鈴木清順監督、5分間のスタンディング・オベーション
第58回カンヌ国際映画祭
仏時間20日、鈴木清順監督の映画『オペレッタ狸御殿』が招待上映され、鈴木監督、主演のオダギリジョー、チャン・ツィイーがレッドカーペットの上を歩いた。
今回、鈴木監督の上映は、長年の功績を讃えた“名誉上映”となる。オダギリのサポートを受けながら、一歩、一歩、赤絨毯を踏みしめた鈴木監督は「恥ずかしいね。タキシードもこれ一回限りだと思って着ました」と苦笑い。一方、オダギリは「緊張してあまり覚えていないんです。さすがに舞い上がりましたね」。
その後、シアター・ブニュエルで行われた公式上映は、440席が満席となる熱狂ぶり。上映後は約5分間のスタンディング・オベーションも起こった。
上映中、何度も笑いが起こったことについて、鈴木監督は「(どこで笑おうが)皆さんの勝手ですから」と相変わらずの清順節を発揮。最後は主演のチャン・ツィイーと「また一緒に仕事が出来ればいいですね」と再会を誓い合っていた。
またこの日、「批評家週間」部門の各賞が発表され、内田けんじ監督の『運命じゃない人』が、優れた脚本に贈られるフランス作家協会賞(SACC賞)と、鉄道員たちが選ぶ鉄道賞(RAILS DOR)、高校生が選ぶYOUNG CRITIC AWARDも受賞した。
内田監督は「脚本作りに苦労したので、すごくうれしい。難産で生んだ子供が先生に褒められたような気持ちです。この映画にか関わってくれたすべての俳優・スタッフの皆さんの力が、こういった評価につながったのだと思います。感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントを寄せた。