アカデミー賞で番狂わせ!『英国王のスピーチ』が最多12部門!『ソーシャル~』は8部門!-ノミネート全リスト
第83回アカデミー賞
第83回アカデミー賞のノミネートが25日、アカデミー本部のサミュエル・ゴールドウイン劇場で発表され、映画『英国王のスピーチ』が作品賞と監督賞主要2部門を含む最多12部門でノミネートされた。アカデミー賞の前哨戦として注目を集めた先日のゴールデン・グローブ賞では、ライバル視されている映画『ソーシャル・ネットワーク』が最多4部門を獲得していたため、アカデミー賞でも大本命の作品として挙がっていたが、『英国王のスピーチ』が見事番狂わせを起こしてみせた。本作は直前に発表された米プロデューサー組合(PGA)賞でも最優秀作品賞に輝いており、『ソーシャル・ネットワーク』と一騎打ちとの予想もされていた。結果、『ソーシャル・ネットワーク』は作品賞・監督賞にいずれもノミネートされ、計8部門でオスカーに挑むこととなった。
ノミネート数が『英国王のスピーチ』の次に多かったのが、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督の新作映画『トゥルー・グリット』で作品賞を含む10部門。コーエン兄弟は『ノーカントリー』で第80回アカデミー賞のオスカーに輝いており、2度目の栄冠を獲得できるかにも注目が集まる。日本が誇る俳優・渡辺謙が出演する『インセプション』は、『ソーシャル・ネットワーク』同様、8部門にノミネートされた。
主演男優賞と主演女優賞は、ゴールデン・グローブ賞でも受賞し、これまで数々の賞を総なめにしてきた『英国王のスピーチ』のコリン・ファースと、『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンが順当にノミネート。それぞれの部門での最有力候補といえるだろう。
日本からは長編アニメ賞で映画『サマーウォーズ』と、外国語映画賞で松たか子主演の映画『告白』がノミネート候補に入っていたが、惜しくもノミネートを逃した。ノミネート作品と俳優は以下のとおり。-なお、日本でのタイトルが未決定の作品には(原題)と表記。
■作品賞
『ブラック・スワン』
『ザ・ファイター』
『インセプション』
『キッズ・オールライト』
『英国王のスピーチ』
『127時間』
『ソーシャル・ネットワーク』
『トイ・ストーリー3』
『トゥルー・グリット』
『ウィンターズ・ボーン(原題)/ WINTER'S BONE 』
■監督賞
ダーレン・アロノフスキー 『ブラック・スワン』
デヴィッド・O・ラッセル 『ザ・ファイター』
トム・フーパー 『英国王のスピーチ』
デヴィッド・フィンチャー 『ソーシャル・ネットワーク』
ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン 『トゥルー・グリット』
■主演男優賞
ハビエル・バルデム 『Biutiful ビューティフル』
ジェフ・ブリッジス 『トゥルー・グリット』
ジェシー・アイゼンバーグ 『ソーシャル・ネットワーク』
コリン・ファース 『英国王のスピーチ』
ジェームズ・フランコ 『127時間』
■主演女優賞
アネット・ベニング 『キッズ・オールライト』
ニコール・キッドマン 『ラビット・ホール(原題) / Rabbit Hole』
ジェニファー・ローレンス 『ウィンターズ・ボーン(原題) / Winter’s Bone』
ナタリー・ポートマン 『ブラック・スワン』
ミシェル・ウィリアムズ 『ブルーバレンタイン』
■助演男優賞
クリスチャン・ベイル 『ザ・ファイター』
ジョン・ホークス 『ウィンターズ・ボーン(原題)/ WINTER'S BONE』
ジェレミー・レナー 『ザ・タウン』
マーク・ラファロ 『キッズ・オールライト』
ジェフリー・ラッシュ 『英国王のスピーチ』
■助演女優賞
エイミー・アダムス 『ザ・ファイター』
ヘレナ・ボナム=カーター 『英国王のスピーチ』
メリッサ・レオ 『ザ・ファイター』
ヘイリー・スタインフェルド 『トゥルー・グリット 』
ジャッキー・ウィーヴァー 『アニマル・キンダム(原題 ) / Animal Kingdom 』
■長編アニメ賞
『ヒックとドラゴン』
『イリュージョニスト』
『トイ・ストーリー3』
■脚本賞
『アナザー・イヤー (原題)/ Another Year』
『ザ・ファイター』
『インセプション』
『キッズ・オールライト』
『英国王のスピーチ』
■脚色賞
『127時間』
『ソーシャル・ネットワーク』
『トイ・ストーリー3』
『トゥルー・グリット』
『ウィンターズ・ボーン(原題) / Winter’s Bone』
■視覚効果賞
『アリス・イン・ワンダーランド』
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
『ヒア アフター』
『インセプション』
『アイアンマン2』
■音響編集賞
『インセプション』
『トイ・ストーリー3』
『トロン:レガシー』
『トゥルー・グリット』
『アンストッパブル』
■撮影賞
『ブラック・スワン』
『インセプション』
『英国王のスピーチ』
『ソーシャル・ネットワーク』
『トゥルー・グリット』
■美術賞
『アリス・イン・ワンダーランド』
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
『インセプション』
『英国王のスピーチ』
『トゥルー・グリット』
■編集賞
『ブラック・スワン』
『ザ・ファイター』
『英国王のスピーチ』
『127時間』
『ソーシャル・ネットワーク』
■メイクアップ賞
『バーニーズ・バージョン(原題) / Barney's Version』
『ザ・ウェイ・バック(原題) / The Way Back』
『ウルフマン』
■衣装デザイン賞
『アリス・イン・ワンダーランド』
『アイ・アム・ラブ(原題) / I AM LOVE』
『英国王のスピーチ』
『テンペスト(原題) / The Tempest
『トゥルー・グリット』
■ドキュメンタリー長編賞
『イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ(原題) / Exit through the Gift Shop』
『ガスランド ~アメリカ 水汚染の実態~』
『インサイド・ジョブ(原題) / Inside Job』
『レストレポ ~アフガニスタンで戦う兵士たちの記録~』
『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』
■ドキュメンタリー短編賞
『キリング・イン・ザ・ネーム(原題) / Killing in the Name』
『ポスター・ガール(原題) / Poster Girl』
『ストレンジャーズ・ノー・モア(原題) / Strangers No More』
『サン・カム・アップ(原題) / Sun Come Up』
『ザ・ウォーリアーズ・オブ・キウガング(原題) / The Warriors of Qiugang』
■外国語映画賞
『Biutiful ビューティフル』メキシコ
『ドッグトゥース(原題) / Dogtooth』ギリシャ
『イン・ア・ベター・ワールド(原題) / In a Better World』デンマーク
『アンサンディ(原題) / Incendies』カナダ
『アウトサイド・ザ・ロウ(原題) / Outside the Law (Hors-la-loi)』アルジェリア
■歌曲賞
「カミング・ホーム」 『カントリー・ストロング(原題) / Country Strong』
「アイ・シー・ザ・ライト」 『塔の上のラプンツェル』
「イフ・アイ・ライズ」 『127時間』
「ウィー・ビロング・トゥギャザー」 『トイ・ストーリー3』
■作曲賞
『ヒックとドラゴン』
『インセプション』
『英国王のスピーチ』
『127時間』
『ソーシャル・ネットワーク』
■短編アニメ賞
『デイ&ナイト』Teddy Newton
『ザ・グラファロ(原題) / The Gruffalo』Jakob Schuh and Max Lang
『レッツ・ポリュート(原題) / Let's Pollute』
『ザ・ロスト・シング(原題) / The Lost Thing』
『マダガスカル,カーネット・デ・ボヤージュ(原題) / Madagascar, carnet de voyage』
■短編実写賞
『ザ・コンフェッション(原題)/ The Confession』
『ザ・クラッシュ(原題)/ The Crush』
『ゴッド・オブ・ラブ(原題) / God of Love』
『ナ・ウィウィ(原題) / Na Wewe』
『ウィッシュ143(原題) / Wish 143』
■音響賞
『インセプション』
『英国王のスピーチ』
『ソルト』
『ソーシャル・ネットワーク』
『トゥルー・グリット』
なお、アン・ハサウェイとジェームズ・フランコが司会を務めるアカデミー賞授賞式は、現地時間2月27日にコダック・シアターで開催。日本ではWOWOWにて2月28日午前9時30分より生放送される。