朝ドラ「ばけばけ」新キャスト4名【一覧】

高石あかり(高=はしごだか)が主演を務め、今秋に放送開始予定のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の新キャスト4名が発表された。ヒロイン・松野トキ(高石)が松江で出会う人々として、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎が出演する。寛一郎と佐野は朝ドラ初出演となる。
寛一郎

トキのお見合い相手/山根銀二郎(やまね・ぎんじろう)役
鳥取県因幡の貧窮足軽の次男として生まれ、極貧生活の中で育つ。厳格な父のしつけのもと、時代が変わってもなお、武士としての生き方を貫いていた。趣味は浄瑠璃や怪談で、読むことも語ることも楽しみのひとつ。トキとお見合いすることになる。
<コメント>
個人的には、これまで時代劇に携わる機会が多かったのですが、明治時代を舞台にした作品は今回が初めてで、とても新鮮な気持ちで臨んでいます。
急速な近代化によって社会が混乱し、旧来の価値観を持つ人々との対立が際立った明治初期。そんな時代の変化を見つめながら、主人公・トキが懸命に生き抜く姿が、楽しくもどこか切なさを秘めた、時代の空気を感じさせる物語となっており、脚本を大変楽しく読ませていただきました。
私が演じる役は、武士階級の没落によって貧しい家に生まれ、お見合い相手として主人公・トキに出会う人物です。彼は誠意にあふれ、洞察力があり、周りへの配慮を忘れない澄んだ心の持ち主です。
作品の一部になれるよう、頑張ります。
円井わん

トキの幼なじみ/野津(のづ)サワ役
元下級武士の娘で、トキの親友で幼なじみ。貧しい家に生まれ、いつか不自由ない生活を夢見る家族の期待を一身に背負いながら育つ。安定した生活を手に入れるため教師を志す。ちょっと変わったトキのことをありのまま受け入れ、唯一無二の親友である。
<コメント>
トキの幼なじみ、サワを演じさせていただくことになりました。
誰かを思い、信念を背負い、トキともまっすぐに向かい合うたくましい人だと思います。
夢を追う中でその夢が時に仇(あだ)となる部分も我々には少なからずあるはずで、その希望さえも絶望を生み、恨んでしまう日もある。
「ばけばけ」を通して、サワを通して、特別になんてなろうとしなくて良い。あなたはあなたで、もうとっくにすばらしいのだからと伝えていきたいと思っています。
さとうほなみ

遊女/なみ役
農家の家に生まれ、八人兄弟の長女として貧しい暮らしを支えてきた。借金を背負った家族を養うために天国遊郭の遊女となる。境遇に沈まない、明るくたくましい女性。没落して近くに引っ越してきたトキをなにかと気にかける。
<コメント>
脚本のふじきさんが「何も起きない物語を書いています」とコメントされていて、わたしはこのチームの中に入った途端、「いやそんなことない、めちゃめちゃ起きてる!!!」と思いました。でも実際、自分自身に起きた大きいように感じる出来事って、案外ハタから見たらそうでもないことだったりするものです。
それが今回のキャラクターたちがドタバタと問題を起こすことで、愛らしく見える作品なんだなぁ、すごいや。
「ばけばけ」に出演させていただくことは、ひとつの夢でありました。
ありがたく楽しませていただきます!
佐野史郎

島根県知事/江藤(えとう)役
島根をこよなく愛し、島根を日本が誇る一流の県へ押し上げようと情熱を燃やす知事。これからの時代を担う若者たちには英語教育の充実が不可欠だと考え、本場の外国人教師を求めていた。県の未来を切り開くべく、ヘブンを島根に招く。
<コメント>
島根県知事役をとお声がけいただきワクワクするのと同時に、松江出身の俳優として責任の重さを感じています。松江では“ヘルンさん”と親しまれている小泉八雲とセツの二人を引き合わせた水先案内人でもあるのですから。当時の知事であった籠手田安定は、前任が彦根の知事にあたる役職で彦根城を解体から守った人物。朝ドラ出演は初めてですが、大河ドラマ「西郷どん」で彦根藩主、井伊直弼を務めたことも思い返され、浅からぬ因縁を感じています。
▼「ばけばけ」概要
連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツがモデルのオリジナルストーリー。外国人の夫と共に、怪談を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語をフィクションとして描く。
脚本はNHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(第30回橋田賞受賞)などのふじきみつ彦。トキの夫・ヘブン役は、イギリス出身のトミー・バストウが務める。
(清水一)