アカデミー賞視聴者数はこの6年でワーストに…最も盛り上がった瞬間は?
第87回アカデミー賞
現地時間22日に、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された第87回アカデミー賞授賞式の平均視聴者数が、約3,660万人であったと中継した米ABCが発表。同時間帯に別番組を放送していた他局(CBS、NBC、FOX)の総合視聴者数と比較すると3倍以上の視聴者数を保持したが、USA TODAYによると、この6年でワーストの記録になったという。
【写真】“ブリーフ事件”やガガのパフォーマンスなど今年のアカデミー賞授賞式を振り返る
平均視聴者数4,370万人という過去10年で最高の数字をたたき出した、昨年の第86回アカデミー賞授賞式からは約16%ダウンとなった今年の授賞式。授賞式前にも、視聴者数の減少はアカデミー本部から不安視されていると報じられており、昨年の司会を務めたコメディエンヌのエレン・デジェネレスよりも、今年のニール・パトリック・ハリスは知名度が低いこと、今回ノミネートされていた作品が一般大衆向けよりもインディーズ系の芸術作品が多かったことが懸念材料だといわれていた。
しかしニールの司会は好評だったようで、調査会社ニールセンによると、視聴者からは1年間に放送されたテレビ番組の中で最も良い評価を得ているという。ニールは、オープニングパフォーマンスで見事な歌やダンス、マジックなどを披露したほか、映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のパロディーで、白のブリーフ姿でステージに登場するという体を張った演出にも挑戦していた。
また今回はアカデミー賞のオフィシャルサイトで配信映像を観る人も増えたよう。オフィシャルサイトの訪問数は22日のみで、昨年よりも14%アップの710万回を記録したという。さらにニールセンは、ツイッターで今年のアカデミー賞に関するつぶやきは590万件以上あったと報告しており、最もツイートが多くなった瞬間は、レディー・ガガが映画『サウンド・オブ・ミュージック』のトリビュート・パフォーマンスを行ったとき。ジュリー・アンドリュースが登場した際には、1分間に6万44ツイートされていたという。
今年のアカデミー賞では作品賞を含め4冠に輝いた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』と、『グランド・ブダペスト・ホテル』が最多受賞タイに。また長編アニメ映画賞にノミネートされていた『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)、短編アニメ映画賞にノミネートされていた『ダム・キーパー』(堤大介監督、ロバート・コンドウ監督)は惜しくも受賞を逃した。(編集部・井本早紀)