アカデミー賞受賞、俳優にとっては意味がない?まさかの調査結果が明らかに
第85回アカデミー賞
映画界最大の祭典であるアカデミー賞授賞式が迫る中、同賞を受賞しても俳優としてのキャリアにさほど影響がないのではないかという調査結果が出ている。
Fox Newsは現地時間19日付で「専門家いわく、アカデミー賞受賞は俳優にとってはあまり実のあるものではない。利益になるのは映画会社だ」と題した記事を掲載した。記事中では、前回『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』で助演女優賞を受賞したオクタヴィア・スペンサーが、受賞後も出演オファーは増えなかったことを告白。受賞が仕事量の増加につながるわけではないことを明らかにした。
また同記事では、アカデミー賞受賞が出演料アップを意味するわけでもないことも指摘。出演料に絡んでくるのは出演作の興行成績や俳優陣の海外での知名度であり、受賞歴はさほど重視されないのだという。実際、アカデミー賞を受賞した俳優の作品であっても興行的成功が保証されているわけでなく、近年ではリース・ウィザースプーンやキューバ・グッディング・Jrのように受賞後の作品がヒットを飛ばせない例も多数。こうした場合、出演料はたとえオスカー俳優であっても減少していくのだという。
上記のように、アカデミー賞受賞が必ずしも俳優の利点になるわけではない一方で、確実にその恩恵にあずかることができるのは映画会社だ。作品賞にノミネートされた作品は未ノミネート作品と比較して、平均で2倍近い上映期間が設けられるという調査結果が出ている。また、ノミネート発表後は注目度が上がるため、興行成績が急上昇する場合があることは知られている。
確かに今年同賞にノミネートされている面々には、ヒュー・ジャックマンやアン・ハサウェイのように、受賞したことがなくともすでに人気のある面々が混ざっている。とはいえ、アカデミー賞受賞が俳優にとって一つの夢であることは間違いない。たとえそれが今後の仕事につながるわけではないとしても、少なくとも現在のキャリアに与えられる最大の栄冠であることに変わりはないからだ。(編集部・福田麗)
「第85回アカデミー賞授賞式」は2月25日(月)午前9時よりWOWOWプライムにて生中継(夜9時よりリピート放送)