大女優ケイト・ブランシェットが目だけ出演!監督は映画オタクの鏡エドガー・ライト!
2,500人を超えるファンの署名運動を受け、7月5日に劇場公開される映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』の監督でもあり、大の映画好きでもあるエドガー・ライトに話を聞くことができた。ゾンビ映画にオマージュをささげた前作の映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』で一躍有名になったエドガー監督は、本作で同じスタッフ・キャストを起用し、刑事映画に対するオマージュに挑戦した。
映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』ギャラリー
ゾンビの次に刑事を選んだ理由には、エドガー監督の根暗な青春時代が影響しているようだ。映画の舞台となる平和な田舎町はエドガー監督が生まれ育った町をイメージしており、「おれはイギリスの片田舎で『ダイ・ハード』や『ダーティーハリー』『リーサル・ウェポン』を観まくっていて、この町で大銃撃戦や大バトルが展開したら面白いだろうな」と日々抱いていた妄想が本作のヒントになったことを教えてくれた。
刑事もののパロディーを作品全体に散りばめながらも、ストーリーの根底にあるものは1973年のゴシックカルト映画『ウィッカーマン』だ。さらにこの作品に主演したエドワード・ウッドワードをはじめ、マニアックな俳優を脇役として大勢起用している。その中で一際目立つのが、エドガー監督の大ファンだというピーター・ジャクソン監督とケイト・ブランシェットのカメオ出演。しかしエドガー監督のこだわりで、一度観ただけでは彼らをスクリーンで確認できない作りになっている。「ケイトについては、考え付く限り最高の大女優をろくに見えない形で出演させたら面白いんじゃないかと思ってね! 目だけの出演さ。ケイトもこのアイデアを気に入ってくれて、ギャラはすべて寄付したらしい」と遊び心あふれる演出秘話を語ってくれた。
署名の力で劇場公開の運びとなった本作だが、熱いファンたちの気持ちがうれしかったとエドガー監督は最後に述べ、「日本版の『ショーン・オブ・ザ・デッド』のDVD持ってるよ!」と親日をアピール(?)し、インタビューを締めくくった。なお、『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』は10日に亡くなられた故水野晴郎氏が最後に観た映画としても有名だ。
映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』は7月5日より渋谷シネマGAGA!ほかにて全国公開