山田洋次監督の新たなサムライ像がベルリンで大好評
第55回ベルリン国際映画祭
現地時間の15日にコンペティション部門に出品されている『隠し剣 鬼の爪』が上映された。記者会見には山田洋次監督、久松猛朗プロデューサーが出席した。監督は2002年に『たそがれ清兵衛』を出品した経験があり、現地のマスコミにも評価の高い存在だ。報道陣から“サムライ・ムービー”について熱心な質問が寄せられると、さすがの監督も「どうやって説明すればいいのかな」と、日本文化を伝える難しさに困惑気味。しかし「主演の永瀬君は地方出身なので、田舎侍のキャラクターを表現できると思った」など、起用理由を丁寧に説明した。一方の久松プロデューサーは、「前作に比べより質の高い作品になっている」と太鼓判を押した。
上映終了後には観客から盛大な拍手が起こり、“人を斬ることを恐れる新しいタイプのサムライ”は観客に受け入れられたようだ。受賞結果が発表される20日に期待がかかる。