メタリカのラーズ・ウルリッヒ、アイドル映画とは違う、バンドの3D映画に自信!
第66回カンヌ国際映画祭
人気ヘヴィメタルバンド、メタリカを追う3Dドキュメンタリー映画『メタリカ・スルー・ザ・ネバー(原題) / Metallica Through the Never』について、バンドのメンバーで広報も担当しているラーズ・ウルリッヒが、開催中の第66回カンヌ国際映画祭で語った。
メタリカにとっては、国内外で高い評価を得た映画『メタリカ:真実の瞬間』から、およそ9年ぶりのドキュメンタリーとなる本作。製作決定までの経緯についてラーズは、「前回はちょっとお涙頂戴な要素が強かった気がするんだけど、この作品は一作目と全く違う映画になりそうだという確信があったからOKしたんだ。いまだにファンが俺たちの映画を観たがって、こういう映画を作りたいと言ってくれるのは、とても幸せなことだね」と語る。
本作ではプロデューサーも務めるラーズは、映画作りについて「クリエイティブなことをするのがすごく好きなんだ」とニッコリ。「音楽を作るのは仕事だし、とても楽しんでいる。でも、やっぱりたまには行き詰るよ。映画は俺にとっての逃げ場所みたいなもの。クリエイティブな作業というのは、生きる実感を感じさせてくれるからね」と明かした。
最近ではジャスティン・ビーバーやマイリー・サイラスなどのティーンアイドルのコンサート3D映画が数多く作られている。しかし、ラーズいわく「俺たちの3Dは、アイドルの3Dとはまったく別物になる!」とのこと。「舞台裏でハイファイブをしたり、楽屋ではしゃぎまわってる俺たちなんて、ファンは誰も見たがらないだろ?(笑)。これはただのコンサート映画じゃないんだ。フィクションとドキュメンタリーを織り交ぜたスタイルを取っているんだよ」と自信をのぞかせた。
「この映画では誰もしていないことに挑戦しているんだ」という本作の製作は、1年半をかけて行われた。「ただライブを撮影しただけではなく、映画のためにライブの場とオーディエンスを用意して撮影した。というのも、普通のライブ撮影ではカメラが入れないところもあるだろ? でもこれで普段なら撮影することができない視点からも撮影できたから、ライブを観に来たことのあるファンも楽しめる内容になっている」とラーズ。日本での公開はまだ未定ということだが、「ファンのためにも、必ず日本にこの映画を持っていくよ!」と笑顔を見せた。(編集部・森田真帆)
第66回カンヌ国際映画祭は5月26日まで開催