『ワイルド・スピード』最新作が週末だけで71億円!驚きの興行収入!-4月6日版
全米ボックスオフィス考
ハリウッドの柳の下にはドジョウが何匹もいる……! 2001年の映画『ワイルド・スピード』から数えて今回4作目の映画『ファスト・アンド・フューリアス』(原題)が、4月3日(金)に全米公開され、週末にかけて7,100万ドル(約71億円)という関係者ものけぞりそうな興行成績を上げて、見事ナンバーワンに輝いた!
これは4月の週末興行成績の王者だったジャック・ニコルソンとアダム・サンドラーのコメディー映画『N.Y.式ハッピーセラピー』が記録した、4,220万ドル(約42億2,000万円)という成績をはるかに超えたすごい数字である。
2001年のオリジナル版出演者たちであるヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、そしてミシェル・ロドリゲスが再び一堂に会した『ファスト・アンド・フューリアス』(原題)は、シリーズ3作目にあたる映画『ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT』のアメリカの興行収入合計を、週末のたった3日間のみで突破するというスゴ技を披露!
アニメ・実写ともに車をテーマにしているほかのどの作品よりもチケットを売りさばき、これまでの王者であったピクサーの大ヒットアニメ映画『カーズ』(封切り週末6,010万ドル(約60億1,000万円))でさえも見事にブッちぎり、歴代1月から4月にわたる春期興行収入においては、『ファスト・アンド・フューリアス』(原題)を打ち負かしたのはイエス・キリストだけ(2004年のメル・ギブソン監督映画『パッション』)……という驚くべき成績を記録した。
ちなみに、先週の1位からガードレールを突き破って(!?)2位へ落下してしまったのは、映画『モンスターVSエイリアン』で、3,261万ドル(約32億6,100万円)。『ファスト・アンド・フューリアス』(原題)が驚異的な興行収入をはじきださなければ、まだまだ1位を保てていたのかもしれない成績である。
3位以下のランキングは、先週の2位から4位がそのまま下へずれた形になり、3位に948万ドル(約9億4,800万円)の興行収入を収めた映画『ザ・ハンティング・イン・コネチカット』(原題)、4位が815万ドル(約8億1,500万円)の映画『ノウイング』で、5位が772万ドル(約7億7,200万円)の映画『アイ・ラブ・ユー、マン』(原題)となった。
4月10日(金)封切り予定の注目作品だが、まずは近年大人気のお笑い男セス・ローゲンが主演のドタバタ映画『オブザーブ・アンド・レポート』(原題)。同作品には、才能はあるのに仕事に恵まれないレイ・リオッタが共演している。
そして、間違いなく上位チャートインが予想される映画『ハンナ・モンタナ・ザ・ムービー』(原題)だ。アメリカのティーンたちの飽くなき興味を抱かせ続けている(そして親の財布の中身をしぼり出し……)マイリー・サイラスの大人気テレビ番組の映画化作品である。以前よりは沈まった感のあるマイリー人気だが、まだこの時期は子どもたちが春休み中であることを考えると、ボックスオフィスでアメリカのキッズパワーがさく裂しそうな気配がする。
さて、前評判の割に苦戦を強いられそうなのは、やっとアメリカで公開される映画『DRAGONBALL EVOLUTION』。鳥山明原作の「ドラゴンボール」ファンからは賛否両論の嵐が吹き荒れているが、この映画に対してアメリカの一般映画ファンは至ってクール……というかかなり冷え切っている。テレビでも全然予告編が流れず、今週末に公開なのを知らないファンも多いのではないだろうか……。悟空のカメハメ波も、ハンナ・モンタナには歯が立たないといったところかもしれない。果たしてウィークエンドにナンバーワンとなるのはどの作品になるか……こうご期待!(取材・文 神津明美 / Addie・Akemi・Kohzu)