『風立ちぬ』はGG賞を逃す 54年ぶりの快挙ならず
第71回ゴールデン・グローブ賞
現地時間12日、第71回ゴールデン・グローブ賞が発表され、外国語映画賞にノミネートされていた宮崎駿監督のアニメーション映画『風立ちぬ』は惜しくも受賞を逃した。受賞作はイタリア映画『グレート・ビューティ(仮題)』(パオロ・ソレンティーノ監督)だった。
同賞はハリウッド外国人映画記者協会の投票により選定される映画賞。アカデミー賞に次いで権威のある賞とされており、アカデミー賞前哨戦として大きな注目を浴びている。『風立ちぬ』は第48回(1990年度)の『夢』(黒澤明監督)以来、邦画としては23年ぶりに同賞にノミネートされていた。受賞すれば、邦画としては第17回(1959年度)で外国語映画賞を受賞した市川崑監督の『鍵』以来、54年ぶりの快挙となっていた。
『風立ちぬ』は第80回ニューヨーク映画批評家協会賞をはじめとするこれまでの映画賞レースで、アニメーション映画部門を席巻。だが、ゴールデン・グローブ賞には英語字幕版が出品されたため、規定により英語音声の作品を対象にしたアニメーション映画賞ではなく、外国語映画賞の対象となっていた。
『風立ちぬ』はゼロ戦の設計者・堀越二郎の生涯を題材に、1930年代の日本で飛行機作りに情熱を傾けた青年の姿を描いた作品。同作が日本で公開された後、宮崎監督は長編アニメ制作からの引退を表明。昨年12月23日時点で興行収入120億円(興行通信社調べ・推定概算)を記録し、2013年度最大のヒット作になった。(編集部・福田麗)
第71回ゴールデン・グローブ賞のレッドカーペット・ショー&授賞式(字幕版)は、1月18日(土)8:00pmより海外ドラマチャンネルAXNにて放送