星野源、内村光良と大泉洋が「あぁ~」と泣いているところを見たい!
歌手・俳優の星野源が30日、都内で行われた映画『ちえりとチェリー』初日舞台あいさつに出席し、本作を観てほしい人を明かした。この日は、声優の高森奈津美、中村誠監督のほか、ロシアの国民的人気キャラクター・チェブラーシカの着ぐるみも登場した。
本作は、東日本大震災の被災地の復興を願い、命の大切さと想像力の可能性をテーマに製作された長編人形アニメーション。父親を亡くして喪失感を抱える少女ちえり(高森)が、ぬいぐるみのチェリー(星野)と共に空想と現実の狭間での不思議な旅を通して成長していくさまを描いた冒険ファンタジー。
中村監督はボイスキャストの起用理由について「高森さんは、声の中にちょっと悲しい感じが入っているところが良くて選ばせていただきました。高森さんの声優として訓練された音に対して、生っぽいナチュラルな声を出す人が相手に欲しかった。そんな中、星野さんの声を聴いて、この人だと思ってお願いしました」と説明。星野は「ちえりは現実にいるけどチェリーは現実にいないので、二人の世界観が微妙に違う方が良いんですよね」と納得していた。
しかし、高森は「事前にお芝居のプランを組み立てていたんですけど、星野さんのチェリーを聞いたらいろいろ覆りました」と打ち明ける。「わたしの前を歩くお父さんのような大きな存在だと思っていたんですけど、星野さんの第一声を聞いたら、隣を並んで歩くお友達のチェリーだったんだと気づきました」と言われた星野は「なぜそれをその日に言ってくれなかったのか……」とボヤいたが、中村監督は「想定外。でも最終的には、だからこそ良かったと思いました」と二人をたたえた。
「6年間の思いを込めた作品」のため、朝の舞台あいさつでは思わず泣いてしまったという中村監督は「(コピーライターの)糸井重里さんに『観終わるまで泣くな』という(キャッチ)コピーを書いてもらいたい」と希望して笑いを誘う。星野も「いろんな人に観ていただきたいんですけど、個人的には娘さんを持つお父さんが観ると膝から崩れ落ちると思うので、内村(光良)さんとか大泉(洋)さんが『あぁ~(泣)』ってなっているところをぜひ見たい」と語り、会場を沸かせた。(取材:錦怜那)
映画『ちえりとチェリー』は全国順次公開中 『チェブラーシカ 動物園へ行く』と同時上映