パク・チャヌク監督、『オールド・ボーイ』のハリウッドリメイクが楽しみ!
映画『オールド・ボーイ』でカンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞した、韓国の鬼才パク・チャヌク監督が、新作映画『Thirst』(英題)について語ってくれた。
本作は、数多くの信者から尊敬の念を抱かれていた神父サンヒョン(ソン・ガンホ)が、人体実験を受けた際に、正体不明の血を輸血され吸血鬼になってしまうというストーリー。過激な性的描写も含まれるなど、通常の吸血鬼映画の概念を取り払った映画である。
過激で残酷なシーンだけでなく、性的描写も強烈であることについて「その性描写のシーンが、この映画の重要な部分でもあるんだ。なぜなら、それは神父としての境界線を越えてしまった瞬間だからね。そして、妻にとってその瞬間は、地獄あるいは牢獄と思っていた結婚から解放される瞬間でもあるんだ。このシーンは、二人のキャラクターにとって非常に重要な場面だから、ただ彼らがセックスしているところを描くというわけにはいかなかったんだ。彼らの顔の表情、体の位置、声の大きさ、これらすべての詳細が彼らの親密度を伝えるのに重要な要素だったんだよ」とのことだ。
彼の代表作である『オールド・ボーイ』が、ドリームワークスでリメイクされることについては「早く完成した映画を観てみたいよ! 僕の映画とどれだけ違うか興味があるからね。アメリカの設定にしただけでも、それだけでだいぶ感覚が違うと思うんだ。もともとは土屋ガロン、嶺岸信明の日本の漫画が原作で、それを僕ら韓国人が映画化して、さらにアメリカ人がリメイクする。だからどれだけストーリーが進化していくのか楽しみなのさ!」とハリウッドリメイクに賛成のコメントを聞かせてくれた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)