北野武監督、ついにカンヌに登場!フランスが“キタノ”にわく
第63回カンヌ国際映画祭
17日、南フランスで開催されている第63回カンヌ国際映画祭に北野武監督が現れ、カンヌがわいた。北野監督は自身が監督・出演する最新作映画『アウトレイジ』が最高賞パルムドールを競うコンペ部門に選出されており、注目が集まっている。北野監督は1999年に『菊次郎の夏』が同映画祭コンペ部門に出品されており、このときは惜しくも賞は逃したが、今回は11年ぶりに渾身の作『アウトレイジ』でパルムドールを狙う。
北野武監督は以前からフランスでの人気が高いが、特に最近ではフランスで北野映画のレトロスペクティブ上映やアート作品の展示会が行われるなど、ちょっとした北野ブーム。それを表すかのようにフランスの文化勲章であるコマンドゥールを授与されたのは記憶に新しい。この勢いでパルムドールも受賞するかには期待がかかるところ。
カンヌ国際映画祭の会場に所属事務所のオフィス北野代表の森昌行氏とともに、カンヌ入りした北野監督は、まるでスターのように一斉に歓声を浴びていた。なお17日午後に開かれた公式記者会見では、映画を作るときに映画祭を意識するのかと問われた北野監督は、「今までだって海外を意識して映画を作ったことはないし、そもそもカンヌを意識しているのなら、こんな酷い暴力映画は撮りません」と答えたとおり、プレス上映を観たマスコミからは、あまりの暴力描写に賛否両論が相次いだ。パルムドールの授与が決まる、気になる受賞結果は23日に発表される。
『アウトレイジ』は本格的バイオレンスでありながら、ヤクザの中間管理職の悲哀も描き出しているドラマチックなヤクザ映画。また、北野作品にいままで登場したことのない三浦友和、椎名桔平や加瀬亮などの役者を起用し北野監督が新境地を開いた作品でもある。