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岩井俊二、パリの美しさを熱弁!思わず感嘆の声を漏らした絶好のデートスポットとは?

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岩井俊二&北川悦吏子-セーヌ川のほとりで
岩井俊二&北川悦吏子-セーヌ川のほとりで - (C) 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会

 北川悦吏子が監督、脚本を務め、中山美穂向井理が共演した映画『新しい靴を買わなくちゃ』でプロデュースを手掛けた岩井俊二が、オールロケを行ったパリでの撮影を振り返った。

映画『新しい靴を買わなくちゃ』写真ギャラリー

 女性にとっての憧れの街、パリを舞台にした本作。しかし、パリでの撮影は想像以上に困難だったという。岩井は「有名な場所ばかりだったので、まず簡単にロケ地を借りることができない。日本での撮影のように、予備日をおさえることができず、一日だけという条件付きが多かった」と明かす。有名な観光名所でのロケでは、観光客をかき分けながら強行突破での撮影も敢行したという。

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 今回、岩井はプロデューサーのほかに撮影監督としても作品に携わった。撮影監督とは、どんなことを担うのか? 「照明もカメラもすべてを決めていくのが撮影監督の役割です。日本の撮影システムは、照明監督とカメラマンという風に独立しているので、このスタイルは珍しいかもしれませんね」。現場で照明とカメラワークを決定していく岩井の機転が、時間の限られた本作の撮影を大いに助けることとなった。

 現在上映中の『ヴァンパイア』でも撮影監督を務めている岩井。演者を美しく照らし出す、柔らかな光のコントラストは、岩井の照明へのこだわりが生み出している。「自然光、というと何もしていないかのように思われがちですが、現場でライティングやカメラの構図を決めて、一番美しい情景を作っていくのが撮影監督としての醍醐味。今回はLEDライトを駆使したりして、ナチュラルで柔らかな光をいかにキープするかということをポイントに絵作りを進めました」と話す。

 夜のエッフェル塔、夕暮れのセーヌ川、ため息がでるほど美しい景色が次々と映し出される本作で、岩井自身、「一生忘れられないほど美しかった」と振り返るのは、中山が演じるパリ在住のアオイと、向井扮(ふん)する日本からやってきた若きカメラマン、センが3日間で最後のデートを楽しむセーヌ川クルーズだ。岩井は、「これまで海外のいろいろな場所を訪れてきましたが、思わず、おお……と声が出たのは初めての経験でした。この映画を観て、もしパリに行きたくなったら、ぜひセーヌ川クルーズをおすすめしたいですね」と提案する。

 恋愛の女王と呼ばれる北川が描くロマンチックな恋模様と、岩井が撮り上げる美しい映像世界、そして坂本龍一が紡ぐ印象的なピアノの旋律。三人のコラボレーションが生み出した中山演じるアオイと向井演じるセンの大人のラブストーリーに注目してほしい。(編集部:森田真帆)

映画『新しい靴を買わなくちゃ』は10月6日より全国公開

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