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映画たて・よこ・ななめ見!

映画館が愛おしくなる…閉館した吉祥寺バウスシアターの真実

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 ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク! 今回のテーマは、吉祥寺の伝説的な映画館を作った人物の物語を描いた作品『BAUS 映画から船出した映画館』。映画大好きな村本が大感動する一方、中川は?(取材・文:森田真帆)

今回の映画は『BAUS 映画から船出した映画館』(3月21日公開)です。

 2014年に閉館した吉祥寺バウスシアターの歴史をたどるドラマ。同館の前身となる劇場が吉祥寺に初めて誕生して以降、時代に翻弄(ほんろう)されながらも娯楽を守り続けた人々を描く。2022年に他界した青山真治監督が温めていた脚本を、『はだかのゆめ』などの甫木元空が引き継いで監督・脚本を担当。主人公を『ヒミズ』などの染谷将太、彼の兄を『アイデン&ティティ』などの峯田和伸が演じるほか、夏帆とよた真帆鈴木慶一らが共演する。

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知る人ぞ知る映画館・吉祥寺バウスシアター

ウーマンラッシュアワー
(C) 本田プロモーションBAUS / boid

村本大輔(以下、村本):実際にあった映画館の話やもんな。

中川パラダイス(以下、中川):吉祥寺バウスシアターって行ったことなかったわ。映画が好きな人ならきっとめっちゃ好きなんやろなぁ。でも吉祥寺は好きよ。

村本:オレも吉祥寺バウスシアターは行ったことがなかったんやけど、吉祥寺は好きやわ。

中川:なんかさ、井の頭公園もそうだし、吉祥寺ってめっちゃオシャレな場所っていうイメージやけど、映画を観て、昔の吉祥寺ってこんな感じなのかってちょっとびっくりした

村本:昔から今の時代までが描かれていてテンポが良かったよな。今回この映画の中にかっこいいセリフがめっちゃあった。「映画は今を映すための道具だけでいいのか」みたいな言葉は考えさせられたわ。

活弁に大感動の中川パラダイス

ウーマンラッシュアワー
(C) 本田プロモーションBAUS / boid

村本:別府にオレがいつもライブをやっている別府ブルーバード劇場っていう映画館があるねんけどさ、そこの館長さんが照さんって94歳なわけよ。だからきっとあの映画館にも歴史があるんやろうなあって。いろんな歴史があって今があるんやろうなって思ったわ

中川:コロナ禍以降、めっちゃ映画館が閉館した時期があったけど、それぞれいろんな歴史とか、理由があって閉めざるを得ないことがあったんやろなぁ。

村本:あと映画館って個人経営なんよな。宮古島のパニパニシネマは旦那さんが亡くなって、そのあと奥さんが引き継ぐことになったんやて。ほかにも、オーナーが亡くなったから映画館やめたとかあるらしいで。映画って街に住む人たちにとってめっちゃ大事なことでもあるけど、映画館の灯っていうのは簡単に消えてしまうものやねんな。街と場所、でも結局は個人っていうのがすごく興味深いよな。この映画を観て、映画館が本当に愛おしく感じたわ

ウーマンラッシュアワー
(C) 本田プロモーションBAUS / boid

中川:なんか今はシネコンとか最新の映画館が数多くあるけど、昔あったような活弁の人がおる古い映画館があってもええなって。活弁、僕めっちゃ感動したわ。一つの歴史として、漫才とか落語とかみたいに、残っていてもいい文化やのに、今はもうなくなってもーて残念やったわ。

村本:活弁知らんかったん?

中川:知らん。実際に生で観てみたい。活弁ってかっこいい! とか憧れる人もおるかもしれんから、今も残っていてほしかったなって思ったわ。

村本:新しい文化はどんどん生まれてくるからなぁ。昔は芸人がYouTubeをやるのは嫌だったときもあってんけど、今はYouTubeで活躍している芸人めっちゃおるもんな、うん。どんどん新しいものが生まれてさ、映画館も配信とか新しいものが出てくる一方で、ちゃんと守ってくれる人がいるってすごいことよ。

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戦争で芸術が潰されていくリアル

ウーマンラッシュアワー
(C) 本田プロモーションBAUS / boid

村本:本当にいい映画でした。そもそもオレが映画にハマったきっかけが、『虹を掴む男』っていう映画やってん。『ニュー・シネマ・パラダイス』とか、最近では『バビロン』とか、映画と人生みたいなやつめっちゃ好きなんよ。昔、落語が戦時中に禁止されていたっていう話を聞いて、映画とかお笑いとか、そういったところから自由な表現が奪われていくっていうのを改めて感じたよな。

中川:せやな。劇中でも、戦争が始まったとたん、雰囲気が変わったもんな。恐ろしかったわ。

村本:つらい時こそ、大衆に必要なのはやっぱり映画だとか、コメディーだって思うんよ。それが今回この映画の中でリアルに表現されているなって感じた。

ウーマンラッシュアワー
(C) 本田プロモーションBAUS / boid

中川:僕の場合は、活弁の人が三味線に合わせたり、リズムをつけたり、セリフを入れて上映されていたっていう、映画の歴史を知ることができたことが良かったな

村本:映画は戦争が起きたからプロパガンダとして国民を盛り上げるために利用されだしたっていうのが、めっちゃ切ないよな。でも映画館はお金になるからやらないとあかん。その辺の葛藤が心にグッときたよな。嫌でどうしようもないけど、それを誰にも言わずに、オレは国のために頑張るっていうの主人公の思いがすごく切なかった。

※記事内容には個人の意見が含まれています。

『BAUS 映画から船出した映画館』3月21日公開
(C) 本田プロモーションBAUS / boid

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ウーマンラッシュアワー・プロフィール

2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。

村本大輔
1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。

村本大輔X(旧Twitter)

中川パラダイス
1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。

中川パラダイスX(旧Twitter)

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