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自殺未遂をしたオーウェン・ウィルソンに気遣いの拍手

第64回ヴェネチア国際映画祭

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『ザ・ダージリン・リミテッド』(原題)の場面写真より
『ザ・ダージリン・リミテッド』(原題)の場面写真より

 自殺未遂したオーウェン・ウィルソンが出演しているコンペティション部門出品作『ザ・ダージリン・リミテッド』(原題)が現地時間3日、公式上映された。映画祭開幕当初、ウィルソンはウェス・アンダーソン監督らとともに現地入りする予定だったが、当然ながら、今回は欠席となった。

 上映前に行われた公式記者会見では、ウィルソンに関する質問が飛び交うことが予想されたが、冒頭、アンダーソン監督が「ちょっとお時間を頂きたい」と記者を先制。続いて、「今ここにオーウェンがいないことがとても寂しい。ご存知の通り、この1週間いろいろ取りざたされていますが、彼が自分を傷つけたことや現状について、わたしから話すことはできません。彼が自分の口から話す日が来るまで待って下さい。なのでこの会見では、彼のプライバシーを守るためにも、映画に関する質問だけでお願いします。そしてまた、彼をこの映画祭に招待して下さい」と語ると、記者たちから温かい拍手が沸き起こった。

 ウィルソンとアンダーソンは、アンダーソンの長編デビュー作『アンソニーのハッピー・モーテル』と2作目『天才マックスの世界』で共同脚本を務め、ウィルソンが出演もした3作目『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』では共にアカデミー賞オリジナル脚本賞にノミネートされた盟友中の盟友だ。そんな2人の親密度を知っている記者たちだけに、アンダーソンの心中を察しての、拍手だったようだ。

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