ジュリアン・ムーアがレズビアンを演じた映画について語る!
映画『美しすぎる母』の「美しすぎる母」役から、映画『シェルター』の精神分析医まで、幅広い活躍を見せる演技派女優のジュリアン・ムーアが、レズビアン役に挑戦した映画『ザ・キッズ・アー・オール・ライト / The Kids are All Right』(原題)について語ってくれた。
本作は、長年共同生活をしてきたレズビアンのカップル、ジュールス(ジュリアン・ムーア)とニック(アネット・ベニング)の子どもたちが、実の父親ポール(マーク・ラファロ)を捜し始めたことから巻き起こる家族の危機を、コミカルなタッチで描いたファミリー・ドラマ。
本作でメガホンを取ったリサ・チョロデンコ監督の映画『ハイ・アート』のファンだったというジュリアンは、ランチパーティーで自らチョロデンコ監督に声を掛けたことを明かしてくれた。しかもジュリアンは「『ハイ・アート』の役を、わたしは演じられたと思うの」という挑戦的なセリフで声を掛けたのだという。そして、一緒に仕事をしたいとアピールをしたところ、「わたしもあなたと一緒に仕事をしてみたかった」とチョロデンコ監督は、ジュリアンのための脚本を書いてくれたそうだ。
本作でレズビアン役に挑戦したジュリアンだが、「わたしが演じた役がレズビアンだということは重要ではないの」と話す。この映画は、それよりも家族と子どもの関係を注視しているのだという。「赤の他人が二人でいることを決意して、子育てをする。どんな人もパートナーができたら、それは大きな出来事になっていく。それを多くの人に共感してもらえると思うの」とこの映画の魅力について語った。
またジュリアンは、この映画が「同性愛者の結婚を認めない法律などに苦しむ人々の希望、人々の同性愛者への理解の架け橋となってほしい」とも語っていた。
ジュリアンの次回作は、『クレイジー、ストゥーピッド、ラブ / Crazy, Stupid, Love』(原題)でライアン・ゴズリングやスティーヴ・カレルと共演し、スティーヴの妻を演じる予定だ。今年で50歳になる彼女だが、このほかに3、4作の出演依頼も受けていると話し、ますます大忙しになりそうだ。(取材・文:細木信宏 Nobuhiro Hosoki)