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最高賞は映画『もうひとりの息子』に! 2年連続でフランス映画が獲得-全受賞リスト

第25回東京国際映画祭

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東京サクラグランプリを受賞したフランス映画『もうひとりの息子』のロレーヌ・レヴィ監督、俳優ジュール・シュトリク、プロデューサーのヴィルジニー・ラコンブ(左より)
東京サクラグランプリを受賞したフランス映画『もうひとりの息子』のロレーヌ・レヴィ監督、俳優ジュール・シュトリク、プロデューサーのヴィルジニー・ラコンブ(左より)

 28日、第25回東京国際映画祭クロージングセレモニーが行われ、フランス映画『もうひとりの息子』が最高賞にあたる東京サクラグランプリを受賞した。昨年は『最強のふたり』が同賞を受賞しており、2年連続でフランス映画が獲得するという形になった。日本からコンペ部門に出品された『フラッシュバックメモリーズ 3D』は観客賞を、『黒い四角』は惜しくも無冠となった。

第25回東京国際映画祭クロージングセレモニー フォトギャラリー

 最優秀監督賞との二冠を達成したロレーヌ・レヴィ監督の映画『もうひとりの息子』は、出生時にパレスチナ人と取り違えられていたことを知ったイスラエル人の青年を主人公に、イスラエルとパレスチナという困難なテーマに挑んだ作品。レヴィ監督は壇上でキャスト・スタッフに感謝を述べると「この賞は、イスラエルとパレスチナの子どもたちに捧げたいと思います」とコメント。共に登壇したプロデューサーのヴィルジニー・ラコンブ、俳優ジュール・シュトリクと受賞を称え合う場面も見られた。

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 今年は『もうひとりの息子』に並び、韓国映画『未熟な犯罪者』が2冠を獲得するなど、例年以上に混戦を極めたコンペティション部門。審査委員長を務めたロジャー・コーマンは、今年の出品作について「本当の意味において、映画の力というものを体験しました。違う文化、違う環境の中から生まれた映画ばかりでしたが、1本ずつの映画から学び取るものが多かった」と振り返った。その上で、すべての作品に共通していたテーマとして「人間性」を挙げていた。

受賞結果は以下の通り
■東京サクラグランプリ
『もうひとりの息子』ロレーヌ・レヴィ監督(フランス)

■審査員特別賞
『未熟な犯罪者』カン・イグァン監督(韓国)

■最優秀監督賞
ロレーヌ・レヴィ『もうひとりの息子』(フランス)

■最優秀男優賞
ソ・ヨンジュ『未熟な犯罪者』(韓国)

■最優秀女優賞
ネスリハン・アタギュル『天と地の間のどこか』(トルコ、ドイツ)

■最優秀芸術貢献賞
パンカジ・クマール(『テセウスの船』撮影監督)

■観客賞
『フラッシュバックメモリーズ 3D』松江哲明監督(日本)

■TOYOTA Earth Grand Prix
聖者からの食事』キャンディダ・ブラディ監督(イギリス)

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■TOYOTA Earth Grand Prix審査員特別賞
ゴミ地球の代償』ヴァレリー・ベルトー監督、フィリップ・ウィチュス監督(ベルギー)

■「アジアの風部門」最優秀アジア映画賞
沈黙の夜』レイス・チェリッキ監督(トルコ)

■「アジアの風部門」スペシャル・メンション
兵士、その後』アソカ・ハンダガマ監督(スリランカ)
老人ホームを飛びだしてチャン・ヤン監督(中国)
ブワカウ』ジュン・ロブレス・ラナ監督(フィリピン)

■「日本映画・ある視点部門」作品賞
タリウム少女の毒殺日記』土屋豊監督(旧題:『GFP BUNNY-タリウム少女のプログラム-』)

(編集部・福田麗)

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