられる。

シーズン3へのブリッジ

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 シーズン2は様々な謎を残して終わる。ギフンは絶体絶命で、謎の行動をとっていたフロントマンの思惑も明かされないままだ。ある意味、来るべきシーズン3への完全なブリッジと言ってもいいだろう。

 シーズン3は、2025年中の配信が発表されている。シーズン2をステップとして、どのようなスケールアップした物語が描かれるのか、楽しみでならない。

Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン1~2:独占配信中、シーズン3:2025年独占配信

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