10月のオープニング最高興収を記録!SFサスペンス映画『ゼロ・グラビティ』が首位 -10月7日版
全米ボックスオフィス考
映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』などのアルフォンソ・キュアロン監督がメガホンを取り、サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーが共演したSFサスペンス映画『ゼロ・グラビティ』が、歴代の10月オープニング興行収入記録を塗り替える5,579万ドル(約55億7,900万円)をたたき出し、全米ナンバーワン映画となった。(1ドル100円計算)
ミッション遂行中の事故で宇宙空間に投げ出され、孤立状態となった2人の宇宙飛行士を描いたこの作品は、事故の映像と宇宙の無重力状態のリアルさがスゴいと大評判。 業界内外からも、「昨今の映画の中で3Dが最も生かされている作品」と賛辞が寄せられており、配給会社によれば興収の80パーセントが、IMAXあるいは3Dからだったと発表されている。映画ファン批評サイトでも評価が高く、これからもジリジリと興収を伸ばしていきそうな気配だ。
第2位は、先週から38.4パーセント興収減となったアニメ映画『くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密』で2,095万ドル(約20億9,500万円)。続いて第3位は、ジャスティン・ティンバーレイクとベン・アフレック共演のスリラー映画『ランナー・ランナー(原題) / Runner Runner』。初登場で771万ドル(約7億7,100万円)という記録は、封切り3,000館以上の公開作品にしてはダメな部類。映画ファンの評価もはかばかしくなく、残念ながらチャート上では短命となりそうだ。
第4位は、575万ドル(約5億7,500万円)で、映画『プリズナーズ(原題) / Prisoners』。第5位は、55.3パーセントの落下率で興収448万ドル(約4億4,800万円)だった映画『ラッシュ プライドと友情』。『ゼロ・グラビティ』に、観客を持っていかれて集客減となってしまったのかもしれない。
来週、チャート上位に登場しそうな新作は2本。2009年のソマリア海域人質事件で起きた事実を基に、トム・ハンクスが迫真の演技を見せる映画『キャプテン・フィリップス』。次に、映画『マチェーテ』の続編となる映画『マチェーテ・キルズ(原題) / Machete Kills』である。両作品共に『ゼロ・グラビティ』が鎮座する首位を狙う。(ロス取材・文:明美・トスト / Akemi Tosto)