スキンヘッド姿のジェームズ・フランコ、ベネチア映画祭でまさかの新作撮影!
第71回ベネチア国際映画祭
俳優のジェームズ・フランコが第71回ベネチア国際映画祭のレッドカーペットで、自身が監督する新作映画『ゼロヴィル(原題) / Zeroville』の撮影をして話題を呼んでいる。
現代映画において独自の貢献を果たしたフィルムメーカーに贈られる賞「ジャガールクルト・グローリー・トゥー・ザ・フィルムメーカー・アワード」の授賞式、および監督作『ザ・サウンド・アンド・ザ・フューリー(原題) / The Sound and the Fury』上映前にレッドカーペットに現れたジェームズは、数日前にInstagramにアップした通り、後頭部にカップルの入れ墨が入ったスキンヘッド姿で登場。ファンにサインをして笑顔を振りまくが、何かがいつものジェームズとは違っていて、まるで誰かを演じているかのような姿にカメラマンたちも首を傾げるばかり。
この2時間前に行われた監督作『ザ・サウンド・アンド・ザ・フューリー(原題)』の公式会見でスキンヘッドについて聞かれても、質問をはぐらかしてニヤリと笑ったジェームズだが、実はとんでもないプロジェクトが進められていたようだ。
授賞式が行われたメイン会場で取材をしていた記者によると、普段は撮影が許されているはずの会場で突如「これから撮影が始まるので、写真を撮らないように」というアナウンスがあったのだそう。その後、司会が聞いたこともない賞の名前を言って「受賞者はイサク・ジェローム!」と名前を呼ぶと、ジェームズが壇上に上がり「それは俺の名前じゃない」と一言。この一連の流れが何度か繰り返されたのだという。
その後、突然の出来事にあっけにとられていた観客に向けてジェームズは「実は今、この瞬間に映画を撮影していたんだ。皆さんはきっと来年、この劇場でこの映画を観ることになると思う!」と発表。幸運にも会場でその一部始終を見ていたというイタリア人カップルは「信じられない! 自分がエキストラで彼の映画に出演したんだからね。最初は何がなんだかさっぱりわからなかったけど、映画の撮影って彼が話した瞬間に全て理解できたんだよ」と興奮を隠せない様子だった。
新作『ゼロヴィル(原題)』は、スティーヴ・エリクソンが2007年に発表した同名小説を基に、1960年代を舞台にアイク・ジェロームという24歳の若者が、激動のハリウッドに身を投じる姿を描いた作品。ジェームズは、監督と主演を務める予定だという。
この日彼が受賞した「ジャガールクルト・グローリー・トゥー・ザ・フィルムメーカー・アワード」は、2007年に第1回目の受賞者となった、北野武監督の映画『監督・ばんざい!』の英題『Glory to the Filmmaker!』にちなんで設立された賞。ジェームズは、その授賞式を“ロケ地”にするという「監督ばんざい!」な撮影方法で映画祭を大いに沸かせた。(編集部・森田真帆)
第71回ベネチア国際映画祭は現地時間9月6日まで開催