スクラットもマニーも健在!新作『アイス・エイジ』第4弾がナンバーワンに! -7月16日版
全米ボックスオフィス考
シリーズものも4作目となると往々にして1作目と比べて勢いが落ちやすいのが映画界の常だが、人気アニメ『アイス・エイジ』シリーズは例外のようで、週末に封切られたシリーズ新作映画『アイス・エイジ:コンチネンタル・ドリフト(原題) / Ice Age: Continental Drift』は4,663万ドル(約37億3,040万円)という興収をたたき出し、先週デビューしたこの夏の話題作映画『アメイジング・スパイダーマン』を、たったの1週間で王座から蹴落とした。 (1ドル80円計算)
こちらは今週第2位の映画『アメイジング・スパイダーマン』写真ギャラリー
今年の人気アニメ作品で、デビュー週末に7,022万ドル(約56億1,760万円)という巨額な興収を記録した映画『ロラックスおじさんの秘密の種』や、6,632万ドル(約53億560万円)のデビュー週末興収を出したピクサー・アニメ映画『メリダとおそろしの森』などにはかなわないものの、デビュー週末の興収が前作と比べ約42パーセント減だったシリーズ4作目の映画『シュレック フォーエバー』と比べると、『アイス・エイジ:コンチネンタル・ドリフト(原題) / Ice Age: Continental Drift』はシリーズものの中で優秀な部類に入るといっていいだろう。
週末の観客調査によると、この作品を観に来ていた全体の51パーセントが女性客、年齢的には25歳以下と25歳以上は約半々という結果が出ている。 映画ファンによる採点サイト、シネマスコアでもA-を獲得しており息の長い好収益が期待できそうだ。
ただ、同作品の3D上映の成績が芳しくなく関係者たちが首をひねっている。2,731館という3D上映館の多さにもかかわらずその興収は全体の35パーセント止まり。この3D興収低迷現象は、映画『アメイジング・スパイダーマン』でも起きており(3D興収の割合は、45パーセント)、果たしてこれが一時的なものなのか、あるいは高額な3Dチケットと3D用メガネに映画ファンがウンザリしてしまったのか……これからの市場動向が注目されている。
第2位は、44.2パーセントの収益減で3,463万ドル(約27億7,040万円)の『アメイジング・スパイダーマン』。首位は明け渡すことになったものの、7月15日にはアメリカ国内の興収が2億ドル(約160億円)を突破した。第3位は、先週からたったの30.4パーセントの下降率で抜群のスタミナを見せているコメディー映画『テッド(原題) / Ted』で2,241万ドル(約17億9,280万円)。公開から17日にして大台1億ドル(約80億円)を突破し、1億5,926ドル(約127億4,080万円)をたたき出した。R指定のコメディー映画の歴史を塗り替えつつある。
第4位は、こちらもワンランク落ちの『メリダとおそろしの森』で1,116万ドル(約8億9,280万円)。恐らく7月19日までには、ピクサー・アニメーション第10作目の2億ドル(約160億円)突破作品となるだろう。トップ5の最後はオリヴァー・ストーン監督作の映画『サベイジズ(原題) / Savages』で939万ドル(約7億5,120万円)。
今週末は、いよいよ世界中の映画ファン待望となる映画『ダークナイト ライジング』が公開される。このマンモス級の作品に対抗して今週末に新作を公開しようという無謀なスタジオは見当たらない。クリストファー・ノーラン監督とダークナイト役のクリスチャン・ベイルの本シリーズでは最後のコラボ作品といわれている本作は、空前の4,375館以上で封切り予定となっており、前売り券はすでに売り切れの回も出ているとのこと。次回ランキングの首位獲得はほぼ確実だが、果たしてこの作品がボックスオフィスでどのような記録をたたき出すのか楽しみである。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)