ビリー・ボブ・ソーントン、同じくベルリン映画祭に参加する元妻アンジェリーナ・ジョリーについて「死ぬまで愛し続ける」
第62回ベルリン国際映画祭
2月13日(現地時間)、第62回ベルリン国際映画祭コンペティション部門参加作品『ジェーン・マンスフィールズ・カー(原題)/ Jayne Mansfield's Car』が上映され、監督・脚本・出演を務めたビリー・ボブ・ソーントンはじめキャスト、スタッフが会見に出席した。
本作は、風変わりなアメリカ人一家と、彼らを訪ねてきたイギリス人一家の間に起こる珍事件を描いた物語。ソーントン自身は、本作について「一言で表すならロマンチシズムと悲劇だ」とまとめる。
劇中では、1950年代のセックス・シンボルだった、女優のジェーン・マンスフィールドが事故死した車がキーに。そのほか交通事故シーンが数度登場することについて、ソーントンは「父によく交通事故現場を見に連れて行かれたよ。荒くれ者のアイルランド男でね。軍人でもあった。いつもピリピリしていて、会話を交わした記憶もない。事故現場を見るのだけが、僕ら兄弟とつながる父の唯一の方法だった」と理由を語ると同時に、作品の大きなテーマになっている父と息子の関係が、自身の経験に基づくものであることを明かした。
その上で、「大人になって、父のことがわかったと思う。自分の思いを(子どもに)伝えるすべを持たなかっただけと理解できた。僕が17歳の時に亡くなったけど、いつでも愛していた。だって僕の父親だから。それが、この映画の基だ」と続けたソーントンに対して、記者団から拍手が起こる。
また、ソーントンの元妻であるアンジェリーナ・ジョリーも、初監督映画で本映画祭に参加中だ。そのアンジェリーナについて、ソーントンは「アンジェリーナは素晴らしい女性だし、親友の一人でもある。定期的に話もしているよ。友達として僕は死ぬまで彼女を愛し続けるし、彼女も僕を愛してくれるだろう。ブラッド(・ピット)も友達だよ。彼も良いやつだ。彼ら二人を愛している」と語り、「ベルリンではお互い忙しくてまだ会ってないけど、今日の午後に会う予定だよ」と付け加えると、記者団から再度拍手が起こった。(取材・文:山口ゆかり/Yukari Yamaguchi)