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カンヌで井浦新と満島真之介に単独インタビュー!怒号飛ぶ若松組の現場に「監督の愛情感じた」

第65回カンヌ国際映画祭

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若松監督への絶対の信頼を語った井浦新と満島真之介(左から)
若松監督への絶対の信頼を語った井浦新と満島真之介(左から) - 写真:高松美由紀

 現地時間26日、鬼才・若松孝二監督作『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』でカンヌ入りした、三島由紀夫を演じる井浦新(旧芸名:ARATA)、三島が組織した「楯の会」メンバーの森田必勝を演じる満島真之介が、若松監督との撮影秘話や、カンヌでの上映に対する思いなどを語った。

映画『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』場面写真

 井浦にとって今回は3度目のカンヌ。一方、満島ひかりの弟で、テレビや舞台を中心に活躍していた満島は、若松監督との現場も初めて。映画初出演にしていきなりのカンヌ入りとなり、いわく「公式上映が終わった今も、カンヌというすごい場所に来ている実感がない」とのこと。ただ「新さんや若松監督と三人でレッドカーペットに立てた幸せには、きっと日本に帰ってから気付く」と昨晩行なわれた上映を振り返る。

 若松組の撮影現場は、常に監督の怒号が飛び交うことで有名。満島も若松監督の「追い込み型撮影」を体験し相当鍛えられたようだ。「初めて若松監督に会ったのは、新宿の喫茶店。自転車に乗ってフラリとやってきたが、そのときはまだ監督のことをよく知らなかった。その後の撮影は日々闘いでした。毎日罵倒され、迷いをバシッと指摘され、崩れそうになる自分がいたけど、新さんのアドバイスや激励に助けられた」と語る。過去に若松組の現場を体験している井浦も「若松監督は唯一無二の存在。監督と演者という関係性ではなく、人間力のぶつかり合いで、日々の指摘も愛情を感じながら享受していた」という。

 「撮影から1年がたち、こうして三人でカンヌに来ることができたのは、全て監督のおかげ」と言い切る二人は、「若松監督の懐の深さや、人間としてのカッコよさをより大きく感じる」と述べ、満島は「僕も新さんのように若松組にまた呼んでもらいたい」と目を輝かせた。

 井浦も満島も、「海外の観客の反応は全く未知数だった」ようだが、上映中に笑いが起き、上映後に外国人女性が泣きながら感想を伝えてくるなど、日本にはない反応が新鮮だった様子。「今後は更に海外進出を視野に入れたいか」という問いに、井浦は「僕は日本の中で日本映画を盛り上げていきたい。役者という仕事は場所や環境を選ばない職人だと思っているので、与えられた仕事をただ着実にこなしていく、それだけ」とコメント。満島は祖父が仏系米国人ということもあり「カンヌに来て、なぜか心がホッとした」といい、「カンヌでの体験を、絶対にキャリアに生かしていきたい」と力強く語った。若松組として映画に関わり、カンヌ国際映画祭という世界一の舞台に触れたことは、二人にとっての今後の大きな糧になることは間違いない。(記者:高松美由紀)

映画『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』は6月2日よりテアトル新宿ほか全国順次公開

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